キーワード ウィルス

突発性○○と雨漏り

病名で「突発性○○」というのは聞いた事があると思います。 医学で突発性というのは、原因不明を意味します。 何故その病気になったかわからない。原因は不明なんです。これが突発性という意味です。 原因がわからないので治療も的確性を欠きます。 ウィルス性上気道炎ならウィルスが原因で喉が痛いので、ウィルスを減らせば確実に良くなれます。 原因と治療法は極めて明確です。 突発性○○と病名をつけられても治ればいい…

父親の詳細な病歴を調べる

例えば父親が鬱病を45歳から患っていたとする。子供は40才近くになったら、父親の詳細な病状を聞くと自分の病気の予防になる。親が鬱病だからといって子供が必ずなるわけではないが参考にはなる。病状と言っても、「やる気がなかった」とか「頭がフワフワした」など頭の症状だけを聞くのではなく、「喉が痛かった」「腰が重かった」「眩暈が時々した」「口内炎をよく起こした」などはとても重要な情報である。「喉や腰、眩暈や…

解剖詳細

これは少し専門的な話ですが、新型コロナウィルスの影響ですべての学会がオンラインになり、今までより手軽(仕事も休む必要がなく)に安価(今までの数分の1)で学会やセミナーの講義が拝聴できるようになりました。多いと月に30本ほどの講義が聞けて、専門の整形外科領域以外の眼科、耳鼻科、消化器、婦人科、皮膚科、心療内科などの講義も拝聴しております。こんなチャンスは今までにはなかったので再勉強のつもりで聞いてい…

動くなら食べろ、動かないなら食べるな

「飲んだら乗るな。乗るなら飲むな。」は有名な交通標語で、お酒と車の関係を短い言葉で表している。新型コロナウィルスの影響で最近は運動不足と食べすぎの方ばかり診る。ブログでも、コロナ生活で身体のここがやられると書き、落ちない食欲、腸への影響でハムストリングがやられると書いた。では一体どう考えたら良いのだろうか?身体はある程度食べ過ぎていてもきちんと、エネルギーを使って頂ければ何の問題もない。しかし外に…

キズ治療

患者さんの中に新型コロナウィルスのワクチンを痛かった肩に打ったら、肩が楽になったという人がいたと報告を受けた。 我々が本来やっている治療自体がそうだが、身体に何らかの刺激を与えて騒ぎを起こすことである。 鍼で刺したり、灸で火傷をさせたり、指圧で押したり、もちろんツボは大事だが身体の一部にキズをつけているわけである。 キズをつけられれば身体は修復しようと血液を集めたり、白血球を増やしたりと忙しい。も…

潮の満ち引き、新月満月と出産

病院勤務時代に鞭打ちの患者さんがよく指のシビレを訴えて、中々効く治療法がないので、鍼で指から少しだけ出血させると楽になる事がわかり、時々やっていた。これは瀉血と言って歴史はかなり長い。今になって何故効いたのかはウィルスや痛み関係の物質などで説明はつくが、当時はある程度出した方が楽になるぐらいの感覚しかなかった。あるとき血の出方にかなり差があることがわかり、何故そうなるか調べたら、どうも潮の満ち引き…

病気を教わりに行く気持ちで

右肩の治療で通っていた常連さんが、今度は左腕が辛いという。これはよくある事で、本当は両肩と腕に負担がかかっているのだが、1番辛い所が楽になると次に痛いところを感じるようになる。左腕を治療しながら、「少し前に赤いブツブツが出来たけど今は消えている」と言ったのでびっくりして、「ヘルペスウィルスかも?」とそれに関わる病気の説明をした。患者にしてみるとブツブツが残っていれば皮膚科に行くだろうが消えたので、…

港区の坂

常連さんが少し膝にエアコンの風を当て続けたら、激痛で歩けなくなってしまったという。近くの整形で診てもらってレントゲンでは異常がなく、薬をもらったが、「安い整形の薬ではそんなに効かないだろう。」と飲まなかったという。その後すぐに来て、薬を見たら、普通のロキソニンという鎮痛薬ではなく、「ノイロトロピン」が処方されていた。患者さんにしてみたら、「ロキソニンとそんなに違わないだろう。」と思ったのだろうが、…

殺す治療からよせつけない治療へ

以前新聞を読んでいたら、 「ダニは、ジャスミンの香りが苦手なことが、家庭用品メーカー「花王」などの研究でわかった。「におい」を使った新たなダニ撃退法の開発」 との記事が目にとまり、とても興味を持った。医学の発達における薬の開発は「いかに細菌やウィルスを殺すか」で基本的に敵扱い。共存の考え方がない。その結果どうなったか、次から次へと耐性菌が出てきてまるでいたちごっこ。このよせつけない工夫というのは病…

お懐かしゅう組

現在、ゴールデンウィーク真っ直中だが、当院はこの時期は休まない。 休まない大きな理由の一つが、「お懐かしゅう組」に逢えることである。 今までかかっていた方達が、仕事で関西などに転勤になったりして、実家が東北となると当然、東京を通る。 患者さんの中には、「久しぶりに東洋に寄ってみよう。」という気持ちになり、ふらりと来ることがある。 「あら、懐かしいですね。お子さんもう小学生ぐらいになりましたか?」と…

今は整形美容と歯列矯正のいいチャンス

新型コロナウィルスの影響で医療界も命運を分けた。 患者の受診控えで耳鼻科は大きな影響を受けてしまった。 耳鼻科の先生も患者がくしゃみでもしようものなら、それはもう命がけである。 では全ての科が影響を受けたかというとそうでもない。 そんな中、先日常連さんとしゃべっていたら、「今の時期、美容整形と歯列矯正は忙しい。普段なら美容整形や歯列矯正はマスクをして隠さねばならないが、今の時期なら2年近くはマスク…

ときどき角膜が・・・

常連さんが、「数年に一度角膜がおかしくなり、眼医者で診てもらっている。『コンタクトをしているの?』と聞かれるがしていない。角膜がやられると痛くて仕方がない。原因もわからず辛くなると通っているだけ。前回は『ウィルスが関わることもある。』と言われた。」と言う。この話を聞いて、最近この方は身体が少し激務でゆとりが全くなくなっている。前回など今までで1番悪く、首のゆがみや神経の興奮があったから、「マウスピ…

難聴と鼻炎

今日来た方は耳の聞こえが悪いのですぐに耳鼻科に行ったという。我々の感覚では耳鼻科は早ければ早いほどいい。頭痛ぐらいなら少し様子を見てということになるだろうが、難聴や耳鳴り、眩暈などは早く処置をしなければ困る場合がある。そして耳鼻科では何故か鼻を診てもらって水抜き剤が出たと言う。そして1週間後にまた来て下さいと言われたという。この話を聞いて少し不親切だなぁと思った。まず難聴の原因であるが昔、中耳炎を…

どこの医者に行ったらいいのか分からない

今日、紹介で来たおばあちゃんは色々と症状があった。右の眼瞼痙攣と右頬のシビレ、右耳鳴りに花粉症、噛み合わせに狭心症、便秘、足の冷え性とバラエティにとんでいた。話を聞くと、「最近は新型コロナウィルスの影響で混んでいる医者には行きたくないので、近くで空いている医者は泌尿器だった。薬のことを色々と相談しても只出すばかりで、一向に症状が改善しない。とにかく便秘が良くならない。市販の薬を飲んだら効いているの…

痒みについて

以前も老人性掻痒(そうよう)症で書いたが、 糖尿病などで痒みが出た場合、現代医学の中に中々良い治療法がない。痒みが軽ければそこそこの塗り薬で良くなるだろうが、酷くなればステロイドを使う。ステロイドで治まれば良いが、治まらない人は多い。そんな時何処を診るかであるが、「鼻炎」「口腔内」「腸」が決め手である。一部心臓の薬などで腸管がやられ、痒みが出ていれば、投薬の見直しで良くなる方もいる。治療法は「鼻炎…

上医、中医、小医の違い

中国の孫思邈(そん しばく)という医師は、「上医というのは国を治す、中医の医者は人を治す、下医の医者は病を治す」と言っています。 また医を上、中、下に分けて、「上医はいまだ病まざるものの病を治し,中医は病まんとするものの病を治し,下医はすでに病みたる病を治す」ともいわれています。 病気だけでなく、国を治したり、人を治したり、予防の話など昔から人類は気がついていたわけです。 私自身も振り返り、昔は「…

アメリカのPT(理学療法士)事情

新型コロナウィルスの影響でZoomでのセミナーが盛んである。多いと週に7-8本の講義を受けている。今まででは考えられないぐらいの勉強量である。そんな中、アメリカでPT(理学療法士)をやっている先生の講義を聞く機会があった。「日本の講義はとても細かい。何処何処の腱がどうした、神経が何処を走っているなどアメリカでは考えられないぐらい繊細というか、細かい話ばかりである。アメリカでは○○の症状には△△とい…

立場による見方の違い

新型コロナウィルスの影響でズームでのオンラインセミナーが盛況である。 今までなら月に1回のセミナーに参加するのも大変だったが、最近はあまりの手軽さと料金の安さに多いと週に6-7回参加している。 セミナーを開催する側も今までなら、会場の手配、懇親会の手配、チケットや先生方への依頼など大変だったが、オンラインセミナーだと、紙の案内状はいらないし、プログラムも簡単、担当される先生に、「少ししゃべって下さ…