常連さんが、「未来の医療はどんな形になるのでしょうか?」と聞いてきたので、「1つ考えられるのは病院へはおそらく難病と急患しか行かなくなります。自宅が病院になるということが考えられます。例えばApple Watchのようなものが脈、血圧、血糖値、酸素飽和度等を常に監視しそのデータを病院に転送します。寝室のベッドでは心電図や発汗状態、体温測定が常に行われ、朝起きればトイレで尿検、便の潜血反応や腸内細菌などの状態が瞬時にわかり、それも又病院へ転送されます。その結果をAIが判断して、「今日のお昼はラーメン・チャーハンはやめてください。ラーメンだけにしてください。」というような食事指導が出るでしょう。最近、病気の診断は医者よりAIの方が上をいってしまい、人間が見落としそうな病態をAIが指摘してくれる時代になりました。」という話をしたら、「手術もかなりロボットが出来るようになり、医者の仕事もかなりアナログになりますよね。でも先生の仕事は前からアナログなので生き残れるでしょう?」と言うので、「我々のような仕事はおそらく、患者のApple Watchが『今晩はお酒を控えてください』と言っても、我々が『大丈夫。足の三里に鍼を打っておけば数値は戻るから、飲みなさい』というような、枠にはまらない、人間の感情に訴えるような部分の仕事が残ると思います。人は管理されることが嫌いで、枠からはみ出たくなるものです。しかしAIはそれを許しません。その時我々のような超アナログ的な仕事に救いを求める時代が来るのではないでしょうか。約束を守らなかった時に助けてくれる治療。我々の生き残り戦略だと思います。」という話をしたら笑っていた。
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