脊柱管狭窄症を患ってからは、麻酔科や理学療法士の先生にお世話になることが多く、あまりに自分がその分野に関して無知なので、少し気合いを入れて勉強している。新型コロナウィルスのお陰というと怒られそうだが、ウェビナー(Zoomでのセミナー)は手軽に受講でき、費用も安いので助かっている。ここ数年間、多い時は月に30本ほど聞いている。最近は整形外科以外の分野にも手を出し、興味深く聞いている。そういう学びの中で感じることは、「業種毎に診ている場所が全く違う」と言うことである。我々は鍼灸・マッサージなので、基本的には「筋肉」を診ている。カイロプラクティックなら「骨や脊椎」、理学療法士は「関節」、麻酔科は「神経」、循環器なら、「血管」と同じ画像を診ても目の行くところが違う。以前お腹と腰が痛い患者が病院に運ばれ、内科の先生は「盲腸?腸閉塞?」を疑い、婦人科の先生は「生理痛?」、整形の先生は「腰椎圧迫骨折?」、循環器なら「解離性大動脈瘤?」とやはり自分の専門分野でものを診る癖がある。では正解はどれなのであろうか?我々は「筋肉を治せば関節は良くなる」と思ってるし、カイロプラクティックや理学療法士は「骨格や関節を治せば痛みは取れる」と言うし、麻酔科や循環器なら、「神経を静め血管の問題を取れば治る」と言うだろう。すぐに原因がわかれば良いが、段々調べていくうちに本当の原因にたどりつくものである。場合によっては「関節と筋肉、神経と血管」が絡むことはよくあり、どれが正解というのは難しい場面も現実問題ある。それゆえに同じ患者を診て、先生毎に言うことが違ってしまうのであろう。患者にしてみると先生毎に言われることが違うのは理解に苦しむだろうが、目的は一つなので、「この先生はこういう風に診るのだ。」でいいと思う。
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