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会長のご接待での苦労

仕事柄、ある業界の会長を治療することがある。その会長からよく、「今月は全国の支店周りなんだけど、一周すると体重が4-5kg増えてまた腰が痛くなる。今のうちに少しでも楽にしておきたい。」という話しが出る。地方に行けば必ず接待される。支店長や関係者が出てきて、飛行場や駅までお迎え、そのまま昼なら軽くそば程度だが、夜になると、「会長のために特別に○○を用意しました。是非味わって下さい。」と言われ、残すわ…

追いかけている間に洗練される

以前、「健康法、追いかけているうちが華」という話を書いた。常連さんの中には深夜テレビショッピングで、腹筋に効くとか言われるとすぐに買ってしまい、2-3回使っただけですぐにうちに持ってくる人がいる。「ちょっとお前の所で預かってくれ。ま、いいからここに置いといてくれ。」と言われ、3つも4つも機械が溜まる。そしてすこし時間が経ち、バージョンアップと言われるとまたすぐに買う。それも飽きて又持ってくる。健康…

肘の反乱

常連さんがすこし時間にゆとりが出来て、ゴルフで根を詰めている。元々腰痛で通っていた方なので、腰に対してのケアは万全だが肘に対しては何もしていない。案の定肘痛を味わったが、調べてみるも酷い状態ではなかった。肘痛は中々ゼロにするのが難しい。長い経験で頑張って肘を治療していても、中々うまくいかないことはよくある。そんな時整形で1本の注射で劇的に良くなる姿を見てしまうと、まずは整形で注射が第1選択と言いた…

挨拶について

中学生から鬱病で通っている子が、社会に出て会社で揉まれながら頑張っている。時々来て話を聞いていると、「会社の中で皆に嫌われている人がいるのです。私自身は嫌いではないのですが、何となく近寄りにくくて・・・。」と言うので、「そういう場合は自分から先に大きな声で挨拶をしなさい。例え遠くにいても見つけて会釈だけでもいいからしなさい。相手はわかるから。そうするとその嫌われている人はあなたに対してとても良い印…

腰痛アラカルト

仕事柄、腰痛の方は毎日診ている。一概に腰と言っても場所によってなぜ痛くなったのかの原因が違う。ぎっくり腰は仙腸関節の反応だし、坐骨神経痛なら殆ど一側にしか出ない、腸の反応は特定の場所以外でないし、甘い物取りすぎは左の腰の上、刺激物の摂取は右の腰の上、図には書けなかったが、座り疲れは場所的には甘い物取りすぎは刺激物の摂取と同じ場所。明確に辛くなる場所が違う。だから身体を診て、「これはぎっくり腰ではな…

少し足らないぐらいで丁度良い

最近は、「人生100年」という言葉をよく聞く。 以前は、「人生50年」だったから大変な変わりようである。 60才ぐらいで定年してその後40年、どうやって生きたらいいのだろうか。 経済的な計画も狂ってしまう。 仕事柄、生涯現役の方や余生を楽しんでいる方など色々と診るが、いつも感じるのは「少し足らないぐらいで丁度良い。」ということだ。 現役の方ならいつも仕事で何かを追いかけていて、満足するということは…

常連さんの微妙な変化

20-30年と治療している常連さんの体は微妙な変化も見逃さない。ある女優さんは日舞の演目が新しくなり稽古をしているのだが、その反応が良く太腿に出る。触っただけでどれくらいきつい稽古なのかがわかる。しかし稽古3日目にして突然足のこりがなくなった。何があったのか聞いたら、「演目が代わり、楽な踊りになった。」と言う。苦手意識が足から消えてしまったのがすぐにわかった。もう一人の方はゴルフを週末にやる方だが…

定年した男性が注意すべき事

60代後半である男性が仕事を止めた。今まで忙しく動いてきて急に定年となるとすこし時間の使い方が難しい。この方には次のことを話した。 すこし時間が経って仕事を再開するにしても2年後が良い。これは「どんなに辛いことでも体は2年で回復」で書いたが、心身共にリフレッシュするのに2年が丁度いい時間という事がわかっている。 定年後は以前より頻繁に当院に通うようになる。これは、今までは忙しそうにしていたから何も…

スキーと絶食

常連さんが北海道でスキーを楽しんできた。子供も滑れる年齢になったので、母親はつい頑張ってしまい、いつもより筋肉痛が酷い。今までなら何もしなくても筋肉痛が治っていたが、今回は治らないので来たという。筋肉の状態は過去最悪。これでは治らない。このままでは困る、すぐに治す方法はないのかと聞いてきたので、「筋弛緩剤」か「絶食」と言った。ミオナールなど筋弛緩剤は有名だが、普段ゴルフをしない方がたまにやって起こ…

ドブ理論

日舞をやっている方が毎回膝が痛いという。確かに稽古をやればやるだけ膝に負担がかかるのは分かるのだが、その方に「ドブ理論」の話をした。昔田舎では何処にでもドブがあった。慣れない自転車でドブに落ちないように「ドブやだなぁ、もうちょっとでドブに近づく・・・・」とドブのことばかり考えているとドブに落ちる。ゴルフでも同じで、池ポチャいやだなぁと池ばかり見ていると池に落ちる。頭の中は池ばかりで池以外見ていない…

身体は軽く、心は重く

最近はどういうわけか懐かしい方をよく治療する。1番長い方で35年近くになるので、昔の身体と今の身体をどうしても比べてしまう。「昔は社長、あんなに元気だったのに、この腰は全然筋肉が回復しませんね。」「20年ぐらい前はゴルフであんなにやっていたのに、今では想像も出来ませんね。」「5年前のぎっくり腰の時は1回の鍼で治ったのに、今回はあと2-3回やらないと治らないでしょうね。」仕事柄嘘をつくわけにはいかな…

還暦でシングルプレーヤー

50代の常連さんが、「還暦でゴルフシングルを目指したい。」と言い出した。我々は仕事柄、ゴルフで体を壊した方ばかり診るので下記のことをアドバイスした。 還暦までは数年あるが必ず腰痛で2回ぐらい落ち込む その時に「ゴルフシングル」と「腰痛」を天秤にかけ、どっちを選ぶか迷う やがては「腰椎椎間板ヘルニア」か「脊柱管狭窄症」と言われることを覚悟したほうがいい こんな話をしたら、「え、ほんと?」と言っていた…

体力は下り坂ではなく階段を降りるように落ちる

以前、治療効果は階段的変化である程度頑張っても良くならないときがある、しかしその後突然ジャンプするみたいに改善するという話を書いた。体力が落ちるときもそれと似ていて下り坂のように落ちるのではなく、突然ガクッと落ちる。60代の男性で普段はゴルフ、冬はスキーを楽しんでいる方が、突然太腿が悪化した。理由を聞いたら特別なことはやっていないという。ただし、3日続けてゴルフをしたが、2日目はカートで回ったので…

船釣りと体調管理

趣味で釣りをする方は多い。船を出して遠くまで行き、10時間も竿を垂らしているというから身体への負担は大きい。まず日焼け対策、こりは何重にもUVクリームを塗らないと火傷を起こしてしまうと言う。確かに船の上では直射日光がすごいだろう。次にルアーを何十mも落として、それを上げるという。それを何回もやる。ただ待っていれば良いというものではなさそうである。これは腕や足に負担がかかる。趣味とは言え、身体には悪…

初恋ヤダモン君の反応

心臓の反応を当院では「ヤダモン君」と言っている。左の背中に出るのだが、とてもよく人の心を表している。嫌なことがある硬くなるし、問題が解決するとヤダモン君は消える。我々から見ると心が裸の状態である。明日、ゴルフに行くと言われて、接待か趣味がすぐ分かる。交渉事があるといわれて、うまく行っているかどうかもわかる。今日来た方はヤダモン君はあるのだが、何とも初々しい。まるで初恋をしたときの初々しさを感じた。…

この仕事の最大の欠点

常連さんを治療していていつも感じることは、「患者の身体が自立しない」事である。 教育で言えばいつも家庭教師がついていて答えをすぐに教えてしまうようなものである。 身体が辛ければすぐに治療してしまうので、患者が自力でもがいて創意工夫して治そうとしなくなる。 以前、神経痛だったと思うが真面目に通っていた方が、突然病院に来なくなった。 酷い症状だったので、皆で心配していたら数ヶ月ぶりに来た時には治ってい…

先生の健康法は何ですか?

こういう仕事をしていると時々、「先生の健康法は何ですか?何を飲んでいるのですか?」と聞かれる。 私は朝から晩まで具合の悪い人しか診ていない。 「絶好調です。」という人は一人もいない。 ではどういう風に具合が悪い人かというと、 1.ゴルフやテニス、マラソンなどで関節を痛めている方 2.過食が止まらない方 3.自分の器を越え、ストレスたっぷりで体調を壊している方 4.鼻炎や痔をほったらかしで免疫が上が…

謝ると許してくれる身体

以前から、身体には2人いると言っている。 1人は本人の気持ち、もう1人は身体の本音。 人は気持ちで行動する。 身体の本音で動ける方は殆どいない。 例えば疲れているのに接待ゴルフが入っているときは、身体はやりたくないがやってしまう。 「だって仕事だもん。」と言っているのは本人の気持ちである。 しかし度を超すと身体からしっぺ返しを受ける。 腰の痛みが取れなかったり、足がシビれたままになったり・・・・。…

治療のゴールデンタイム

以前、病院勤務時代に骨折の治療を真面目にやらなかった方が、その後後遺症に悩みついには仕事が出来なくなってしまった。真面目にやれば2-3ヶ月で問題なかったものを、退院後殆どリハビリにも来ず1年半してから来たときにはもうどうにもならなかった。治療にはゴールデンタイムがある。骨折なら手術やギブスが取れてから出来れば3週間以内、だめでも3ヶ月以内に治癒まで持っていく。大体何事も100日が勝負である。そのゴ…

身体の中を診て治療する時代

長年東洋医学を学んでいるとどうしても、技術が職人芸とか、名人芸という話になってしまう。 ○○先生の治療技術は凄かった、他の先生が真似できない。 昭和の名人の名にふさわしい技術を持っていた。 あのような名人はもう出ない。 しかし最近私が学んでいる超音波診断装置を使って鍼を打つ技術は、新人の先生もベテランにしてしまう可能性がある。 身体の中の特に筋肉・神経の様子が手に取るようにわかり、何処に問題がある…