常連さんがここ数週間、お腹が痛かったという。調べてみると右の下腹部で盲腸の場所である。医者で採血をしたが問題はなく、セレキノンという腸の動きを整えてくれる薬と乳酸菌が出たが全く効かないという。楽にならないのでまた医者に行って、「CTを撮る必要があるのではないか。」と訴え、近医で撮ったら、多少の便秘はあるものの問題はないと言われたという。私なら採血とCTの時点で安心してしまうのだが、患者さんはお腹が楽にならないので、また医者に通ったという。その後時間の経過と共に痛みが8割取れ安心できたので、うちに来たという。この患者さんの安心ポイントは明確な鎮痛である。我々の安心ポイントと違う。盲腸の場所は構造的に少し入り組んでいて通過障害や自律神経の影響で問題が起こりやすい。だから完治させるのはある程度時間がかかり、下剤や食事制限、場合によっては抗生剤などの処置を丁寧にしていかないといけない。私なら採血で盲腸などの炎症がなく、CTでも大丈夫と言われれば、多少の痛みはあっても放っておけばいい。暴飲暴食せずおとなしく待てばいいと思ってしまう。話をしながら安心ポイントが違うなぁと感じた。
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