症例

見抜けない筋力低下

私ぐらいの年齢の方で腰が治らない方が時々いる。レントゲン、CT。MRIと何をやっても異常が出ない。少し痩せるために腹筋強化をして胃腸を整えてもダメ。なすすべがなくBi-Digital O-Ring Testを検索して原因を調べてもらうために来る。しかしいくら調べても原因らしきものが我々も見つけられない。こういう場合にこの仕事は多いに役に立つ。まず全身を触るので、異常ではなくても部分的な筋力低下は見…

冷え対策の差

最近は寒いので坐骨神経痛と喘息が多い。今日は対照的な方が来た。1人は数年間、腰の治療で来ていたが最近は調子が良いので、毎回きても少しお腹を触って足をほぐす程度である。ご隠居さん治療である。辛いから来ているわけではない。しかし身体を触ると問題点が気になるので色々と話をする。「今日は少しお腹が硬い。」「ふくらはぎにしこりがある。」「腸が動いていない。」「前回の冷え対策が十分ではない。」感じたままをしゃ…

カルボナーラとうどん

前立腺がん出来ている方に毎回糖分の過剰摂取と指摘している。背中の膵臓の反応点の硬さを診ればわかるので、毎回指導する度に嫌な顔をされるが、仕事と思い言い続けている。今回は、「先生が牛乳はダメだと言ったから、カルボナーラを止めてうどんを週3回食べています。膵臓が大分良くなったと思います。」と言うので調べたら、全く前回と変わっていない。本人にしてみたら白米は減らしお菓子も減らし、ケーキも食べずカルボナー…

あの手この手

重金属沈着には中国パセリを使うが、これがあわない場合はどうするか。答えは葛湯、ホクレンの片栗粉、発汗である。 ウィルス対策でEPAと荏胡麻が使えない場合場合はどうするか。答えは藍である。 活性酸素の除去でスプリングティーを使えない場合はどうするか。酵素を使う。 身体の中に帯電しているものを抜くのに銅板を使うが使えない場合はどうするか。泥んこ遊びである。 長年の経験で定番治療が使えない方がいる。常に…

低い台所

以前、結婚したばかりの女性が義理の親と同居で腰痛が治らないといって通っていた。精神的に大分辛いのかと思って身体を診たら、単に台所の高さの問題であった。姑は150cm、嫁は170cm。当然姑用に台所が作られているから嫁にしてみたら、毎回台所に立つ度にかがむ。これがキツイ。やってみるとわかるが、数分でも前屈みの作業は腰にくる。治療しても解決法がなかったので、引越を勧めた。引越後は来なくなったが、この台…

ウォーキングとバイク

料理人は殆ど立ち仕事なので腰痛でくる方は多い。時間を作ってウォーキングをして腰が楽になる方は多い。我々から見ればそのまま続ければ良いのに、レベルアップと言ってロードバイクを始める方がいる。歩いているときには大腿四頭筋は使わないのに、バイクにした途端酷使する。そして大腿四頭筋は自覚症状が出ないので筋肉痛がたまり、腰痛を起こす。本人はレベルアップしたつもりが、また腰が痛くなり原因がわからない。そしてバ…

病気の予兆について

常連さんが銀座に行った後下痢をしたという。何か食べたのかと思い聞いたら、何も食べていないという。師走のこの時期、冷えだったかも知れない。下痢になってから自宅でビオフェルミンやワカモトなどを飲んで治療したら良くなったという。さすが常連さんだけあって何をすればいいか理解している。常連さんの中には長い病歴を学会で発表することがある。分厚いカルテを紐解いてまとめるわけだが、時々思わぬ発見をすることがある。…

常連さんの特徴

新年早々、「通い続けている方はどういう方ですか?」と聞かれたので、考えてみた。 スポーツなどやっていて身体を痛めている方 慢性病の治療で通っている方 目標があって、その状態まで持っていきたい方 ご隠居さん的に良くも悪くもメンテで通っている方 大体この分類である。私などは仕事の9割が常連さんなので、分類してみると成る程と思ってしまう。特にこの中で目標を持って治療をしている方は意識が高い。スポーツや慢…

犬の老人ホーム

今は30代で未婚率が50%で子供は少なく、ペットの方が数は多いという。昔ならペットは長くても15年ぐらいだったが、今は25年生きる犬猫がいるという。日本人がこれだけがんにかかると長寿を全うできず、ペットが残されることがよくあると聞く。そういう場合犬の老人ホーム、老犬介護の施設がもう出来ているという。それも年間35万円かかり、予約待ちだという。うちにも猫がいるが、あと10年ぐらい生きると我々が70才…

鬱病患者の勘

身内に鬱病患者を持つ方が、ある時訪ねていったら、「おーいお茶」と「エメラルドマウンテンブレンド」が置いてあったびっくりしたという。この2つは以前私がその方にとっていいお茶とコーヒーをBi-Digital O-Ring Testで選んだので、そのことを知らない身内に所に同じ物があったという。我々から見ると何となく色々なものを飲んでそれに落ちついたのであろうが、鬱病でありながらそういう選択をすると言う…

肋間神経痛と鬱病

今までパソコン病で通っていた方が、年末に忙しくなり肩甲骨が辛かったという。その後不思議に痛みが取れたら、今度は胸が痛むという。肋間神経痛である。肩甲骨で溢れたこりが前面まで拡がったということになる。一旦楽になったのは良くなったわけではない。そうしたら健康診断で不整脈を指摘されたという。今回はたまたま右側の肋間神経痛だったので、心臓に対しての影響は少ないがこれが左だったら胸痛を言っていたと思う。こう…

棘とメンテ

常連さんの友達が若い頃から膝を痛め、その後腰椎椎間板ヘルニアで手術をする事になったという。常連さんも腰痛がきっかけで通っていたが、最近は問診しても「う~~~~~ん、少し肩こりかも・・・。」と言う程度でそんなに悪くはない。その方に棘への話をした。「昔は膝を痛めてもメンテなんてしなかった。全て根性論で気合いで治したという話ばかりだ。しかし身体は受けたものを正確に記憶している。勝手に消えることはない。古…

左膝痛と胃炎

左膝痛がなかなか治らない方がネットで当院を調べてきた。診ると大腿四頭筋が硬い。これは定番である。そしてこの筋肉は自覚症状が出ない。大腿四頭筋の治療から始めたら、右側はほぐれるのだが、左側がほぐれない。よく診るとスタマックラインである。胃炎がある。話を聞いたらピロリ菌除菌後も調子が悪いという。何度内視鏡で調べても何も出ないので、諦めていたという。こうなると原因は「食べ物」か「ストレス」である。食べ物…

マラソンと荏胡麻

マラソンレースに出た方が、途中から天候が悪化して体調を崩したという。話を聞いてみたら、まず膝の痛み、坐骨神経痛、腰痛、股関節痛、背中の痛み、頭痛、不整脈、喉の痛みと出ている症状が全てウィルスで説明できる。こういう場合は走りながら荏胡麻を飲むといい。本来ならEPA(fish oil)と言いたいのだが、実際使ってみるとEPAは胃に負担がかかったり、アレルギーの方がいたり、出血性素因があったりと万人向け…

食べ過ぎと眼痛

頭痛持ちの方が最近目まで痛いという。身体を診たら、腸は動かないし、寝違いの反応はあるし、喘息のツボも反応している。腸の反応点の硬さが4週間、寝違いと喘息の反応点が硬さから判断して、3週間経過している。そしていつもより首のゆがみが酷い。身体を触って断片的にわかる情報を伝えたら、「ここ1ヶ月間、外食ばかりで自宅で食事が出来たのは半分ぐらい。ちょっと食べ過ぎかなぁと感じていた。そしてここ3週間寝違いがい…

乳酸菌と甘酒

静岡から長年通っている健康オタクの方が最近は年金暮らしなので、今までみたいに少し良いものではなく、ずば抜けていい物だけ選んで欲しいという。いつもの通り数十種類食品から厳選したら、「乳酸菌」と「甘酒」だけだった。少しいいものなら数多くあるが、ずば抜けていい物と言われるとそんなに数は多くない。結局、腸を元気にするものだけのようだ。腸さえ元気にしておけば、多少の物を食べても問題はない。つくづく昔の日本食…

腸とカプサイシン

常連の奥さんが旦那のトイレのあと臭くては入れないという。娘達からも嫌われていて、どうにかならないかと相談を受けた。これはまず2つ考えなければならない。一つはご主人の腸内環境が悪い場合と、次に食べ物からの影響。特に食べ物で影響があるのは辛いものなので聞いたら、「キムチや一味が大好き。」だという。こうなると実験方法はまずキムチや唐辛子などを2週間ほど止めてみてどうなるかを見る。これで改善されれば唐辛子…

不安を煽る心臓の症状

中高年の女性で心臓の違和感を訴えてくる方は多い。心電図をとっても中々本人が不安がるほどの波形が出ないのが特徴だ。医者から心配ないと言われても納得しがたい。そんな時、携帯型の心電図が便利である。オムロンが携帯型の心電計を出している。これだけで十分とは思わないが、心電図を測定後、波形解析をしてくれる。おおよそ問題がないなどと表示されるようである。こういう機械があれば、心臓に症状がある時に手軽に測れる。…

高血圧・糖尿病・腎臓病と生き方

以前、安保徹先生から教えて戴いた事で書いたが、過酷な生き方で病気になる。高血圧や糖尿病があり、血管を痛め続けると腎臓を痛めやすい。理由は心臓からの血液は大きな圧力で直接腎臓に行くので、腎臓の細い血管に負担がかかるからである。そんな持病を持った方が、仕事で責任感が強く真面目だと常に交感神経優位になり、益々病気を促進してしまう。安保先生も、「突然なる腎臓病は過酷な生き方が原因。」と教えて下さったが、腎…

懲りないと学ばない

減量や痛みの治療、がんの生活指導などをやっていると、つくづく人は懲りないと学ばないと感じてしまう。乳がん術後の治療をしている方は、厳しく食事指導をしたが本心から喜んでやっているわけではない。外食もしたいし、甘い物も食べたい、こってりしたものも大好きでテレビを観ながらスナック菓子をポリポリ食べたいのが本音である。一連のがん治療が終わり、数字も安定して良い状態となったが、良い状態になったといえば少しぐ…