日舞をやっている方が、膝の内側に痛みを訴え、中々治療効果が上がらないで中敷きを作ってもらった。中敷きが功を奏し、膝の内側の痛みは楽になったが、その後外側に痛みが出るようになったという。膝の内側を過保護にしてしまった。患者さんからすると内側でも外側でも場所が違うだけで、同じ痛みと思うかもしれないが、膝の構造も治療しやすさも全く違う。「外側の痛みなら治療しやすいが、内側の痛みは必ず楽になるとは言えない」といつも思っている。膝以外でも内側の痛みというのは治療しにくい。漢方では「陰陽」という言い方をして、膝の内側が「陰」、外側が、「陽」。常に陽は治療しやすい。体質も陰陽がある。体力ががっちりしている方は「陽」、冷え性で痩せている方は「陰」。内側と外側の違いだけなのだが、太古の昔から別扱いである。そんな話をしながら、患者さんには、「中敷きをまた調整してもらって、内外側どちらにも負担がかからないようしてもらってください。」と伝えた。
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