胃薬について

仕事柄、自覚のあるなしに関わらず胃をこわしている方は多い。昔からある漢方薬や市販薬でいくつか特徴があるのでまとめて見たい。

  1. 百草丸(ひゃくそうがん)-数年前に噴火した御嶽山のが有名である。御岳百草丸は5種類の生薬からつくられた胃腸薬で、山岳修験者の常備薬として知られたキハダ(オウバク)が主成分で3才から服用可能。
  2. 陀羅尼助(だらにすけ)-由来は、強い苦みがあるため、僧侶が陀羅尼を唱えるときにこれを口に含み眠気を防いだことからと伝えられる。吉野山や大峯山への登山客、行者参りの人々の土産物となっていた。主成分はキハダ(オウバク)である。
  3. 恵命我神散(けいめいがしんさん)-胃の働きを活発にし、胆汁分泌を促進し脂肪の消化を高め胃粘膜を修復する作用のある莪蒁(ガジュツ)末と、消化管粘膜を保護する働きのある真昆布末に、添加物としてウコン末とショウキョウ末を配合した生薬製剤です。
  4. 太田胃散-主な成分はケイヒ、チョウジ、ウイキョウ(フェンネル)、チンピ(オレンジピール)、ニクズク(ナツメグ)、ゲンチアナ、ニガキの7種類の生薬と、4種類の制酸剤、消化酵素です。太田胃散にとって香りというのは大切な要素です。「良い薬です。」とテレビ放映してるが、とてもストレス胃炎によく効きます。
  5. 大正漢方胃腸薬-胃腸機能を促進する「安中散」と、胃の緊張をほぐし痛みを和らげる「芍薬甘草湯」のエキスを加えた独自処方で年末年始、「飲む前にのむ 食べる前にのむ」とテレビで流れているが、消化を助けてくれます
  6. サクロン-出過ぎた胃酸の働きを弱め(中和)、分泌を抑制し、荒れた胃粘膜を葉緑素から作られた緑の成分で修復・保護します。ムカムカ・胸やけ・飲みすぎにスーッと飲めば、スーッと効きます。実際使ってみるとかなり胃の万能薬です。
  7. ガスター-市販薬でガスターは最強です。胃粘膜壁細胞の胃酸分泌の促進に関わるH2受容体を遮断し、胃酸分泌を抑制することにより、胃・十二指腸潰瘍、胃炎等の治癒効果を示します。
  8. ブスコパン-胃痛、腹痛、さしこみ(疝痛 )、胃酸過多、胸やけに効く。錠剤の胃腸鎮痛鎮痙薬。

後は食欲のないときに医者の処方で、「ドグマチール」がある。本来抗うつ薬であるが、胃腸関係にも使う。中々胃が良くならないときは相談すると良いだろう。

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