キーワード 手術は成功

どうして手術は成功しても問題が起こるのですか?

最近患者さんから、「先生の『手術は成功』の記事を読みました。成功したのにどうして問題が起こるのですか?」という質問があった。これを説明するのによくテレビに出ている脳外のスーパードクター福島孝徳先生の話が一番わかりやすいと思う。毎回番組の中で、「あ、こんな所に神経が入り込んでいる。」「あり、腫瘍が出てこない。」「あれ、こんな所に血管が絡んでいる。」「膜が硬くて開けられない。」と正直な感想が全部放送さ…

「手術は成功しました」について

リハビリの仕事を長くやっていると、手術は成功したと言われるが、痛みが取れないという苦情を時々聞く。のところに「手術と完治」でも書いたが、患者は手術で全部症状がとれると思っている。医者は手術が成功したかどうかが問題で、症状が取れるかどうかはやってみないとわからないと思っている。術前に詳しい説明を聞いても中々うまくいかず、術後にトラブルが起こることがある。 患者「先生、手術の後しびれが取れません。」 …

「リハビリ難民」と「手術は成功」

脊柱管狭窄症の手術をした方がここ数年調子が悪いという。手術のあとはリハビリがないので、以前書いたリハビリ難民になってしまっている。手術後に症状が殆ど改善しないので医者に言ったら、「手術は成功」の一点張りで話を聞いてくれないとい。この話は「手術と完治」で書いた。再手術の可能性はと聞いたら、「改善の見込みがないからしない。」と言う。具体的症状を聞いているうちにおかしな事に気がついた。脊柱管狭窄症は必ず…

脳の痛み記憶

昔ヤクザの方を治療していたら、ある時小指に包帯を巻いている。 「ちょっとしくじっちゃって・・・」と包帯が痛々しい。 「指を落としてから肩がこって仕方がない。先生、治療して。」と言う。 身体を診ると確かに肩こりは酷い。 切断した指の影響というより、神経も切って痛みに耐えて我慢した身体になっていた。 「先生、この指どうやって治めるか知ってる?」「わかりません。」「切った面を机などに叩いてぶつけて、少し…

腰椎椎間板ヘルニアの手術をしたのにまだ痛い

常連さんが、「知り合いの女性が腰椎椎間板ヘルニアの手術のあと、少しはいいみたいだけどまだ痛がっている。どうしてなんですか?」と聞くので、「痛みの原因がヘルニアだけなら手術で治るはずですが、ヘルニア以外に痛みの原因があれば手術をしても痛みは残ります。」と説明したら、「そんな事あるのですか?」と言うので、「本来であれば担当医が、『痛みの原因がヘルニアだけなら私の手術で大丈夫です。しかしそれ以外にもあれ…

「先生にすべてお任せします」は考えもの

よく手術の場面で、「先生、すべてお任せします。」と患者が言っているが、私はこれは少し問題があると思っている。以前もある尺骨神経麻痺の患者が、手術をしたが全く良くならず医者に問いただしたら、「手術は成功しました」の一点張りでそれ以上話が進まない。患者にすれば、手術をすれば治ると思っていたが、医者にしてみたら、やるべき事はすべてやって手術は成功した、あと麻痺が治るかどうかは患者の力と思っている。このす…

君には神様はついているか?

先日頸の大手術を予定していた人が担当医から、「君には神様はついているか?」と聞かれ、「はい、何時も感謝しています。しっかりついていると思います。」と答えたら、「じゃやってあげる。大丈夫だ。」と言ったという。実はこの医者の気持ちは私は痛いほどよくわかる。当然手術はいろいろな危険を伴い、何が起こるかわからない。成功したつもりであっても症状が改善しないことはよくある。患者から苦情を言われても、「手術は成…

リハビリの効用

以前からリハビリ難民の話は書いている。リハビリをちゃんとしていればこんな事にはならなかったというケースがあまりに多い。今日来た方も腰の手術の後、痛みがなくなり調子が良かったものだから少し無理をしてしまった。我々からすると腰の手術後、数日で野良仕事をするの論外である。しかし本人は手術まで腰が辛かったが、術後楽なものだから嬉しくてやってしまったのであろう。気持ちは分かるが、術後楽だからといって完治して…

手術後、痛みが出た場合の対応方法

常連さんのお父さんが脊柱管狭窄症の手術をした後調子が悪い。医者は、「手術は成功しました。」と言っているが、心配になり相談があった。話を聞くとどうも手術したところ以外の鼠径部を痛がっている。お父さんが遠方にいるので、担当医に文章で問い合わせをしたらアドバイスをしたら、下記のような文章を作ってきた。これには私自身が驚いてしまった。多少のアドバイスはしたものの、これをもらったら少し医者も構えてしまうだろ…

腰の手術の後の痛み

常連さんのお父さんが脊柱管狭窄症の手術の後、手術したところ以外が痛んで苦しんでいるという。詳細はわからないがこれは時々あることで医者の手術ミスなら仕方がないが、手術は成功したとしても起こる。原因は色々あるが、手術の時に間違って少し違う場所を傷つけてしまったとか、縫合がうまくいかなかったとか、血の塊が出来てしまったとか、数え上げればキリがない。しかし術後検査で血液や画像に問題がなければ殆ど問題はない…

腰椎椎間板ヘルニアについて

仕事柄、腰椎椎間板ヘルニアの方は多い。坐骨神経痛を起こし、脚まで症状が出る。痛みだけならいいが、シビレや麻痺となると場合によっては手術の対象になる。病院勤務時代によく先生が、「昔のヘルニアは50%位の手術の成功率だったが、最近は80%近くになってきたので成績が良い。」と言っていた。こちらはリハビリをしながら、良く患者さんから苦情をもらった。「外科の○○先生に手術をしてもらって確かに痛みなくなったの…

手術の不思議

常連さんのお母さんが脊柱管狭窄症の手術を受けた。相談をされ少し不安材料を減らそうと思い、セコンドオピニオンなどの話をしたが、色々難しいことを医者から言われるのはいやだったみたいで早くスッキリしたいから、手術の同意書にサインしたという。手術は大成功で胸をなで下ろしたが、こういう仕事をしていると手術でうまくいかなかった方達のリハをするので、色々と考えることがある。まず昔は手術の成功率は半分ぐらいだった…

手術と完治

これは以前病院で体験したことだが、腰椎椎間板ヘルニアの患者さんが痛みとシビレで悩んでいた。医者が手術を勧め画像で色々と説明をして、「この椎間板が悪いことをして、痛みとシビレを出している。手術で取れば良くなる。」ということで手術を受けた。しかし術後、痛みは取れたがシビレが取れない。患者はすっかり完治するものと思っていたので、「先生お陰様で痛みは取れたのですが、シビレがダメです。僕は手術で両方完全に治…

患者学

学問として成り立っているのかは知らないが、「患者学」はあると思う。あるC型肝炎の患者が、有名な病院でのインターフェ ロン治療が功を奏して肝炎が治った。が、同時にひどい腰痛持ちだったので、肝臓の先生が同じ病院内の整形外科を紹介してくれて、腰の手術もした。手術前は2m歩くとふくらはぎが辛かったのが、かなり歩けるようになった。しかし腰の痛みは取れていない。整形の先生に聞いても、「手術は成功した。」としか…