症例

雪山で膝痛が悪化

膝が痛くて山登りを控えていた方が、最近調子が良いので久しぶりに登山をしたら思いのほか雪が残っていて、膝がかなり悪化したという。脚を診ると内転筋がかなりやられている。下りの時に不安定にならないように踏ん張ったことが容易に想像出来た。太腿の前面の筋肉痛も酷い。反対側の裏の筋肉痛もかなりだ。これでは辛いだろう。本人は、「山自体は高い険しい山ではないのでショックだ。」と言う。しかし我々から見ると良い経験を…

鎮痛剤は病気を治していないという話

橈骨神経痛で通っている患者が極端に投薬を嫌がっている。「この神経痛は鎮痛剤では治らないことを知っている。医者から薬をもらってもそのまま捨てている。」と言う。気持ちは分からないでもないが、我々の立場からすると少し違う。鎮痛剤を使う目的は神経痛を治すためではない。身体が少しでも痛みを感じなければ快復力が働き、体力で治せるチャンスが増える。この方には次のような話をした。「例えばあなたが冬に風邪を引いて家…

次から次に腰に悪い事をやろうとした患者

胃が原因で腰痛をおこしていた方が、胃の改善と共に腰も良くなり一段落していた。しかしまた痛み出したというので診たら、確かに胃は治っている。患部の腰の骨を診たら少し後ろに変位して明らかにずれている。細身の女性なのでこういったことはよくあるが、その後が悪い。腰を治そうとスクワット、ヨガ、ジョギング、平泳ぎをやるつもりだという。我々から見るとスクワットではなく四股、ヨガは中止、ジョギングではなくスロージョ…

乳がん誤診とその後

10数年前に乳がんと言われ手術をした方が、昨年胃がんの手術もした。本人はすっかりがん体質と思っているが、娘が乳腺炎になりがんと誤診される話を聞いてきて、自分も誤診だったかもしれないといいだした。がんは細胞の顔を見て問題のない「白」からがんの「黒」まで色々と段階がある。殆どが「灰色」であるために、医者が念のため取りましょうという。取ってみて問題はなかったとなれば患者は怒るだろうが、しかし「灰色」のま…

この仕事の最大の欠点

常連さんを治療していていつも感じることは、「患者の身体が自立しない」事である。 教育で言えばいつも家庭教師がついていて答えをすぐに教えてしまうようなものである。 身体が辛ければすぐに治療してしまうので、患者が自力でもがいて創意工夫して治そうとしなくなる。 以前、神経痛だったと思うが真面目に通っていた方が、突然病院に来なくなった。 酷い症状だったので、皆で心配していたら数ヶ月ぶりに来た時には治ってい…

原因不明の膝の腫れ

今まで左膝の治療をしていた方が準卒業でほぼ回復した。しかし数週間経って突然今度は反対側の右膝が痛くて歩けないという。準卒業したばかりだったので、これは右に負担をかけたと思って診たら、全く負担がかかっていない。ただ熱を持つ腫れている。膝上のハムストリングもかなり硬いので、これでは脚の曲げ伸ばしが出来ないことは容易に想像がついた。ではなぜ負担をかけていない膝が腫れるのか、原因は何ですかと聞かれたのでい…

白湯は冷たい飲み物?

常連さんがほんの少しだけ、左の脛と左腰にこりがある。これは胃腸に負担がかかったことを意味するので聞いてみたら、何も悪いことはしていないという。冷たい物は飲まず、水も白湯を飲んでいるという。確かに白湯ならいいと思うだろうが、胃の温度は基本的には体温である。正確に測ったことはないが、36度や37度はあるはずである。白湯は常温だから今なら25度弱。約10度の差がある。身体に入れる物の温度の話をするときは…

子供が出来ない理由

最近は未婚・晩婚化の影響で出生数が減っている。そして高齢出産など不妊治療が一般化している。人口問題を見てもこのままでは日本の人口が8000万人になってしまうという。フランスに移住した人から聞いた話だが、不妊治療4回までは国費で出すという。それくらい人口問題が国策にかかわる大問題である。以前、仲のいい産婦人科の先生と酒を飲みながら聞いた話だが、「昔は子供が出来ないと全て嫁のせいになっていた。しかし現…

新米ママへ

結婚したばかりで妊娠を考えているのですが、注意することはありますかという質問が来たので、いくつか箇条書きにしたい。 まずご夫婦の性病を調べること 夫婦で不妊検査をすること 問題なければ女性は基礎体温をつけること 鉄の補充(貧血だと妊娠しにくい)でミキプルーン、葉酸と乳酸菌の摂取-適量はBi-Digital O-Ring Testで調べる カジキマグロなどのメチル水銀の高い物は控える 下腹部を冷やさ…

新米ママが義理の両親へお願いする方法

嫁の立場は中々難しいものがあって、生まれた子は自分の子供なのですが、義理の両親にとってはかけがえのない孫となるわけです。おじいちゃん・おばあちゃんは、責任もなく気楽に子供と遊びたがりますが、文句も言えません。そんな時孫のためだと言って、お願いするとうまくいく事があります。例えば買い物に行きたい場合、自分の物を買いたいと言えば、義理のお母さんからあまりいい顔はされませんが、孫のための買い物だと言えば…

結婚と子作りは早い方がいい

2人目の子供を作ろうか迷っている方には、「すぐ作れ。はよ作れ。」と言ってしまいます。よそ様の御家庭のことなので大きなお世話ですが、経験上1人育てるのも2人育てるのも同じです。母体や卵子、上の子供との年齢差全て考えてもまとめて作った方がいいと思っています。色々考えるお母さんはいるでしょうが、子育ては知恵がものをいうのではなく体力勝負です。最近は晩婚化や高齢出産で、産んで殆どのエネルギーを使い果たして…

産後の骨盤治療

妊婦さんや新米ママを見ていると、産後の肥立ちといいますか、骨盤などのゆがみが気になります。出産後の骨盤治療は胎児が大きい場合、臨月などは結構な圧迫感で出産後は腰か股関節がやられます。我々は出産後2週間を目安に治療しますがこつがあります。それは短期決戦で治療することです。なかなか治療も子育てがあって受けられないでしょうが、だらだら月に1度治療をしていては、腰痛の火種が残ります。一気に安全領域まで持っ…

お薦め粉ミルク-つよいこ

満9ヶ月頃から、3才頃までのフォローアップミルクです。乳幼児の発育に大切なヌクレオチドを新しく配合し、脳や網膜の発達に大切なDHA、β-カロチン、母乳オリゴ糖も配合しています。また牛乳と同レベルまでカルシウムを強化し、牛乳では不足しがちなビタミン、ミネラルもバランスよく含まれています。最近はお年寄りの栄養補給にも使えます。完全食で栄養価が高く、なかなか食事の形で摂れない場合に最適です。

新米ママはどこで友達を作ったらいいか

新米ママの友達は母親学級がお薦めです。子供に関して常に悩む内容が同じで、一生の友達になる可能性が高いです。子育てで何か相談したい時に、ご主人は忙しく話も聞いてくれませんが、ママ友なら悩みが同じなので、何を言っても「そうそう」ということになります。同じ時期に幼稚園、学校、就職とかぶる為、「うちはこうなのよ、お宅は?」相手の状況を気にしなくてしゃべれる存在は有り難いです。母親学級で皆控えめにしているみ…

左腕と真面目な子育て

新米ママは身体を診ると子育てのがんばり具合が分かります。左腕がかなりこっていると子育てを頑張っていると言えます。赤ちゃんは母親の心臓の拍動を感じる左のおっぱいを出来るだけ吸いたいと思っています。若いお母さんだと左ばかり吸われると胸の大きさが変る為、何とか右を飲ませようとしますが、なかなかそうはいきません。左のおっぱいをあげるということは左手で抱っこしながら、右手で家事をこなしているはずです。腕のこ…

赤ちゃん5kg症候群

出産直後は赤ちゃんがかわいくて何時間でも抱いていられるでしょうが、2~3ヶ月もすると赤ちゃんは5kgになります。 (赤ちゃんは日に30g~50g増えます。)母親はその重みに耐えかね、腕や肩の痛みを訴えてきます。辛さを訴え始めるのが、殆どのお母さんで同じ時期なので赤ちゃんの体重を聞いたらおおよそ5kgでした。お米5kgだって持ったままではつらいのに、よく抱き続けられると思います。しかし5kgが限界の…

眩暈(めまい)の原因-耳石(じせき)について

眩暈(めまい)を訴えてくる方は多い。良性発作性頭位めまい症という病名があって、耳の中の石が三半規管に入り込み、めまいを起こす。発作時間は短いまだが坐っていた立つときとか、頭の位置によって石が動き、眩暈が起こる。朝、目が醒めたときに少し右を向いたり、左を向いたりすると楽になる。医者に行くとメリスロンなどの薬が出る。売薬ではトラベルミンが効く。専門の先生が耳石を安定した場所に移動させるための体操、運動…

足がつる

仕事柄、「足がつって困る。」という話はよく聞く。車の運転やプールで泳いでいるときはとても危険なので、悩みも真剣である。原因は血行不良や筋肉が硬くなってしまうと起こる。医者に行くとカルニチンを補う薬を出されたりする。漢方では我々は68番と言っているが、芍薬甘草湯が有名である。辛くなってから飲んでも効く。外出時などは持参するといい。この足がつるというのは少しやっかいなことがある。我々が脛などを治療して…

どういう治療を目指しているのですか?

最近は常連さんの質問が鋭い。 「先生は一体どういう治療を目指しているのですか?」 と聞かれた。 中々核をついた質問なので答えに困ったが、何となく頭に描いている話をした。 それは2つあって、 1.病院以外で1番いい治療 2.常連さんからがんを出さない 西洋医学の発達は目覚ましく、手術や検査などでは到底、東洋医学では太刀打ち出来ない。 では東洋医学は役に立たないのかというと決してそうではない。 病院に…

途中から悪化した膝

山登りをする方が膝の治療で通っている。途中まで良い経過だったが、ここ数週間痛くてしょうがないという。話を聞くと腸の調子が悪い。便秘と下痢を繰り返すという。腸の調子が悪いと中々膝は治らない。数年前にも同じようなことがあり、専門の先生の治療を受けてすっかり治ったのにまた悪くなったという。腸の問題は「食べ物」「メンタル」「運動」で大体解ける。まず食べ物を聞いたら、ある時からパン食からご飯にしたら便秘にな…