症例

物忘れの治療

最近数人、物忘れの治療をしたので書いてみたい。先ずcheckする項目は下記の点だ。 1.海馬(かいば-脳の記憶に関わる場所)の機能-重金属沈着・血行不良・感染・神経伝達物質など 2.アルミ鍋などの調理器具 少しわかりにくいと思うが、「脳の中で記憶に関わっている所にどれだけ重金属が溜まっているのか、血行不良や感染を起こしていないか、またどれだけ神経同士が連絡し合っているか。」を診るのである。 当院で…

ピアスと鬱病

先日あるお母さんから、「娘がピアスをしたがって困る。何とか止めさせられないか。」と言われたので、「ではピアスと鬱病の関係の話をします。」といってお嬢さんに説明をした。少し意外かもしれませんが、以前にピアスが原因で頭に血行不良が起こり、鬱病になってしまった患者さんを病院研修の時に診た。耳にツボがあることをご存知の方は多いですが、どこにどのツボがあることはほとんど知られていません。耳のツボを描いていく…

子供不良理論

腰痛でも肩こりでもなかなか治らない場合はそこに原因がありません。気持ちとしては腰が痛いときに揉んでもらいたいと思うのはわかりますが、軽い腰痛でしたらいいですが、当院におみえになる方の場合、腰だけ治療してうまくいくケースなど殆どありません。皆とばっちり腰痛です。足が悪くて腰に痛みを感じるとか、お腹の調子が悪くてその痛みが腰に出るとか、生理痛で腰が痛いとか、便秘で腰に響くとか・・・。ほとんど腰は被害者…

心臓と嫁の関係

解剖を勉強していると内蔵の位置関係が人間関係と似ているなぁと感じる事がある。例えば心臓だが、こぶし大の大きさで縦隔(「じゅうかく」と読む。縦に隔てられたところに入っているという意味。)の中に入っていて、前面は胸骨という骨、左右は肺、後は食道、その後は背骨、下は横隔膜、その下は胃と前後左右上下を囲まれてまるでお嫁さんのようだ。上には伸びられないし、左右に大きくなろうとすると肺が小さくなり困る。後に大…

内転筋の話

内転筋とは太腿の内側の筋肉のことである。スポーツ選手は内転筋の重要性を理解しているが、一般的には知られていない。長年人の身体を診ていると老いによって身体の何処がどう変化するのかが見えてくる。特に男性の場合、40代後半ぐらいからお腹は出てくるのに太腿は細くなってくる。太腿が細くなりだした頃から根気がなくなったり、坐骨神経痛で腰が痛くなったり、医者に行くとコレステロールが高いとか言われだす。精力もなく…

眩暈(めまい)治療のコツ

最近、数人めまいの患者さんがこられたので治療のコツをお話ししたいと思う。 ほとんどの方はめまいが起こってから血圧や脳・耳を診ていただくが、その時に次のめまい対策まで出来る人はほとんどいないと思う。どういう事かというとめまいにはよく「メリスロン」という薬が出される。良いタイミングで飲めばよく効く。軽い方だと1-2回でめまいが治まってしまう。とても有り難い薬だ。しかしめまいはよく再発するので、この薬の…

完治と全治

全治3ヶ月って完全に治るのに2年かかる? テレビのニュースなどで良く耳にする「全治3ヶ月」という言葉、あれって本当に3ヶ月後に今までと全く同じように回復するということなのでしょうか? 残念ながら答えはノーです。ここにはちょっとしたマジックがあります。それは「医者言葉」という存在です。 私自身、病院で仕事をする中、この「医者言葉」に対しての認識の違いにより、多くの誤解が生じていることを肌で感じ、この…

眩暈(めまい)・頭痛・鬱病を歯医者で治す話

西洋医学が縦割りの見方をしているので、実際の臨床ではおかしな事がよく起こる。鼻づまりにめまい、片頭痛に鬱病は全て顎関節が関わっている場合が多い。 しかし鼻づまりとめまいは耳鼻科、片頭痛は内科か脳外、鬱病は心療内科と全て受診する科が違う。我々にしてみると顎関節を中心に感染や血行不良が起こっているだけなので全て治療法は同じである。病気の元を見つけるために次々と原因をたどっていくと顎関節が大元だというケ…

鍋を洗うと再発する鬱病

最近、うつ病の患者さんが急増している。低年齢化しているのも1つの特徴である。当院は専門が鍼灸や代替医療だから、特別にカウンセリングや精神療法・投薬をするわけではないが、それでも鍼灸で何とかなればという切実な想いであろう。10年ほど前のうつは、「ちょっと精神的に・・・」と小声で言っていたが、最近は「僕はうつです。宜しくお願いいたします。」と元気に院内に入ってくるのを見ると、時代かなぁと感じる。なかな…

冷たいものの取りすぎで左坐骨神経痛

ようやく梅雨も明け、夏本番だが少しこの暑さにはまいってしまう。テレビでは記録更新と毎日やっているが、夜中の寝苦しさは半端ではない。エアコンをつけたり、窓を開けたり、扇風機をつけたり、熟睡など出来るものではない。必然的に冷たいものを悪いとわかっても取ってしまう。湯冷ましがいいといっても待っていられない。つい冷たいものを胃にゴクゴクと落とし込んでしまう。またこれが快感だからやめられない。しかし日々治療…

病気は仰山にしろ-我慢弱いこと

多くの患者様を見ていると我慢強いがゆえに仇になっている場合が多い。ずっとつらかったのに我慢して、ついに耐えきれず、病院に行って即入院。医者に「何でこんなになるまでほっておいたんだ。」と叱られる。患者、「・・・・・・・」。昔から「病気は仰山にしろ」といって、小さな病気もバカにせず、ちゃんと治療しろという意味だが、実践なさっていた方がいた。 ある小唄の先生が当院の休みの日に電話をかけてきた。「もう腰が…

膝治療のバリエーション

膝に痛みがあると病院では、「痛みと共存しながら生活をしなさい。」と言われる。もう少し楽になりたいがなにか方法はないかとこられる方が多い。膝治療に関してすこしまとめてみたいと思う。思いつくだけでも10通りの方法が浮かぶ。 1.太腿をほぐす-膝痛は膝が悪いことは少なく、初期ならほとんどが太腿の硬さが原因である 2.太腿にテーピング-キネシオテーピングという方法で弱くなった太腿の筋肉を補強する 3.鍼治…

刺身に醤油をつけない話

今度は刺身に醤油をつけない話をしたい。この話は鍼灸学校に通っていたとき、生理学の先生が、「日本人の塩分は15g以下がいいというが、私などは6gぐらいしか取っていない。味噌汁はお湯で薄め、そばはそば湯で食べる。初めはきついが慣れると何でもない。塩分を減らしてわかったことは頭がさえるということだ。睡眠時間も短くて大丈夫。しかし、外食はしょっぱくて食べられないのが困る。」という話をして下さった。10年程…

白米を食べない話

当院で今、何人かの方に、「白米を食べない。」という話をしている。殆どの方からは、「ごはん駄目ですか?白いご飯が好きなのに・・・」と非常に抵抗が強い。むやみやたらに話をしているわけではなく、減量が必要な方や膝や腰痛、アトピー性皮膚炎、アレルギー性鼻炎、免疫低下などの病気で白米を食べない方がいいと判断した方達にしか話はしていない。なぜこの話がするかというと先日もある学会で、白米アレルギーの話しが出て、…

足の爪治療

10年以上前の事だが、ある脳卒中の患者さんの膝を治療をしようとして足を見たら、爪が変形していた。話を聞くと脳卒中をやってから、足の感覚が鈍く自分では切れない。旦那も年で手が震えて、危なくて切ってもらえないという。それ以来、困っている。よく見ると足の親指の爪が2枚になっている。古い爪を痛めたみたいで新しい爪が出られないでいた。爪が前に伸びるのではなく、厚みが出て皮膚に食い込んでいて、いかにも痛々しそ…

ストレスと末端のこり

仕事や人間関係でストレスを受けた場合、身体にどの様に影響があるのだろうか?長年の経験からわかったことは末端の血行が悪くなるということだ。具体的には手足、特に肘下と膝下が硬くなる。ストレスを受けると交感神経が血管をしめる。その結果心臓から遠い、末端に血が行きにくくなり硬くなる。心臓にしてみれば何か危機が起こった時に、心臓と肺と脳には血液を送るがあとは知らんといった感じである。ストレスがかかっているこ…

腸と体調

よく体調がいいとか悪いとか言うが、何処を治療すればもっと良くなるのだろうか? 心臓などの持病がある方は勿論悪いところを治療すればよいのだが、特に検査で何もひっかからない方達はどうすればいいのだろうか。長年の経験から「腸」がポイントだと言える。ある野球選手は朝目覚めるとトイレでスッキリすること以外は考えないという。前の晩遅くまで飲んでいて、お通じが良くないと試合に負けるという。ある作曲家はお通じがい…

テロメアの話

先日、Bi-Digital O-Ring Test中級セミナーをおこなった。テロメアをあげる食べものがテーマだった。(テロメア:染色体の両端にあり、特別な構造を持った分子で、細胞分裂のたびに短くなる。ある量以下に低下すると、細胞は分裂できなくなり死を迎える。テロメアの短縮を防ぐことが長寿と若返り、生命力の強さの指標とされている。) オーリングテストの共鳴現象を使って、体のテロメアを測り、どんな食べ…

女優さんの歯科治療

映画の撮影時、女優さんが歯科治療で顔が腫れてしまったら、全てのスケジュールが狂い大問題となってしまう。以前に歯科の先生からこういう場合、どうすればいいかを伺った。 ポイントは2つある。1つは歯科の治療の前に肩、頚、腕を十分に揉んでおくことである。東洋医学では歯の痛みを腕や肩のツボで治療する。歯の治療をして顔が腫れたから肩を揉むでは遅いのである。もう1つは治療前に鎮痛剤や抗生剤を飲んでおくことである…

背中を診れば食生活が分かる(甘い物取りすぎで左腰痛、刺激物の摂取で右腰痛)

私はよく初診の方に、背中を診て「甘い物の食べ過ぎ」と指摘します。言われた方はびっくりしますが、背中にはどんな食生活をしてきたかがよく書かれています。勿論文字で書かれているわけではありません。背中のここが硬くなるのは膵臓の反応だから、きっと糖分を取りすぎているに違いないと判断するわけです。よく治療を受けられる方ですと、どんなお酒をどれくらいの量飲んだかまでわかります。私は魔法使いではありませんが、治…