少し手を抜きなさい

高校生で運動部の子が、前回、頚と肩が痛いと言って来た。調べてみると新型コロナウィルスの影響で、筋トレばかり毎日やっているという。すこしやり過ぎである。「筋肉痛が起こっているから、少し手を抜きなさい。」と指導して今日また診たら、悪化している。足まで痛くなっている。完全にやり過ぎである。高校の運動部ぐらいだとどうしても監督の言葉が絶対で、かなり辛くてもやってしまう気持ちは分かるが、体を壊しては意味がない。以前イチローの話を書いたが、大事なのは筋トレを頑張って筋肉を壊すことではなく、自分の身体にふさわしい運動をすることである。若いと中々どこまでやったらいいのか分からないだろうが、1度壊したらそこから学ぶべきである。先生がある運動を100回やれと言われたら、多少手を抜いて、回数は100回でも8掛けぐらいでやれば体を壊さない。これもある意味手を抜いていることになるのだが、若いと限界までやってしまうのであろう。気持ちは分かるが、毎回身体を壊しているようでは駄目である。「手を抜きなさい」というのは「サボれ」と言う意味ではなく、「自分の身体に必要な量を見極めろ」という意味だよと説明したら、納得していた。

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