小鳥タイプで側弯症の生き方

細身の女性で小鳥タイプ、それに側弯症がある。どうしても内臓などの機能低下は免れない。全身診ても胃以外は大きな問題がない。ではどうして胃が硬くなったのかを色々と考えてしまった。まずは生き方。長年自分はライオンタイプだと思い、活動してきて色々な挫折を感じてきたことがうかがわれる。出来なかったり、負けたことがかなり悔しかったのであろう。しかし小鳥タイプは年を取ってからが本格的勝負である。ライオンタイプは…

船酔いの話

常連さんがマグロ釣りに行ってきたという。かなり格闘して手足の筋肉痛が酷い。海は凪だったそうだが船酔いの話になった。以前船酔いの治療をしたときは腕の内側の「内関-ないかん」というツボを使う。船酔いバンドとして売っている。また初めてオーストラリアに行ったとき離れた島まで船が荒れ、こちらの船酔いを察知してくださって現地の方がビスケットをくれた。これはジンジャービスケットと言って、シーシック(船酔い)には…

筋力低下と乳酸菌

脳梗塞の後遺症や頚肩腕症候群、腰椎椎間板ヘルニア、脊柱管狭窄症などで手足の筋力低下やシビレを訴えてくる方は多い。我々は「指端の灸・四端の灸 したんのきゅう」と言って手足の末端にお灸を据えることがある。軽い方はこれで回復してくるが、中々回復しない方も多い。考え方は指の先端に火傷を起こし事件ですよと身体に知らせるわけである。身体は火傷を治そうと血液をそこの集め、血行不良や感覚麻痺が良くなる。しかし血液…

アトピー性皮膚炎とお腹の温熱

これだけ暑い日が続くとお腹に温灸器を当てようという気がなくなる。がんや腸の治療をしている方も来る回数が減る。しかし久しぶりに来てお腹に温灸器を当てるとほぼ例外なく、「気持ちが良い。」と言う。結局、エアコンや冷たい飲み物などで腸が冷やされているのである。先程もアトピー性皮膚炎の方がさして原因もないのに悪化したという。色々調べたが特別何処かの機能低下を起こしたわけではない。数ヶ月前と何が違うかと聞いた…

治療効果は階段的変化

減量に取り組んでいる方がいる。初めは体重が面白いように落ちたが、最近は努力しているわりには体重が落ちないという。リハビリでもそうだがやっているわりには効果を感じないということはよくある。治療効果は減量なら下り坂のように体重は変化しない。階段的変化である。ある一定の所まで来るとポーンと変化する。リハビリの効果もそうである。あるところまでは努力しても変化を感じない。しかし歩み続けているとある点からジャ…

山登りと難聴

時々山へ行かれる方がぎっくり腰になりそうだという。腰を揉んでも筋肉がほぐれない。そして頭も痛いという。何か変なので聞いたら鼻炎や難聴で抗生剤を3週間飲んだという。これでは腸内細菌が死んで腰痛が悪化するはずである。そして頭痛と鼻炎など実に症状が絡んでいる。抗生剤を長期飲むときは、乳酸菌をある程度大量に摂った方がいいが、中々その程度もわかりにくいだろう。この時期風邪をひいて腰まで痛い方がよく来るが、腰…

人は希望で生きられる

これは聞いた話だが、がんで余命宣告された患者さんが、その余命が切れた日に診察を受けたという。 「先生まだ大丈夫です。生きています。」 何ともシニカルな話だが、気持ちは分かる。 よく寿命と言うが人は生きていくのに必要のないものは見えないようになっている。 例えば60才の方が83才で亡くなるとすると、毎日あと22年と12ヶ月4日2時間35分と寿命を必ず逆算する。 この段々減っていく感じ、人は耐えられな…

ハッサクと左側の肩腰の痛み

常連さんが愛媛のハッサクにはまっているという。甘くて美味しいという。食べ過ぎて中性脂肪(糖分の取り過ぎで上がる)が上がってしまったという。そんな生活を続けたら何も無理をしていないのに、左肩と腰が痛いという。これは以前から「甘い物で左腰痛、刺激物で右腰痛」の反応である。 この時期、どうしても甘くて冷たいものは食べてしまう。そうすると膵臓の後ろ(左腰の少し上)が硬くなる。それにつられ左腰まで違和感を感…

市民公開講座

Bi-Digital O-Ring Test医学会は毎年開催されていて今年で第24回を迎える。2年に1回程度、創始者の大村恵昭先生をお迎えして、市民公開講座が開催される。今年は9月20日(日)午後2時から東京大学で開催される。参加にあたってはORT友の会に入会(無料)を条件としている。今回は近著、「手の刺激」健康・長寿術よりご講義頂く。是非この機会に創始者の生の声から学んで頂きたい。 ORT友の会…

末梢神経障害

ここ数年足の筋肉がなくなってきて力が入らず、歩くのも大変だという方がいる。病院でもミオパシー(筋肉が衰える病気)ではなく、神経が災いして末梢神経障害だろうということで、メチコバール(ビタミンB12)ぐらいしか出ないという。Bi-Digital O-Ring Testを使うとこういう方の症状は手に取るように良くわかる。まず足のアセチルコリンが極端に低い。これでは神経の命令が行っていない。次にヘルペス…

腰の炎症?

大腸がんと腰の手術をした方が、術後は良かったが症状が悪化して、最近は歩くのも不自由だが原因は何かという話になった。話を聞くと漢方で足の血流剤を飲んでもリハをしても、風呂に入っても何をしても楽にならないという。血行不良なら全て効くはずだが、原因が血行不良ではないと身体が言っているのである。では何か。私は「腰の炎症」だと思うという話をした。本来ならこの炎症によく効くリリカ(神経性疼痛治療薬)がいいのだ…

嫁と胃がん

20年程前に乳がんをやった方が、今度は胃がんになってしまった。嫁姑問題で悩み、当院のカルテにも胃痛とよく記載されていた。ストレスも高く、我慢することばかりだったのだろう。幸い初期だったので無事手術で切除出来たが、この手術を受ける時の心構えが良かった。「今まで姑とは色々あったけど、この手術で過去はすべて終わり。ここをターニングポイントとして生まれ変わると腹をくくったら、早く切って欲しいという気持ちに…

祭りの後の後片付け

ある方が70才になったときに、どんな感じですかと聞いたら、「古稀は古くて稀なだけです。どんな感じかと言われれば『祭りの後の後片付け』かしら。」と感 想を言われた。 祭りの後とは賑やかだった時を経て、余韻に浸り、寂しさを感じながら後片付けをしている、何ともしんみりとした情景が目に浮かぶ。 しかしその後15年も経てば祭りの余韻すら残っていない。 あの時の祭りは楽しかったなぁという記憶だけである。 何事…

大腸がんと腰の手術

似たような患者さんが続くことは以前から書いているが、どうも腰と大腸がんは切り離せない。お腹を開けるということは腹筋力が弱まったり、癒着などの問題をはらむ。どう考えても腰に対して負担がかかる。大腸がんの執刀医が、「お腹を開けると腰が悪くなる。腹筋強化や乳酸菌を補っておくと例え痛くなっても楽に過ごせるから頑張りなさい。」と一言言って頂けると、我々リハビリをやっている人間は少し楽ができる。担当医に、「が…

足のシビレと帯状疱疹

今日、ご紹介で来た方は右膝が痛くなった後に右足がシビれて感覚が半分しかないという。歩くのにも不自由でよくつまずくという。病院等で膝は良くなったが、シビレが取れないという。最近は手も少しシビレを感じるという。身体を拝見すると右膝痛で左足に負担がかかっている。ならば左足がシビれそうなものだが右足だという。使ってもいないのになぜシビれるのか。脳梗塞もなさそうだし、少し考えてしまった。既往歴を聞くと大腸が…

側弯症と腹圧

10才の子が側弯症で通っている。1年ぶりの治療で去年と比べて曲がり方がひどくなったという。身体を調べてみたら、腹圧が異常に高い。これでは便秘だろうと思って聞いたら、時々しか出ないという。側弯症から便秘になったのか、便秘から側弯症になったのか不明だが、お腹は治さないといけない。生理も不順で、視力低下、頭痛、腰痛、肩こり、集中力低下と色々症状がある。足のハムストリングも硬いからこれでは走れないだろうと…

虚の話

これは以前、華道家の先生から聞いた話だ。 生徒「私達は先生に長年ご指導頂いていますが、先生はどんどん自分だけ進化してしまう。何が違うのでしょうか」 先生「あなた方は『陽』を生けている。私は『虚』を生けている。何度あなた方に『虚』を教えても、中々実践出来ていない。この『虚』が生けられなければ上達はしない。」 これは大分前に聞いた話なので、その時は意味が分からなかったが最近になってやっと少し意味が理解…

のらりくらり

これは私の師匠の患者さんの話だが、乳がんの末期の方が大量の乳酸菌療法で10年以上延命している。 一時は肺にも転移したが、小康状態を保っている。 性格が明るい方で、あまりクヨクヨしないタイプだ。 ある時、ガンセンターで肺の影を指摘されたので、詳しい検査のために指定された日に受診することになった。 師匠も「ガンセンターでの検診結果を教えて下さい。」と言ったら、その日は行かないという。 理由を聞いたら、…

愚痴を言ったもの勝ち

治療をしていると明らかに女性と男性で反応が違う。 女性はなぜこういう状態になったかをくまなくしゃべる。 男性は今辛い症状だけ言う。 我々の治療は時間が長いのでどうしても、家族のこと、生い立ち、昔の恋愛話までよく話に出てくる。 長年通っている方は手に取るように家庭内のことがわかってしまう。 どうも女性は全てを話さないと理解してもらえないと思うのか、その時にどう感じたかや愚痴も出る。 しかしこの愚痴の…

どうせ治りっこない

以前、膝の半月板を痛めた方が治療しても中々良くならなかったので、諦めてしまったという。 たまたまご縁があって当院で治療してから1年ぐらい経ってから、本人も納得するぐらい回復した。 経過が良かったので本人はすっかりこれでいいと思って、来なくなってしまった。 そうしたら1ヶ月ほど前から膝がまた痛み出し、医者に行ってMRI検査など徹底的に調べてもらったが、特段以前と変わりはないという。 本人はこれだけ痛…