常連さんが左腰痛を訴え、食べすぎが原因とわかったので前回左腰だけ治療をした。今日、「今度は右腰が痛い」と言う。本当は両腰痛いのだけれども、前回左腰だけ集中して治療したので右腰が「俺も治療してもらいたかったなぁ」とすねたと理由を解説した。左右差で言えば左:右は7:3。では、「左を7、右を3」治療すればいいのじゃないと患者が言うので、「理屈はそうなんだけど、実際そうやってみると患者は、『楽になった』とは言わない。『取り敢えず辛くない』と言う。しかし左だけ集中的にやると、『楽になった』と必ず言う。患者ウケというと少し語弊があるが、『取り敢えず辛くない』と『楽になった』では全く違う。理由は良くわからないが、どうしても1ヶ所を集中的に治療したいという治療家としての心理が働く。」と説明した。理屈をつければ治療がぼやけるというか、辛さに対しての満足度が下がるというか、色々言えるが細かく計算して結果が良くない方法はとりたくないのが本音である。
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