キーワード がん

笑いについて

ジャーナリストのノーマン・カズンズは不治の病と言われた膠原病(治癒率が500分の1)から笑うことで奇跡的な回復をしました。 そのやり方は奇抜で病室には映画や漫画など腹を抱えるほど笑える物を持参し、あまりに笑い声がうるさいので他の病室から苦情がきたそうです。 その後、「笑いと治癒力」という著書の中で笑うことの効用が書かれています。 また遺伝子研究の第一人者、村上和雄先生のご講義で下記のように内容を伺…

ピンピンコロリについて

最近学会でもPPKと書いてあるから何の略かと聞いたら、「ピンピンコロリ」だという。 嘘みたい話しだが、プレゼンテーションに「PPK」と書いてある。 しかしよく考えるとこのピンピンコロリ、意外と難しい。 まずは死因の殆どが「がん」と「血管-脳卒中と心臓病」の疾患だから、免疫と高血圧に気をつけると予防できる。 乳酸菌と塩分制限、少々の運動でピンピンである。 次にコロリだが、これが難しい。 コロリは血管…

左肩甲骨の動きの悪さ

肩甲骨の動きというのはとても大事で、腰痛や首のゆがみにも影響があります。色々な方を診ているとと左肩甲骨だけ動きの悪い方がいます。この理由は殆どが、心臓、胃、膵臓、腸です。これらの臓器は全て左側に反応が出るので、長年悩みがあって(心臓に反応が出ます)、便秘(左腰に反応が出ます)なんて言うと左背中、特に肩甲骨が動かなくなります。右の肩甲骨の動きと比べて差があればあるほど、治療用期間を意味しますから長年…

アトピー性皮膚炎とお腹の温熱

これだけ暑い日が続くとお腹に温灸器を当てようという気がなくなる。がんや腸の治療をしている方も来る回数が減る。しかし久しぶりに来てお腹に温灸器を当てるとほぼ例外なく、「気持ちが良い。」と言う。結局、エアコンや冷たい飲み物などで腸が冷やされているのである。先程もアトピー性皮膚炎の方がさして原因もないのに悪化したという。色々調べたが特別何処かの機能低下を起こしたわけではない。数ヶ月前と何が違うかと聞いた…

人は希望で生きられる

これは聞いた話だが、がんで余命宣告された患者さんが、その余命が切れた日に診察を受けたという。 「先生まだ大丈夫です。生きています。」 何ともシニカルな話だが、気持ちは分かる。 よく寿命と言うが人は生きていくのに必要のないものは見えないようになっている。 例えば60才の方が83才で亡くなるとすると、毎日あと22年と12ヶ月4日2時間35分と寿命を必ず逆算する。 この段々減っていく感じ、人は耐えられな…

腰の炎症?

大腸がんと腰の手術をした方が、術後は良かったが症状が悪化して、最近は歩くのも不自由だが原因は何かという話になった。話を聞くと漢方で足の血流剤を飲んでもリハをしても、風呂に入っても何をしても楽にならないという。血行不良なら全て効くはずだが、原因が血行不良ではないと身体が言っているのである。では何か。私は「腰の炎症」だと思うという話をした。本来ならこの炎症によく効くリリカ(神経性疼痛治療薬)がいいのだ…

足のシビレと帯状疱疹

今日、ご紹介で来た方は右膝が痛くなった後に右足がシビれて感覚が半分しかないという。歩くのにも不自由でよくつまずくという。病院等で膝は良くなったが、シビレが取れないという。最近は手も少しシビレを感じるという。身体を拝見すると右膝痛で左足に負担がかかっている。ならば左足がシビれそうなものだが右足だという。使ってもいないのになぜシビれるのか。脳梗塞もなさそうだし、少し考えてしまった。既往歴を聞くと大腸が…

のらりくらり

これは私の師匠の患者さんの話だが、乳がんの末期の方が大量の乳酸菌療法で10年以上延命している。 一時は肺にも転移したが、小康状態を保っている。 性格が明るい方で、あまりクヨクヨしないタイプだ。 ある時、ガンセンターで肺の影を指摘されたので、詳しい検査のために指定された日に受診することになった。 師匠も「ガンセンターでの検診結果を教えて下さい。」と言ったら、その日は行かないという。 理由を聞いたら、…

どうせ治りっこない

以前、膝の半月板を痛めた方が治療しても中々良くならなかったので、諦めてしまったという。 たまたまご縁があって当院で治療してから1年ぐらい経ってから、本人も納得するぐらい回復した。 経過が良かったので本人はすっかりこれでいいと思って、来なくなってしまった。 そうしたら1ヶ月ほど前から膝がまた痛み出し、医者に行ってMRI検査など徹底的に調べてもらったが、特段以前と変わりはないという。 本人はこれだけ痛…

長引く痛みにはモヤモヤ血管がある

常連さんから気になる本があるので、読んで感想を聞かせて欲しいという。 「長引く痛みの原因は、血管が9割」 奥野祐次先生(オクノ クリニック院長) ワニブックス タイトルからして唸る内容なので一気に読んでしまった。 奥野先生はカテーテルでがんを治療をする専門医だった。 がん細胞は正常細胞より多くの栄養を必要としているので、血管を作ってしまう。 その血管に小さいサイズの粒子を入れ塞ぐことで、がん細胞を…

視点の違い

最近がんで手術をしたとか、これからするとかいう方が多い。 患者さんの関心は手術だろうが、我々からしてみると少し視点が違う。 まずは早期発見して頂けたのなら、見つけてくれた医者に感謝である。 次に手術は特別に問題がなければ順調に進むだろうから、無事を祈るしかない。 我々が気にするのはそこからである。 体質や遺伝もあるだろうが、今までの生活習慣で患った部分は大きいだろうから、手術のあとそれをどうやって…

言葉の力

少し読書の時間があったので、「薬は恐い! 病院は危ない! 病気はこうしてつくられる! 医薬業界が死んでも語らない本当のこと」宇多川 久美子 (著), 船瀬 俊介 (著)を読んでいたら、面白いものを見つけた。 それは病名である。 「がん」と言われると「がーん」としてしまい不治の病という感じで、患者のストレスが大きい。 「がん」を「ポン」か「ピョン」にしろというのである。 何となく可愛くて、乳ピョン、…

人生3つの坂

大分前にある先生から、「人生3つの坂」の話を聞いた。 「上り坂」「下り坂」あとは「まさか」。 この話には唸ってしまった。 仕事柄体を壊している人を診るが、人生まで狂ってしまう方がいる。 こんな事が起こるとは思わなかった。 全くの想定外。 何で私にこんな事が起こるの? 皆、「まさか」を体験した方達の言葉である。 ではどうしたらいいか。 こんな事が起こるとは思わなかったまで想定して、健康管理をするしか…

身体の壊れ方と健康維持

長年仕事をしていると人の身体の壊れ方が皆同じだと気がついた。 長い方では30年以上治療しているので、老化の様子が手に取るようにわかる。 40才で治療開始してもう70才を超えている方もいる。 以前、男の38才説でも書いたが身体は体重の増加と共に腹圧が上がり、腰に対して負担増となり坐骨神経痛が起こる。 お腹が出て、太腿が細くなり、体型的にぽっちゃりしてくる。 内臓も下垂気味になり、下腹ばかり目立つ。 …

ヨーロッパでの国際学会

一昨年、スロベニアの元首相で、EU対ガン議員連盟代表のAlojz Peterle氏が日本バイ・ディジタルO-リングテスト医学会副会長の下津浦康裕先生を尋ねられた。 ヨーロッパでは3人に1人ががんにかかり、患者が増え続けてその医療費は莫大で、今までのやり方では経済的に持たないという。 何か別のやり方でがん治療が出来ないかということで、尋ねてこられた。 Bi-Digital O-Ring Testは本…

酷い腰痛で悩める喜び

以前にがんの患者さんから、「最近腰が痛くて嬉しい。」と聞いた。 聞き間違いかと思ったら、本当に嬉しいという。 がんを患うとどうしても生き死にの問題になる。 どれだけあと寿命があるのだろうか。 再発はするのだろうか。 残された家族はちゃんとやっていけるのだろうか。 寝ても覚めてもがんが頭から離れないという。 そんな時腰が痛くなると、腰痛では死なないと思ってしまうと言う。 ひどく痛みを感じるということ…

気のゆるみと先を見据えての治療

この時期、気候が温暖になり何となく気が緩む。 風邪を引く人が多かったり、坐骨神経痛や冷え性で悩んだりは、病気に対して無防備になっている証拠である。 寒ければ寒いほど人は気を締めるので風邪を引かないものだ。 冬の間、お腹を暖める治療をしていた方も、もういいかなぁと止めてしまうと途端に胃腸障害が起こる。 そして風邪を引き、下痢をする。 同じパターンの人が日に数人来るから、またかと思ってしまう。 昔から…

便移植

腸に関しては乳酸菌を始め、食品チェック、排便、腹圧の話など色々としてきました。 「便移植」と聞くとちょっと気持ち悪いと感じるかもしれませんが、健康な人の腸内細菌を患者に移植し、腸内細菌の勢力を塗り替えてしまおうとする治療法があります。 抗生剤などの多用で耐性菌を持った腸や潰瘍性大腸炎など中々効果的な治療方がない患者さんに有効と分かりました。 治療に際しては必要な菌だけ選別するといいのでしょうが、実…

医者を選ぶのも寿命のうち

最近は時々この言葉を聞きます。 「医者を選ぶのも寿命のうち」 いい先生にかかると長生きできるが、そうでないと寿命が短くなるということでしょうか。 「がん難民」という言葉が定着して、本当に先生とのご縁は大切です。 ではどうやっていい先生と巡り合えばいいのでしょうか? 名医100人で調べて、かかればいいのでしょうか。 いい先生にかかるコツを少しお話ししたいと思います。 まず第一に定番の病気はある程度決…

治療法は白黒つかない

先日、アトピー性皮膚炎でおみえになった方が、ステロイドを使っていたが、あんな物はすぐ止めろと言われて止めたらリバウンドしてしまった。 抗がん剤は毒だから使ったらおかしくなると言って、止めたらがんが増殖してしまった。 どうも世間では治療法に対して、白黒つけたがる。 グレーの話が殆どない。 これは困ったことである。 長年の経験から言えることは、「治療法は殆どグレー」である。 アトピー性皮膚炎もステロイ…