キーワード がん

大所高所から物を見る

長年治療をしていると難しい患者さんが増える。膠原病とかがんとか、耳鳴りとかどれを取っても一筋縄ではいかない。最近はネットを使って相当詳しい知識を得ることが出来るので、勉強してくる患者さんも多い。「先生、あの論文読んでいないのですか・・・・。」と時々は言われてしまう。そんな状況で患者さんは自分の病気だけ調べるから、どんどん知識が深くなる。英語の論文とか読める方なら、その知識量にはこちらがビックリして…

人間は癖の生き物

この仕事をしていると数年ぶりに来る方は多い。覚えていて頂けるのは有り難いことだが、訴えてくる症状が殆ど数年前と何も変わっていない。生活面でも仕事でも体の使い方や行動パターンなどまったくと言っていいほど同じである。仕事が変われば多少の体の使い方の違いはあるものの、殆どの方は同じ生活を続けている。いかに人間は癖の生き物であるかがわかる。がんをやった方は今までの癖でがんになった部分は多いのだから、生活を…

鬱病と菓子パンとメロン

鬱病治療は胃腸を治さないと中々うまくいかないと以前から言っている。少し良くなった方が、これなら多少好きな物を食べても大丈夫だろうと過食になると殆どの場合、悪化する。そういうときに必ず食べるのが甘い物である。昨日来た患者さんも少し良くなって菓子パンとメロンで悪化してしまった。元々胃が弱く便秘気味の方なので、甘い物で胃壁に負担がかかり、胃が働かないので腸まで動かなくなってしまった。以前師匠から、「夏に…

便秘と振り子

がんの予防的治療をしている方が少し腸の調子が変わって不安だという。今まで長い間便秘だったが、数ヶ月前に調子が良くなり、最近は下痢気味だという。食事をした後お腹が痛くなったり、今までにない症状があるという。こういう場合、我々から診ると便秘の時は腸が敏感でなく症状が出なかったのに、少し下痢気味になると腸が敏感になる。こういう時にこそ、自分の腸が喜ぶ食べ物を見つけられるのでチャンスである。本人は乳酸菌で…

音楽家の身体は格闘家と同じ

以前から何人かの音楽家を治療している。ほぼ全員に言えることは身体が格闘家と同じである。傍から見ていると音楽家は上品で身体を酷使する格闘家とは全く違うと感じるだろうが、実際はそうではない。自分の才能と戦い、心の中でもがき、挑戦して敗れ、又希望を燃やす。格闘家がアドレナリンが沢山出て、闘う時と全く同じである。決して上品に音楽活動をしているわけではない。以前、亡くなられたN響の岩城宏之先生の話を聞いたこ…

告知について

常連さんとある方は足の内転筋(内股の筋肉)がなくなり、膝痛がひどいという話をしていたら、「その方は大変ね。」と言う。「あなたも内転筋は弱いから、あまり他人事ではないですよ。」と言ったら、ビックリしていた。「何で教えてくれないの?」「今は膝に痛みを感じないからいいでしょうが、少し危なくなったら言おうと思っていました。」「え、そんな状況なの?」「そうですよ。」「・・・・・。」我々は数多くの方を触ってい…

減量のコツ

減量に取り組んでいる方は多い。腰痛や膝痛、がんの術後の免疫治療やアトピー性皮膚炎、喘息と減量により改善する症状は多い。色々な方を診ていると減量にはどうもコツがある。いくつか披露したい。 1.まず、月に2kg以上は落とさないこと。これは体重が100kgの方も70kg方も同じである。初めは頑張り月に4kgぐらい落とす方がいるが、大体リバウンドする。逆に落としすぎると食べて欲しいと指導する。 2.食べ物…

リハビリ難民について

「がん難民」は最近有名になったが、この仕事をしていると「リハビリ難民」が気になる。昔は病院で手術をしてその後ちゃんとリハビリをして退院させていたが、どうもリハビリに対して風当たりが強い。病院内部では場所は取るし、時間は長いし、人手はいるし、おまけに点数は低い。病院経営上は極めて好ましくない。手術をしてあとは自宅でリハビリなんて事もあると聞く。ちゃんとリハビリをすれは機能が回復するのに、手術のあとほ…

筋膜リリース(ファシアリリース)について

数ヶ月前にNHKの「ためしてガッテン」で筋膜リリース(ファシアリリース)の話しが出た。 「がんこな肩コリ」の原因は、筋肉を覆う「筋膜」にできた「シワ」だった。 筋膜にシワがあると、せっかくほぐした筋肉も、シワに引っ張られるように収縮して再びコリをつくってしまうという。 超音波診断装置を使って筋膜のしわ(癒着している部分)を目視し 生理食塩水を注入することで、癒着をはがして、肩コリを治療する。 私自…

朝山丸について

以前から心臓の薬で「救心」や「六神丸」は有名だが、「朝山丸-あさやまがん」の話しが久しぶりに出た。25年ほど前に持病で虚弱体質の方が持っていて、調べたがあまり資料がなく心臓に効くぐらいのことしか分からなかった。世田谷の廣田屋薬局(03-5430-1270)で独占販売している。どうもこの薬は秘薬みたいで数百年の歴史があるらしい。こういう秘薬は一部の人しか知らないのだろうが、その効果は見事なものである…

懲りてから本気

糖尿病でもがんでも症状が小康状態の時はなかなか本気で治療しようとしません。何かのキッカケで一気に悪化して、懲りないとだめです。昔は少し悪くなっただけで患者さんに注意していましたが、最近は大問題でない限り放任しています。ですから最近はいい先生と言われてしまいます。 「○○をやりたいのですが・・・。」 「いいですよ。」 「○○はどうでしょうか?」 「いいですよ。」 やりたいと言われればいいといいます。…

積極的なこりと消極的なこり

慢性頭痛の方の頚を診ていて、筋肉の凝りには積極的なこりと消極的なこりがあることに気がついた。首のゆがみが原因で頭痛が起こる場合は積極的な首のこり。噛み合わせや耳の病気、他の原因で首がゆがんだ場合は消極的なこり。長年筋肉の状態を診ていると判断がつく。消極的なこりの場合は原因を探さなくてはならないので、一つずつあたっていくのだが、大体は鼻か噛み合わせでけりがつく。そういう場合は首の矯正をしなくても頭痛…

砂糖は麻薬

今まで何度となく、「砂糖は麻薬」と言ってきたが、Facebookにいい記事を見つけたので掲載します。 子どもに甘いものをとらせること 子どもに甘いものを与えてはいけません。おそらくこれが最も親たちにとっては難しいものであり、親たちが最も洗脳されている事柄でしょう。甘いものを与えてはいけないのは、砂糖や甘味料が体に悪いという意味も込められていますが、溺愛することによって結局はいい加減な大人になるとい…

高血圧治療のコツ

先祖が高血圧でなにか予防策はないかという質問を受けた。 次の3つが大事だという話をした。 1.精製塩をヒマラヤ岩塩に変えること。 これは精製塩の取り過ぎで高血圧はよく知っていると思うが、ミネラルたっぷりのヒマラヤ岩塩は血圧を上げないという。 昔ヒマラヤは海の中で大陸移動などの地殻変動で山になった。 海底の豊富な栄養素がたっぷりである。 ヒマラヤ岩塩の免疫に関する研究論文も多い。 2.抗ウィルス剤を…

甘い物取りすぎで肘痛が治らない話

手を使う職人さんが前立腺がんを手術した。経過は順調だが、少し食生活に問題がある。乳製品と甘い物取りすぎである。両方ともがんの促進因子なので制限をかけたくて、「甘い物取りすぎで左腰痛」の話はしているが、この方中々甘い物がやめられず左腰痛が慢性化している。年末に仕事が忙しく、手を使う分、肘痛が全く治らないという。「この肘痛は甘い物をやめれば楽になります。」と言ったら、怪訝な顔をしていた。理由は簡単で、…

正しい医療のための10か条

これはある病院が掲示した「正しい医療のための10か条」である。 1.常識を疑ってかかること。 2.テレビや新聞の言う事は信じないこと。 3.情報やネットや書籍で幅広く収集すること。 4.自分の感覚を大切にして直感を信じること。 5.症状は治るための免疫反応と心得ること。 6.病気は体からのメッセージと心得ること。 7.日本にも世界にも伝統医学があり、高い効果があることを知ること。 8.西洋医学は緊…

看病について

最近はがんで入院していると聞いても驚かなくなった。 家族の誰かが入院していれば、当然看病という話になるだろうが少し我々の目に映る話をしたい。 病院勤務時代に病棟回りをしていて、患者さんではなく看病している方がヘトヘトになっている光景をよく見た。 患者さんは栄養状態から全て管理されて寝ているだけなので、血色のいい方は結構いる。 しかし家族となると長時間の慣れない看病と落ち着かない病室で中々気が休まら…

痔と免疫

以前、咳が止まらない年配のご婦人をBi-Digital O-Ring Testで全身スキャンしたら、膀胱周辺に異常を見つけた。 婦人科の可能性も低いし、痔ですかと聞いたら、「そうだ。」という。 いつからですかと聞くと、出産してからと言う。 出産後の痔はよくあるので仕方がないが、子供がもう50才近いので、いかにほったらかしかがわかる。 免疫を上げるのに痔は治さないと他の病気が治らないから、すぐに肛門…

水断ち治療について

以前テレビを観ていたら、「いい植木を作るには、一度水断ちをするといい。花自身が我慢していい実や花が咲く。」と言っていた。お花の先生に聞いたら、その通りだという。トマトなどは我慢させて、ストレスを与えると甘くなるという。治療も似たところがあって、ただ鍼灸をすればいいということではない。治療がうまくいっていても一度治療をやめて、本人の回復力を診ることがある。最近大腸がんと腰を手術をした方が、灸治療が効…

テロメアについて

Bi-Digital O-Ring Testでは良くテロメアの話をする。テロメアは染色体の両端についていて細胞分裂するたびに短くなる。一つの細胞の元気指数と言ってもいい。生まれた子供はテロメアが高いし、年をとると下がる。いい物を食べればテロメアが上がるし、良くない物を食べれば下がる。がんができればその患部のテロメアは上がる。がん細胞が分裂して活動的になるわけだ。そうなると正常細胞のテロメアは下がる…