症例

胃の内視鏡で「胃は綺麗」といわれて

仕事でストレスがかかっている方の体を診たら、スタマックライン-胃炎の反応がある。「少し胃の反応があります。胃が悪いですね。」と言ったら、「先日胃の内視鏡を受けて、胃は綺麗と言われたばかりだから胃は悪くない。」と言う。本人の気持ちは分かるが、内視鏡でわかるのは胃の機能ではない。取り敢えず空っぽにして胃の内側を覗いただけである。食べ物を入れてちゃんと消化するかはわからない。ちゃんと消化すれば機能は問題…

唾液の効能

以前テレビで双子のおじいさんが一人は若く、もう一つは年相応だった。若く見えるおじいさんは奥様に先立たれ、若い奥さんをもらったという。その双子、まるで親子ほど違う。よく見れば年の離れた兄弟だが、こんなに違うものかと思った。テレビでは唾液の話をして、若い奥さんとキスをするとアンチエイジングだという説明をしていた。唾液の効能は下記の通りである。 ゆっくり噛んで食べれば急激な血糖値の上昇を抑えられ、少ない…

人工股関節の話

五十肩で通っている方が股関節の調子が悪いという。話を聞いているうちに病院にもあまり行っていないようなので、受診を勧めたら「出来るだけ早い時期に人工股関節の手術をした方がいい。」ということを言われたという。昔なら人工関節が7-8年ぐらいしか持たなかったから、再手術を考えると気が重かったが最近のは素材の改良で30年ぐらい持つので、術後無理をしなければ問題がない。股関節の痛みなどは見事に取れるし、そこそ…

期待値が高いと不幸になる

営業をやっている若い方でストレスを抱えてくる方は多い。 話を聞くと自分の思ったとおりにいかないという。 我々ぐらいの年齢になると思った通りにならないのがこの世の中と思っているので、ストレスとは感じないがやはり若い方はそうはいかない。 何が問題か考えてみたら、「期待値の高さ」だと気がついた。 「○○になるに違いない。きっと買っていただける。納得して戴けるに違いない。」 良いことのみ考えるのは悪いこと…

「風市-ふうし」というツボ

常連さんになると色々な機械を買って、少しでも腰が楽にならないかと実験している方は多い。慢性腰痛の方があるバイブレーターを買ったらとても効いたという。太腿の前面をほぐしたら効果を現し、腰も楽だという。試しに横をかけたら痛い点がありどうしてもほぐれないという。それは風市(ふうし)と言うツボで我々慢性腰痛の時によく使うツボである。太腿は構造的に筋肉なのでバイブレーターでもほぐれやすいが、風市は靱帯なので…

免許証で救われる話

常連さんが、「万が一血管の病気で倒れて、自分が意識を失って延命を望まない場合どうしたら良いの?」と聞くので「難しい質問ですが、一つは病気や怪我にしろ家族や知り合いがいるという保証はないから、救急隊の方にわかるように免許証にメモを挟んでおくといいと思います。救急隊は本人確認を必ずしますから免許証が一番よく、家族の連絡先と○○病院の診察券と○○先生に診て頂きたいと書いてあれば、必ずとは言えませんが対処…

アトピー性皮膚炎は指の何処に出るかで原因を推測できる

アトピー性皮膚炎で通っている方が指の第4・5指の付け根ばかりが痒くなると言う。Bi-Digital O-Ring Testの創始者で大村恵昭教授の著書には顔面診断や手の臓器代表領域の話が載っていて、臓器と患部の関係が詳細に書かれている。この方の指は空腸回腸の反応点なので、腸が悪いと言うことが想像できる。特に顔の場合は古来中国では病気になると顔が変わるという考え方があり、臓器と顔の関係が昔から言われ…

何を見ているのか

先日あるセミナーで面白い事があった。2人の先生が各々自分の理論をもとにしゃべっている。一人の先生は「腰の痛みの原因は何が腰にそういう影響を与えるかを見なければダメです。その方の生い立ちから、生き方、事故歴、性格まで見ないと腰痛の原因はわかりません。全体像を掴むことから始めましょう。」私自身がこの考え方なので、講義が終わったあとは拍手をしてしまった。もう一人の先生は「腰の痛みの深部まで的確に診なけれ…

慢性過食と発熱

胃腸が原因で腰痛が治らなかった方が、最近胃腸の調子がすこぶる良く、食欲が止まらないという。多少の注意はしていたものの海外出張となるとどうしても食べてしまうと言う。慢性過食が続いた後で突然発熱をしたという。のとが痛くかなり高熱が出たがすぐに治ったという。身体を診ると喉の炎症の名残が全くない。これは胃腸に常に消化のために血液が行っていることで喉の防御が手薄になり、一過性の感染を起こしたと判断した。敵も…

胆嚢がんと咳

数週間前にこたつを片付けた後から、咳が止まらないという。あまり続くので医者に行ったら、ダニとハウスダストのアレルギーで薬を出されたという。薬で楽にはなったがまたすこし咳が出るという。専門の先生の所で調べてみたら肺炎クラミジアの感染があると言われたという。この方は胆嚢がんの治療中なので呼吸器が弱まり免疫が下がってしまうことを恐れ、徹底的にダニ・ハウスダスト対策を指導した。以下はその内容である。 ダイ…

指のトレーニングのコツ

首を痛めて手に力がなく通っている方が何人かいる。握力がないから酷い時はお茶碗を落とす。少し良くなると筋トレを指導するが注意事項がある。それは患部だけ筋トレしないことである。指の筋トレなら手首や肘肩なども合わせてやっいただきたい。指が弱いとどうしても指の筋トレだけやる方が殆どだが、指が正常に働くためには腕や肘肩まで良い状態でないと筋力は出ない。指の筋力を出すために周りの環境はかかせないのである。これ…

肩甲骨詳細図

肩甲骨の周辺には部位別に色々な反応点が出る。図を参考にして戴きたいのだが、肩甲骨の真ん中には腕の使いすぎなどで「腕のこり-膏肓」が出る。これは非常にわかりやすい。触っただけでわかる。次にその少し下は「心臓の反応」である。これは左しか出ない。大きさはおおよそ500円玉ぐらい。別名「ヤダモン君」とも言っている。次に首の背骨の際は「寝違い」である。首を前に倒す時に支えている。何層にもなっていて、ここがや…

身体のタイプと職業選択

この仕事を長くやっていると、この身体は「○○向き」と感じることがある。ある社長は社長業が出来る身体をしている。○○の社長ではなく、仕事の内容は何でもいい。多くの社長を治療していると何となく、カテゴリーでくくれる。「どんな体の方ですか?」と聞かれるが、こればかりは我々の手の感覚なので説明しにくい。以前、身体を触った途端、「あなた営業向きだねぇ。」とか、「今のシステムエンジニア、あなた絶対無理だから止…

魚の目と巻き爪

魚の目や巻き爪の方は多い。魚の目は以前の外科がごっそりくり抜く手術をしていたが、スピール膏など出来て、少しは楽になった。しかし酷い方はレーザーや液体窒素を使って治療する。液体窒素は超低温で組織を破壊して治す。よく患者さんの足を見ると巻き爪と魚の目の両方を持っている方がいる。そういう方には両方同時に治しなさいと指導する。魚の目だけでも巻き爪は残るし、巻き爪を治しても魚の目がそのままだとまた爪が巻く。…

車社会と胃炎

外国で生活していた方が胃の調子が悪いという。久しぶりに帰国して色々と用事を済ませるためにかなり歩き回ったら、胃腸が良くなったという。外国では車社会でまったくと言っていいくらい歩かないという。以前病院勤務時代に救急だったので、骨折や脳梗塞のリハビリをよくしていた。入院と同時に寝たきりになると途端に胃腸が動かなくなる。しかし食欲は落ちないので、お腹が張って苦しくなる。まるで妊婦さんみたいなお腹の方は多…

「夫のがんを消した最強の食事」を読んで

常連さんが薩摩智恵子さんの「夫のがんを消した最強の食事」を読んだ方がいいと言うので読んでみた。あまり詳しい話は書けないが、徹底したマクロビの食事方法と1回口に入れたら100回噛むという徹底ぶりでご主人のがんを3年かけて消した。食事療法の内容もストイックで、玄米はもちろんのこと、油を使わないとか、糖分を取らないとか中々内容的には厳しい。しかし読んでいくうちに達成しようとしていることが、難しいがんを食…

片麻痺と肩の痛み

脳梗塞で片麻痺の方が良い方の肩が痛くて困るという。半身不随の悪い側は痛みを感じにくいし、動かさない分、炎症はあまり起こらない。元気な方ばかり使うので仕方がない部分はあるのだが、杖をついたり肩に負担はかかる。その肩に痛みが出てしまうと、転倒の危険があるのでいつもすぐに治療しようとする。半身不随だと片手で歩いているようなものだから、肩の痛みはのんびり治療するわけにはいかない。鍼でも注射でもテーピングで…

痛み止めで脊柱管狭窄症が悪循環

久しぶりに来た方が腰が治らず整形で診てもらったら脊柱管狭窄症と言われたという。手術するほどでもないので、痛み止めがいくつか出て試しているという。薬を飲んで腰が治れば良いのだが、飲むと楽だがまた痛くなると言う。結局痛み止めで胃までおかしくなってしまった。こうなると痛み止めを使うことにより腰痛が悪循環にはまってしまう。痛み止めで胃腸がやられ、腹筋が弱くなる。その腹筋を補おうと腰に負担がかかり、腰痛が良…

治療で変わる運命

仕事が駆け出しの頃は実力も信用もなく、良かれと思っていたアドバイスも中々聞いてもらえない時期が長かった。 少し経験を積んで仕事で紹介が出るようになると、我々の一言で人が動く。 難しい病気の方なら専門の医者を紹介すると九州でも飛んでいく。 段々とこちらの一言が重くなってきて、言葉を選ぶようになる。 ライオンタイプの元気な方ならいいが、小鳥タイプの方は自分の症状を診てもらうのに何処に行って何をしたらい…

踊りを若先生に教わって身体を壊す話

日舞を習っている方がたまたま30代の若先生に指導を受けて膝を痛めた。「もっとひねって。膝をもっと曲げて。腰をそらせて。」若い先生だけに色々と言われるという。普段は自分と年齢が変わらない先生に教わっているので、「あなたの年でそれだけ出来ればまあ良いでしょう。」という話になるのだが、若い先生は容赦がない。以前年配の女性でゴルフをジャンボ尾崎さんみたいなプロに習った事があった。男性のプロに習うと細身の女…