T型人間とπ型人間

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これは以前に聞いた話だが、横棒を一般常識、縦棒を専門職とするとT型になる。
一般常識だけでは社会で戦えないから、専門職を持ったT型人間になれという。
しか最近はこの専門職をもう一つ持ったπ型人間になれという。
この考え方は治療に活かせる。
横棒は体力や免疫などの基礎回復能力。
横棒は専門治療。それも2つ。
AがだめでもBがある。
言われてみれば当たり前のことだが、治療の現場ではここは気がつきにくい。
ある専門職を持った女性が、子育て真っ直中で将来その専門職を活かすために、再就職が大変だという。
職場は自宅のそばでなくてはならない。
5時に終わってくれないと子供をお迎えに行けない。
普段、残業は出ない。
土日は休みたい。
給料は高くなくていいから、将来に向け自分の専門職を活かし続けたい。
しかし今の職場は問題があるので、転職したい。
話を聞いていると今の専門職を将来に活かすという考え方に、凝り固まっている。
子育てが楽になるのは15年ぐらい後だから、我々から見るとゼロベースで仕事を考えた方がいいのではないかと思ってしまう。
しかしどうしてもその専門職が頭から離れない。
そこを外さないので再就職が極端に狭き門になる。
余裕のあるご家庭なのだから、ゆっくり考えて数年後から何か勉強しても10年あれば大抵のものは身につく。
私みたいに仕事と趣味が一緒の方なら、それ以外の選択肢はないだろうがあまりに考え方が硬い。
典型的なT型人間だ。
最近私などは治療しながら少々余裕があるものだから、落語でも一席披露してより喜ばせようかなどと考えてしまう。
「ようこそ本日は遠い所からお越し頂きました。皆様のご期待に応え今から腰も揉みますが、心もすこし揉みます。てけてんてん・・・。」
仕事の目的が相手を喜ばせることだから、喜んで貰えれば何でもいいのである。
按摩と落語でようやくπ型人間にすこし近づいてきた。

2015年8月1日 | カテゴリー : 症例 | 投稿者 : 東洋鍼灸院 田中