ささみしか食べず寒がるアスリート

マラソンをやっている方が関節痛で通っている。以前より改善して完走できたり関節痛も減ってきたので、通院回数が減った。久しぶりに来たら少し痩せていたので聞いてみた。「BMIはいくつ?」「17なんです。全然太れなくて・・・。」「エアコンきつくない?まさかささみしか食べていないということはないよね?」「はい、エアコンがきつく感じて家内に切ってくれと言っています。会社でもささみ定食しか目が行きません。」これ…

人の面倒を見て良くなる患者

この仕事をしていると自分が腰痛があるのに、人の世話ばかりやいている人がいる。我々から見ると自分が治ったあとでやればいいと思ってしまうが、どういうわけかそういう人は病状が悪化しない。何か人に施していながら自分が浄化されているように感じる。一番長引いているのは自分が辛い辛いと言い続けている方である。理由はわからないが何か使命感みたいなものが働くのではないだろうか。人は使命感を感じると途端に強くなる。母…

年をとると幸福度が上がる

これは実感がある。若い頃は仕事がないとか、お金に困ったとか、恋人と喧嘩したとか、悩みの連続である。先日テレビをみていたら、若いとは悩むことなりと言っていたが、的を得ている。人は還暦近くになるとある程度ゆとりができる。時間はあるし、元気な中高年である。しかし欲しいものはないし、食べ過ぎれば医者に怒られる。行きたいところも思うように行けない。毎月海外旅行などとても出来ない。休みの日も行くところがなく、…

何故か今回は治りにくいぎっくり腰

ぎっくり腰を毎年やっている方が今回はいつもより治りか悪いという。治療をしながら、腰が痛いときはへその位置がずれるというので見たら、確かに少し右にずれていた。しかし腰が治るとへその位置も治るという。本人は腰がずれているせいで起こっていると思っていたようだが、これは腹圧がからむ。今回特に治りが悪いので、理由を聞いたら海外の仕事が続き、お通じがだめになってしまったという。外国にウォシュレットはないし、困…

諦めない気持ちとこのままでもいいやという気持ち

脳梗塞のリハビリで通っている方が、新しい治療が出ると試す。諦めない気持ちはとても大事だが、ほぼ毎回挫折する。終いには山中先生にiPS細胞でなんとか急いでもらうよう頼んでくれという。リハビリをしていると諦めない気持ちともう一つ大事な気持ちがある。それはこのままでもいいやという気持ちである。それでは諦めていることになるではないかといわれそうだか、少し違う。現状を受け入れ、あるがままに生きることである。…

夫婦円満と身体のこり

以前、争いが身体に一番悪いと書いた。仕事でかかわる場合も出来ればあまり夫婦仲の悪い方とは密に接しない方がいい。私自身、仕事をしてしても夫婦仲の悪い方の体は兎に角、筋肉がほぐれない。解決策はないかと色々と考えるが、仕事で疲れて帰ってきて家が一番緊張するのだから、中々解決法は見つからない。できる限り遅く帰るとか、出張ばかりにするとか・・・・。これは以前大きな会社の社長が言っていたが、「家庭がうまくいっ…

透析後の不眠症

人工透析を始めた後で体調は回復したものの、不眠症の方が来ている。話を聞くと透析前に調子が悪く、仕事が滞っていたので、透析後に仕事で根を詰めたという。デザイン関係の方なので一日中座り仕事で足は冷えるし腰は痛いという。こういう場合は頭に血が行きすぎていて神経の興奮が落ちていないので、運動をすると解決する。散歩出来れば早歩き程度がいい。時速10kgぐらい、競歩ぐらいがいい。40-60分程度歩いて額から軽…

受け身の治療の現界

以前、高身長と血流で書いたが背の高い男性で頭が回らないという方は多い。乳酸菌にEAT(Bスポット療法)、マウスピースや按腹、温熱など色々とやるのだが、初めのうちは効果を上げても段々効かなくなることを経験する。そういう方にBi-Digital O-Ring Testを使って心臓を調べるとわずかだが血行不良が反応する。こういう場合は発汗を指導するのだが、お風呂だけでは足りないケースが多い。自ら運動をし…

アルコール依存症について

こういう仕事をしていると時々、大酒飲みの方に出会う。殆どは胃か肝臓、膵臓などがやられるのであまり我々の出番はないが、それが原因で腰や足が痛いと言って来る方は多い。何とか酒の量を減らそうと思うがこれが中々うまくいかない。仕事の付き合いやストレスを酒で紛らわそうとしているので止められない。飲む量も段々と増え、親が大酒飲みだと拍車がかかる。休肝日と言われても中々守れない。夕方からお酒のことばかり頭に浮か…

植物はモーツァルトが好き

以前読んだ本の中に下記のような実験の事が書かれていた。 「ある植物に真上から光を当て、何もしなければ葉は真っ直ぐ上に伸びる。しかし右側からベートーベン、左側からモーツァルトを聴かせると葉が皆左側に向いてしまう。右左を逆にしてもモーツァルト側に行ってしまう。どうも植物は音を聞いていてモーツァルトが好きなようだ。ベートーベンの中でも特に第九の運命は嫌われている。」 嘘みたいな話しだが本当である。 おそ…

良かれと思ってやったストレッチで坐骨神経痛悪化

日舞をやっている方が膝痛で通っている。太腿をほぐしたり、鍼をやったり、キネシオを巻いたりで何とかしのいでいる。ストレッチに関してはスクワットを禁止し、四股を踏むよう指導したら、今日になって四股を踏んだ坐骨神経が痛いという。話を聞いたら、四股だけに飽き足らず、足を伸ばして股関節までストレッチしたという。やりながらに坐骨神経がよく伸びたので効くに違いないと確信したという。四股は指導したが、そんなにきつ…

勉強熱心で素直ながん患者

がんになると色々な方からアドバイスが来る。「○○のお茶がいい。」「○○サプリで治った方がいる。」素直な方だと、全て真に受けて、「○○さんの紹介だから間違いはない。」とサプリを10数種類飲んでいる方が結構いる。そして勉強熱心だと拍車がかかる。「○○セミナーで水素がいいと言っていた。」「遠赤外線はがんを小さくする。」「ブロッコリーががんを死滅させる。」1ヶ月に2-3回セミナーに出て勉強している。そうな…

心配性のご婦人

うちのお袋もそうだが、年配女性で心配性の方は多い。よく話を聞いてみると心配だ心配だと言いながら、しゃべり続けて安心しているので心配するなと言う方が本人の身体に悪い。好きなだけ心配すればいいと思ってしまう。先日来た方も自分の身体やご主人、子供や孫のことまで、心配のオンパレードである。家族のことはともかく身体に関しては下記のような話をした。 「健康診断で指摘されたことを守れば寿命が延びると思っている方…

全然良くならない足のつり

年配の女性が足がつって困るといって通っている。以前足がつることに関してツムラの68番が良いことは書いたが、毎晩飲んでいるが効かないという。詳しく調べてみると両足つるという。そして左足首の違和感があり、左坐骨神経痛もある。左右のふくらはぎには明確に拘縮(こうしゅく-筋肉が硬いところ)があり、ほぐしても全然ほぐれない。足首が気になって足のクリニックを勧めた。そして少し治療法を変えて左ふくらはぎだけにキ…

雪山で膝痛が悪化

膝が痛くて山登りを控えていた方が、最近調子が良いので久しぶりに登山をしたら思いのほか雪が残っていて、膝がかなり悪化したという。脚を診ると内転筋がかなりやられている。下りの時に不安定にならないように踏ん張ったことが容易に想像出来た。太腿の前面の筋肉痛も酷い。反対側の裏の筋肉痛もかなりだ。これでは辛いだろう。本人は、「山自体は高い険しい山ではないのでショックだ。」と言う。しかし我々から見ると良い経験を…

鎮痛剤は病気を治していないという話

橈骨神経痛で通っている患者が極端に投薬を嫌がっている。「この神経痛は鎮痛剤では治らないことを知っている。医者から薬をもらってもそのまま捨てている。」と言う。気持ちは分からないでもないが、我々の立場からすると少し違う。鎮痛剤を使う目的は神経痛を治すためではない。身体が少しでも痛みを感じなければ快復力が働き、体力で治せるチャンスが増える。この方には次のような話をした。「例えばあなたが冬に風邪を引いて家…

次から次に腰に悪い事をやろうとした患者

胃が原因で腰痛をおこしていた方が、胃の改善と共に腰も良くなり一段落していた。しかしまた痛み出したというので診たら、確かに胃は治っている。患部の腰の骨を診たら少し後ろに変位して明らかにずれている。細身の女性なのでこういったことはよくあるが、その後が悪い。腰を治そうとスクワット、ヨガ、ジョギング、平泳ぎをやるつもりだという。我々から見るとスクワットではなく四股、ヨガは中止、ジョギングではなくスロージョ…

乳がん誤診とその後

10数年前に乳がんと言われ手術をした方が、昨年胃がんの手術もした。本人はすっかりがん体質と思っているが、娘が乳腺炎になりがんと誤診される話を聞いてきて、自分も誤診だったかもしれないといいだした。がんは細胞の顔を見て問題のない「白」からがんの「黒」まで色々と段階がある。殆どが「灰色」であるために、医者が念のため取りましょうという。取ってみて問題はなかったとなれば患者は怒るだろうが、しかし「灰色」のま…

この仕事の最大の欠点

常連さんを治療していていつも感じることは、「患者の身体が自立しない」事である。 教育で言えばいつも家庭教師がついていて答えをすぐに教えてしまうようなものである。 身体が辛ければすぐに治療してしまうので、患者が自力でもがいて創意工夫して治そうとしなくなる。 以前、神経痛だったと思うが真面目に通っていた方が、突然病院に来なくなった。 酷い症状だったので、皆で心配していたら数ヶ月ぶりに来た時には治ってい…

原因不明の膝の腫れ

今まで左膝の治療をしていた方が準卒業でほぼ回復した。しかし数週間経って突然今度は反対側の右膝が痛くて歩けないという。準卒業したばかりだったので、これは右に負担をかけたと思って診たら、全く負担がかかっていない。ただ熱を持つ腫れている。膝上のハムストリングもかなり硬いので、これでは脚の曲げ伸ばしが出来ないことは容易に想像がついた。ではなぜ負担をかけていない膝が腫れるのか、原因は何ですかと聞かれたのでい…