以前からリハビリ難民の話は書いている。リハビリをちゃんとしていればこんな事にはならなかったというケースがあまりに多い。今日来た方も腰の手術の後、痛みがなくなり調子が良かったものだから少し無理をしてしまった。我々からすると腰の手術後、数日で野良仕事をするの論外である。しかし本人は手術まで腰が辛かったが、術後楽なものだから嬉しくてやってしまったのであろう。気持ちは分かるが、術後楽だからといって完治しているわけではない。腰の問題点を取り除き神経の圧迫を取っただけである。見えなくても手術の傷は生々しいものである。リハさえあれば1週間毎に診て、「あれ、少し足と腰が硬いですが何かやりましたか?」「少しだけ野良仕事。」「術後まだ6日ですからダメですよ。」「腰は痛くないんだけど・・・。」「後で炎症が起こり症状が出ますよ。」「え、後で出るの?」「そうです。折角手術は成功してもその後の管理が悪ければ簡単に腰痛はでます。」「そういうものなの?」「そうです。また来週来て診せてください。」「わかりました。」とこういう流れになり、患者さんの危機回避が出来る。しかしリハがないと相当悪くなってからまた診察、場合によっては入院となってしまう。そうなれば医者に必ず、「何をやったのですか?手術は成功したのに・・・。」と言われてしまう。こうなるともう医者の領域ではなくリハビリだけの問題である。悪化してもすぐに治れば良いが、手こずる人もいる。「こんなに酷くなるとわかっていれば野良仕事はやらなかったのに・・・。」と言っても遅い。病院からリハがなくなりこういう問題は増えてしまうだろう。
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