症例

痛くなって良かった

肩と足の骨折で通っている方が今までは肩の治療をしていて、少し足の調子が良くなってきたので、すこし歩き出したら途端に痛みが出たという。今まで使っていなかったので身体もビックリしたのであろう。足の筋肉の状態を診ると、硬さが筋肉の深いところまで拡がっている。これは連続訓練を意味するので、「最近足の調子が良くて早く治そうとして、毎日訓練をしているでしょう?」と言ったら、「そうなんです。」と言う。患者さんの…

最近の腰痛の原因は心臓?

ここ数日、「何となく腰が重く治らない。過食など悪いことはしていないのだが・・・。」と言う方が多い。昨日も80代の常連さんが全く同じ事を言ってきた。全身を調べると確かに胃腸の反応とは違う反応である。では何か、「冷え」である。足の脛やふくらはぎ、太腿の裏など血行不良に関わるところだけ硬い。まず身体は冷やされれば足の血管が収縮する。足に血が行かなければ心臓に対して、「もっと足に血を下さい。」という命令が…

標語

この年になると説教臭いことを言いたくなる。 よく偉大な経営者が、「1日1話」を書いておられるが少しだけ真似しようと思う。 長年の経験で健康保持のポイントだけをまとめてみた。 【命】親からもらったこの身体、自分で作れないこの命、粗末にできる道理がない 【親を選ぶ話】子供は生まれるときに自分で親を選んで生まれてくる 【身体は借り物と思えば良い】借り物と思えば無理はしない 【どんなに辛い事でも回復出来る…

心のクエスチョンを消すな

常連さんが、「少し気になることがあると忘れられなくて、ダメですね。」と言ったので、「心のクエスチョンは消してはだめです。忘れた方が楽かもしれませんが、いつか必ず答えを出すという気持ちでいた方が、色々な心のアンテナが伸び解決策にたどり着きやすくなります。私も以前、患者から質問をされ全く応えられず、それから2年間ぐらい悩んで答えを掴んだときの感動は忘れられません。また難しい患者が溜まったとき、何とかし…

「解決」と「創造」

テレビを見ていたら東大で有名な林先生が、「仕事の本質は『解決』と『創造』しかない。」と言っていた。これには唸った。確かにそうである。我々は治療家だからいつも「解決」ばかりやっている。では「何を創造しているか?」と聞かれると目指しているものがある。それは最近LINE@の患者数が220人を超え、ブログを書く度に配信しているが、イメージしているのは「寺子屋」である。健康法を教えるのは当然であるが、日本人…

因果応報

この言葉を聞くと田中角栄総理を思い出す。30年以上前に側近の方を治療していたので印象が強い。総理御本人の回顧録に、「わしは自分でやったことで自分に非難が来るのは構わない。しかし孫が学校で黒いピーナッツを投げつけられ、「お前のおじいさんは逮捕された。お前はその孫だ。」と言われ、泣きながら学校から帰って、「おじいちゃん、いじめられた。」と言われたときは耐えられず泣いた。これはたまらない。」という内容が…

晩節を汚す

常連さんと「年をとると若い時に無理をした方は、やはりそれなりにガタが来る。」という話をしながら、昔教え戴いた話を思い出した。あるお茶の方から、「派手にやっていた経営者でも国会議員でも、若いときは色々と遊ぶのだろうが、その方達の晩年を見ているとあまり結果が良くない。晩節を汚すというか因果応報なのだろうが、必ず年を取って全て自分に返ってくるから、あなたも気をつけなさい。若い時は派手な方に目がいき、羨ま…

ガス乾燥器とヨシケイ

今日来た女性は頚椎椎間板ヘルニアで見るからに細い。見た瞬間、「ストレートネック」と「噛み合わせ」、「腕を酷使していなければ良いが・・・。」と思ってしまった。腕の治療を始めたらやはり硬い。子育て真っ最中なので、しかたがない部分はあると思う。そこで紹介したのが、「ガス乾燥器」と「ヨシケイ」である。理由は腕を治さなければ頚が良くならないからである。話を聞くと電気の乾燥器は使っているようだが、ガスとは全く…

すぐに来なければいけないときの判断

腰痛もちの常連さんが、「前回お腹を診てもらったときに、すぐ来なければダメだと言われたので、今日は辛い所は腰ですが、すぐに来ました。」と言う。腰を調べたら、これはとばっちりというか、2次的な反応だったので、「これは放っておいても治りました。」と言ったら、「前回来いと言われたので来たのですが、何が違うのですか?」と聞くので、「お腹は腰痛のメインの原因、この腰(仙骨)はメインでなくサブ。サブは周りの環境…

鬱病は腕から治す

今日来た方は身体を腕を触っただけで、「タフな方」「根を上げない」「パパ似」「厳しく躾けられた」「腕のこり30年」「鬱病」「姉がいない」と解った。詳細は割愛するが、特にこの「姉がいない」は特徴的で歯医者に聞くと、「長女は皆噛みしめて生きているからすぐわかる。」という。まず腕は「使う」か「ストレス」しか硬くならない。この方は経理の仕事で日に13時間パソコンを使っているという。我慢強いこともあってそんな…

閾値(いきち)について

常連さんが、「全然、腰に負担をかけていないのに腰が痛くなった。納得がいかない。しかし昨日たっぷり寝たら極端に楽なった。全くどうなっているのかわからない。」と言う。これは皆さんよく経験すると思う。こんな時は、「閾値(いきち)」の話をする。身体の器をコップに例え、98%まで入っていても本人は気がつかない。70%でも35%でも身体は何にも感じない。しかし100%を超えた途端、騒ぎ出す。閾値を超えたわけだ…

旅行の落とし穴

新型コロナウィルスの影響で旅行業界がダメージを受けている。 Go To Travelで多少の盛り返しはあるものの、厳しい状況は続きそうである。 そんな中、旅行に行ったときによく腰を痛める方がいるが、その方達の特徴が皆同じなので少しお話したい。 まず長時間の移動、新幹線でも飛行機でも4-5時間以上になるときつい。 出来れば1時間おきぐらいにトイレに立ったり、通路をウロウロすると腰はそれだけでも楽であ…

股関節手術の決断

常連さんが股関節痛を訴え、専門病院を紹介した。診断の結果、「あなたが受けたいときに手術(人工関節)をどうぞ。」というものでパンフレットを渡されたという。患者の本音としては、「出来るものなら手術を受けたくない。」だろうが、我々から見ると少し違う感覚を持っている。では手術を回避したとする。何が必要かというと「減量(標準体重まで)」「筋トレ(1回90分、水中での歩行、週3回)」である。こればどれだけ大変…

腰椎椎間板ヘルニアと脊柱管狭窄症

常連さんが中々腰が治らないという。詳しく聞いてみると、「腰椎椎間板ヘルニアによる坐骨神経痛」と「前屈で楽になる脊柱管狭窄症」の両方の症状を言っている。ここまで来るともう病院で調べなくてはならない。結果を聞いたら、「腰椎椎間板ヘルニア」と「脊柱管狭窄症」の両方あるという。「先生の言うとおりでした。」と感謝はされたが、問題はそのあと医者から出された薬(リリカ)をちゃんと飲んでいない。我々からするとまず…

おとなしい患者

常連さんが腰が中々良くならないという。太腿を触った途端硬さから、「胃炎が数ヶ月か階段の上り下り・サッカーなどをやったかのどちらかが原因です。」と言ったら、「サッカーと階段はやっていません。」と言うので、「では胃炎でしょうね。」と言って他の所を調べても、「胃腸炎」の反応しか出ていない。胃の内視鏡はと言ったら、「この間やって問題なしです。逆流性食道炎の薬が出ています。」というので、本人は検査と治療はち…

肩関節を痛めた後のリハビリ注意事項

仕事柄、交通事故などで肩関節を痛めて通っている方は多い。肩の場合は少し注意することがある。それは三角筋と言って肩を覆っている筋肉の低下を診なければいけないことである。脳梗塞の片麻痺でも起こるが、肩を安静にしている間に三角筋が衰えてしまって、腕を支えられなくなることである。腕も5kgぐらいの重さがあり、三角筋が働いてくれるからぶら下げられるのだが、痛めてしまうと肩関節にまで悪い影響が起こる。リハビリ…

腹巻きとホカロンの移動

私が子供の頃は女の子は親から、「お腹を冷やさないように毛糸のパンツと腹巻きをしなさい。」と言われ、何故か皆赤い毛糸のパンツをはいていた。最近は女性が薄着になり、へそを出したり、そこにピアスをしたりと昔の方が見たら、さぞかしお小言をもらうのではないだろうか。仕事をしていてもお腹の問題、特に便秘の方は多いので、つい「腹巻きはしないの?」と言ってしまう。気になって聞いたら、イオンやイトーヨーカドーの肌着…

左の背中の痛みに関して

年配の常連さんが、「昨日は左の背中が痛くて困ってしまった。少し寒かったので、お風呂に入ったら治った。何の病気?」と聞くので、「おそらく肋間神経痛です。只、左の場合は心臓との絡みもあるので注意が必要です。息が吸いにくかったり、温めても楽にならなければ心臓を調べてももらった方がいいです。右側だと心臓の可能性は殆どないのでいいのですが、左は注意が必要です。肋間神経痛は普通、暖めたり鎮痛剤で楽になりますが…

著作権を勉強して

最近は新型コロナウィルスの影響で学会が全てZoomになってしまった。 会場に行かなくてもいいのとラフな格好で受講できたり、会費も安いのでこれに慣れてしまうと今までのようにまめに会場に行くのか少し不安を感じている。 学会は本来2つの目的がある。 一つは学び、もう一つは先生方との交流(懇親会)である。 学びに関してはZoomで全く問題がなく、交流だけ出来ないので少し寂しい思いをしている。 講義を聴けな…

グイグイ引っ張る人2

時々、未婚の女性から、「やはり彼はグイグイ引っ張ってくれる人が良い。デートの時にはちゃんとレストランなどちゃんと調べてくれる人でないと・・・。」と言う声を聞く。気持ちは分かるが長続きしている夫婦を見ているとこういうタイプのご主人はほとんどいない。何となく頼りなさそうに見えるご主人のほうがうまくいっている。以前、「結婚相手はおとなしい人が良い」でも書いたが、つき合っているときは積極的にやってくれる人…