若い患者さんが仕事のストレスで胃が差し込んで痛いという。お腹を診ると丁度胃の場所だが膵臓も重なっているので、酷くなれば病院で膵臓も診ていただかなくてはならないが、スタマックラインの反応が強いので、まずは胃炎で間違いないだろうと思い治療してみた。按腹とお腹に鍼をやっただけで、スタマックラインの反応が消えたので急性胃炎であろうと予想がついた。念のため消化器には行って頂くが、若い方の場合、こういう経験は宝物だと感じてしまう。理由は「難あって有り難し」である。初めて胃炎を経験したことで、今後どれだけ胃の事を考えるか分からない。今後は投薬なども含め、胃に気持ちが向くだろう。以前から色々な病気は「胃から崩れる」と言っている。若い時に胃の事を学べば、これからの人生どれだけ余計な病気を味わずに済むか分からない。そういう意味で、若い時に「胃が痛くなって本当に良かった」と言いたい。若い方は「胃が痛くなって何が良いんだ」と言うだろうが、こちらは患者さんのその場限りの事ではなく、将来を見て言っているのである。
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