症例

予防で病院に通う

段々寒くなると鼻炎の方は増える。ある程度ひどくなれば耳鼻科に通うだろう。 どうも日本の医療は、悪くなったら行くところというのがしみついていて、予防のため病院通いをしている方は殆どいないと思う。 私などは以前に歯の痛みで地獄の苦しみを味わったので、歯医者には悪くなくても行く。 歯医者もまた来たの、何処を治療するの?、やることないよといった感じだか、無理矢理でも見つけて治療してほしいとこちらが言うので…

身体の中の3つのセンサー

仕事をしていると、痛みのひどい人などこんな事になるとは思わなかったとよく聞く。 我慢強いのは結構だが、そういう方を診ていると身体にセンサーがあるのかと疑ってしまう。 では身体にどんなセンサーがあればいいのだろうか? 私は3つセンサーが必要だと思う。 まず第1に筋肉や関節のセンサー。 腰が痛いとか、肩関節が動かないとか、背中が張ってきたとか・・・。 これはわかりやすいと思う。 第2に腸のセンサー。 …

治療はただ治せばいいというものではない

きつい仕事をこなした後、頭痛で来た方がいた。 普通、頭痛というとこめかみか首の後ろが多いが、その方はおでこが痛いという。 場所から言うと少し嫌なところである。 真っ赤な顔をしていたので、「血圧は?」と聞いたら高いという。 「脳の病気をした先祖は?」と聞いたら、殆どが脳卒中で倒れて短命だという。 そして最近、眼圧も高いし太ってきたという。 我々から見ると早くポックリ逝きたいといっているようなものであ…

顔を見れば病気がわかる

これは私が言ったことではなく、10年以上前からBi-Digital O-Ring Testの大村恵昭教授から教えて戴いた。 漢方には「望診-ぼうしん」といって患者が入室してから席につくまで、表情や顔色、生気などを観察する。 そして顔や手足、お腹などを観察する。 よく舌診といって舌を見るがこれも望診である。 現代風に言えば、視診である。 ちょっと見ただけで病気を推測しなさいということだ。 東洋医学に…

認知症予防の提案

先日新聞で2020年には認知症患者が300万人近くになるという。 あまりの数の多さに驚いてしまった。 血管障害が日本の認知症の特徴だが、アルツハイマー病も増えているという。 東洋医学に何かアプローチは出来ないだろうか。 数年前からBi-Digital O-Ring Testを使い、「物忘れ」と「鬱病」の治療はおこなっている。 頭の神経伝達物質を測り、重金属沈着を調べ、ウィルス感染の程度を数値化する…

腰君の気持ち

以前に「身体は借り物と思えばいい」という話をしましたが、身体の何処かが痛む場合、痛みには理由があります。 例えば腰が痛い場合、足が硬いとか背中に負担がかかりすぎたとか、右と左脚が極端に違うとか、明確に理由があって身体は腰に痛みを出す。 だから体の要求をちゃんと聞いてあげないと、やがて体は反乱を起こす。 特にこの傾向が強いのは体力に自信のある方。 我慢強い方。 すぐに根を上げない方。 挑戦や達成を生…

還暦を越えた男性は家事がお薦め

男性も還暦を越えると生き方が難しくなってくる。 生涯現役の方や趣味を持ち続けている方はそのままでいいと思うが、定年と同時に毎日家にいると奥様から嫌われてしまう。 さっき朝ご飯食べたのに、またお昼も食べるの? 人が外から帰って来た瞬間に、「お茶入れて。」とは何事。自分で入れなさい。 外の空気でも吸ってきたら? 私の視界に入らないで・・・。 どうも段々、邪魔な存在になってくるようだ。 そんな話をよく聞…

頭痛について

以前でしたら頭痛は緊張型頭痛が多く肩こりと連動していましたから、肩の治療で殆どが良くなっていました。 しかし最近は頭痛の原因は「セロトニン説」が有力になり、血管拡張型頭痛で数十年悩んでいる方も多く来ます。 いわゆる偏頭痛で赤ワインやチョコレート、グルタミン酸などに反応する方も多く、我々が肩の治療だけでは改善しません。 私の師匠はこの頭痛を混合感染として治療していますが、効果を上げています。 我々が…

ヒポクラテスの格言

前回は日本の大家・水野南北の話でしたが、今回は医学の父・ヒポクラテスの格言を紹介します。 「満腹が原因の病気は空腹によって治る」 「汝の食事を薬とし、汝の薬は食事とせよ」 「食べ物で治せない病気は、医者でも治せない」 「人間は誰でも体の中に百人の名医を持っている」 「人間がありのままの自然体で、自然の中で生活をすれば120歳まで生きられる」 「病人に食べさせると、病気を養う事になる。一方、食事を与…

水野南北について

最近は食事療法に関して色々と調べているが、興味深い話があるので披露したい。 水野南北という方は江戸時代中期の観相学の大家である。 水野南北の先祖は遠く人皇三十代敏達天皇にさかのぼり、その家系である小野家からは小野篁、小野道風、小野小町などが出ている。小野妹子から数えて六十七代目が小野文章で、水野南北の父である。南北の代に水野姓に変り、名は勝三郎忠良。 水野南北は、大坂阿波座(大阪市西区)に生まれた…

違う場所の痛みを増強

いつもの腰痛の方が今までと同じ治療をしても良くならない。 痛み方が今までと違うわけでもないのに、よい結果が出ないことがあります。 そんな時は身体のどこかに炎症があります。 例えば転んで足首を捻ったり、膝が悪くなったりした場合は、腰でも肩でも治療効果が下がります。 もしくは筋肉が硬くないのに痛がります。 初めの頃は理由はわかりませんでしたが、最近は神経の感受性が高くなっていることに気がつきました。 …

乳酸菌について

前回、がんの補助療法で乳酸菌の事を書いたら、もう少し詳しく説明して欲しいという声があり、良い機会なのでまとめてお話します。 まず当院で使っている乳酸菌関係は下記の5つです。 1.新ビオフェルミンS 2.わかもとの整腸薬ロロンS 3.アレルケア 4.エビオス 5.ORT-乳酸菌 新ビオフェルミンSはなじみがあると思います。 ビオフェルミンは大正時代にまだ乳酸菌の事が知られてない時代に整腸剤として作ら…

がんの補助療法

これだけがんの患者さんが増えると、今は一昔前の暗いイメージとはかなり違う。 芸能界などでも誰々ががん発表となっても殆ど驚かないぐらいがんの方は多い。 そんな中、当院に通っている人は何か東洋医学的にアプローチはないかと求めてくる。 良い機会なのでまとめてみたいと思う。 1.乳酸菌を使った腸管免疫のレベルアップ 2.食品の選択(アレルギー対策やがんが喜ばない食べ物の選択) 3.生活環境(着る物・寝室・…

病気になったら喜べ

これはあまり一般の方にはあてはまらないかもしれませんが、私自身スタッフには、「病気になったら喜べ」と言っています。 理由は簡単です。 体験できるからです。 何事も味わうということが大事で、全ての病気は味わえませんが、せめてその中のいくつかだけでも体験すると見えないものが見えてくるからです。 以前父が痔持ちでよく、ウォシュレットにしてから調子がいいと言っていました。 ご多分に漏れず、私も痔持ちでひど…

食物アレルギーについて

Bi-Digital O-Ring Testを勉強してから、食物アレルギーに対してとても興味を持つようになった。 昔は皆同じ給食を食べていたが、最近はアレルギーの子供を持っている親は大変である。 病院でなかなか治療がうまくいかないケースに、普段の食事が大きく関わっている実態を段々知るようになってきた。 以前、前立腺がんの方が子供の頃貧乏で、大人になったら和食ではなく洋食を食べ尽くしたいと言って、6…

頭の治療

頭を治療しますというと驚く方がいます。 我々はマッサージや鍼をよくやる所なのですが、頭に鍼を打って大丈夫ですかと疑問に思う気持ちもわかります。 頭も実は関節で出来ていて、矢状縫合・冠状縫合・ラムダ縫合といくつかの骨がつなぎ合わさって出来ています。 関節ですから、ゆがんだり当然あるわけです。 あと頭のてっぺんはいくつも穴が空いていて脳の中から静脈が出てくる所なので、治療ポイントとしてはとても大切な場…

休むことを仕事とせよ

20年程前に公開会社の社長から、休むことを仕事とせよという教えを戴いた。 当時はまだ私自身が駆け出しで、休むなんてとんでもないと考えていたが、最近その本意がわかりだしてきた。 仕事柄かなりお忙しい方を治療するが、お忙しい方程この話をすると、「本当にそうだ。」とおっしゃる。 休むことを仕事ととするということは、どんなことがあっても休むということで、休みだから仕事を入れるなんてとんでもないということだ…

あっちもこっちも痛い方へ

ある程度の年齢になってくると痛いところが1つということは少ない。 腰や膝、首も痛いし、眠れないし、便秘もある。 以前にいくら治療時間を取ってもいいから、痛い所を全部まとめて治してくれと頼まれたが、結果は良くなかった。 当時理由はよくわからなかったが、今になればなんと愚かなことをしたのか感じる。 身体は5ヶ所痛いところがあっても、1番ひどい所しか感じない。 他の悪い所を感じない仕組みが身体にはある。…

新米ママの日曜日2時間

去年から妊娠ラッシュで新米ママが多い。 子供がお腹にいる時は早く出てこないかと思うが、産まれるとお腹の中にいた方が楽だという。 いくら子供が可愛くても子育てが辛いという方は多い。 理由は24時間年中無休だからである。 最近、妊娠中や子供が生まれてから母親が鬱病になるケースが多い。 マタニティブルーと育児ブルーである。 そんな新米ママには、「日曜日2時間」の話をしている。 週に1度、2時間だけ子供か…

空腹の薦め

「空腹」が人を健康にする(南雲吉則先生著)が売れているという。 興味を持って読んでみたら、1日1食で空腹を薦めている。 全くもって同感である。 私自身が現在、1.5食である。 昼はもりそばのみ。夜はサラダと豆腐と魚程度。少々晩酌。 白米は食べず、刺身に醤油はつけない。刺激物も取らない。 おそらく私の食生活を見て、お気の毒と言われる方も多いのではないだろうか。 以前、脊柱管狭窄症のひどい方を治療した…