本来なら患者さんから苦情が来るレベル

腰痛で通っている常連さんが、8割良くなったがそれ以上治り方がのんびりしている。以前ブログで、「残り5%の痛み」でも書いたが、8割痛みを取ってそこから残り5%までもっていくのは至難の業である。我々が与える治療には限界があり、後は患者さんの努力で、「筋トレ」や「食生活の改善」「断食」という話になってしまう。どうしても我々が入れない領域である。その事をこちらはわかっているから、「残り2割ぐらいから治療は難しくなる」とか「少し新しいことを事を考えましょう」と言うようになる。そしてこの2割の痛みが続けば患者さんから苦情が来る。「8割の痛みは簡単に取れたのにこの2割がもたもたしている。遅い!!」と言う苦情である。今日来た方からは苦情は出なかったが、我々はもう苦情を覚悟している。患者さんの中には「自分でもやるけどもう少し頻繁に通うから何とかして・・・」という方もいる。いい結果が出ればいいが、筋トレや食事管理、断食はどうにもならない。長年仕事をやっていると、「本来なら患者さんから苦情が来るレベル」を感じる。しかし考えてみるとこの苦情が来ると感じているお陰で、色々な治療法を貪欲に学んでいる。苦情もこちらの成長の糧であると最近は思うようになってきた。

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