今回は少し難しい言葉が出てきます。「膝蓋下脂肪体 しつがいかしぼうたい」は聞いたことがないと思いますが、膝痛を語る上で最近1番注目されています。
まず場所ですが、「膝のお皿の下」にある、とても神経や血管に富んだ脂肪組織です。脂肪というと豚肉や牛肉の脂や皮下脂肪を想像すると思いますが、今回は「脂肪」ではなく、「脂肪体」です。全身の皮下にある脂肪はエネルギーの貯蔵などの役割があり、体重の増減で変化しますが、脂肪体の役割は衝撃吸収・摩擦軽減などで運動に関わります。痩せても余り減りません。我々は「fat pad」と言っています。
膝痛は、「骨・軟骨」「半月板」「腱・靱帯」の問題と思っていると思いますが、確かにその部分もありますが、膝痛はこの膝蓋下脂肪体を外しては語れません。
この膝蓋下脂肪体は膝のお皿と太腿の骨の間に挟まれているため、連続して刺激を受けると炎症や線維化が起こり、中に感覚神経が入っているために、膝の曲げ伸ばしで痛みを感じます。これが「膝蓋下脂肪体炎」です。
実はその膝蓋下脂肪体が痛みの原因として語られるようになったのはまだ最近のことで、色々な研究をして膝蓋下脂肪体が原因と言う事がわかった歴史があります。
最近はMRIなどでも病変がわかるようになってきています。
最近は「膝の曲げ伸ばしでいたい」と言われると我々はすぐに、「膝蓋下脂肪体?」と思うようになってきています。
時代と共に今までとは違う角度で病態がわかるようになってきました。

