症例

全ての病気は伝染病?

もちろん、全ての病気が伝染病ということはあり得ない。何故そう言うかというと、同じ患者が立て続けに来るからである。「捻挫」「五十肩」「帯状疱疹」「乳がん」と嘘みたいに同じ患者が続く。こちらは経験的に分かっているので、1人そういう患者が来ると瞬間的に次の患者のために健康食品やブログや専門的な資料など準備をする。何故来るのか色々と考えるが、諺で「類は友を呼ぶ」というが、何か患者が独特な波動を出しているの…

システムエンジニアについて

思い起こすと今まで6人ほどシステムエンジニアの方を転職させた。酷い方は銀行のシステムで携帯電話を2つ持たされ、風呂もトイレでも身体から離すなと言う。夜中の2時頃に電話が鳴り、「システムが動かない。8時半までには完璧に治して欲しい。」と言われ、すぐ現場に着くとあとからシステムの事を知らない部長が、「○○君、何がなんでも治せ。」と言われ、またプレッシャーをかけられるという。内心、「部長はシステムの事知…

ハウスダストについて

常連さんが鼻炎で原因の一つは「ハウスダスト」だという。鼻炎はEAT(Bスポット療法)で治せば良いが、いくつかコツがある。まずハウスダストを鼻に入れない工夫で花粉症の季節に皆マスクをしているが、辛いのは鼻水と目の痒みで口の症状はない。鼻と目だけ花粉をブロックすれば良いのである。しかし鼻だけのマスクなどないから、普通のマスクという話になってしまう。しかし鼻マスクは開発されている。次に空気清浄機は「プラ…

指のこわばりについて

常連さんが指がこわばるというと言う。リウマチでは大変だから病院で調べてもらったら、全く問題がないという。まずはやれやれだが、ではどうするかである。大体、指のこわばりは朝が殆どである。夜間、人間の身体は殆ど肺と心臓ぐらいしか活動していないから、心臓が頑張って全身に血液を大量に送る必要がない。朝起きたときが1番血流が悪い。起きて少し体を使えばこわばりは楽になるのが通例だが、出来れば朝起きたときに症状が…

握力と死亡リスク

最近、我々の業界では「握力が低下すると病気になりやすい」ということがここ数年言われている。初めてその資料を見たときは半信半疑だったが、徐々に大規模実験の結果や詳細が発表されるに従って納得して信じるようになってきた。では何故握力と関係しているのかだが、全身の筋肉を使うと体の中で筋肉を合成する物質が作られる。特に「IGF-Ⅰ」は、血中で全身に届き、筋肉をどんどん作ることがわかってきた。つまり全身の筋肉…

腕をちゃんと揉める先生

常連さんが、「何となく腕がだるくやる気が出ない。腕を揉めばいいことは分かっているが自分で出来る方法はないか?近所に行ったが中々いい先生と出会えない。」と言う。さすが常連、何が原因で何をすればいいかが分かっている。まず自分で腕を揉む方法だが殆どない。以前ハンディマッサージャーを紹介したことはあるが、それぐらいしか思いつかない。いい先生は普通、10人に1人である。しかし腕の治療となると、何故腕を揉むの…

病気のくっつき方

色々な方の体を診ていると「病気がしっかりくっつく方」「殆どくっつかない方」に明確に分かれる。分かりやすい話で言えば、床に牛乳をこぼしたとする。下がフローリングならさっと拭けて綺麗さっぱりである。しかし絨毯の上にこぼしたら大変である。湿らせた雑巾で何度叩いても完璧に綺麗になるかは分からない。牛乳をこぼす(病気になること)ことは同じなのだが、結果がまるで違う。患者さん毎に持ってうまれたものがあるので、…

過渡期

鬱病で通っている常連さんが、珍しく腕にこりがある。本人は気にして、「原因は何ですか?」と聞いてくる。前回、背中が酷かったのでその影響なのか、何か腕を使ったのか色々と想像するが分からない。患者さんが原因を知りたがる気持ちは分かるが、こちらにしてみると原因を特定するだけの材料がないので、はっきりしたことが言えない。こういう場合は経験がものを言う。今まで何度も同じ体験をしているので、「おそらくこれは一過…

常備薬について

常連さんが突然胃痛に襲われ、買い物など出来ないぐらい辛かったという。そんな時に普段から常備薬があると助かる。胃痛ならガスターやブスコパンは有名だが、普段から揃えている方は少ない。うちにも置き薬(富士薬品)があるが、普段は使わないと思っていても、頭痛・歯痛・発熱・胃痛・便秘・下痢・風邪・咳・鼻水・鼻詰まり・虫刺され・アレルギーとちょっとしたときには役に立つ。富士薬品の置き薬には「ズバリ」と言う鎮痛剤…

ヤダモン君の変化

以前から心臓の反応「ヤダモン君」については書いている。ある常連さんは仕事がきつく退社の流れになったが、「今まで毎週こんなに治療して戴いて、仕事を辞めたあとも身体は元に戻らないと思う。」と言うので、「いえいえ、辞めた途端、ヤダモン君はなくなります。」と言ったら、「え、かなり長い間辛かったわけですから、そんな事はないでしょう。」と言うので、「いえいえ、すぐになくなります。以前印刷会社の社長がアルバイト…

減薬とホルモン注射のコツ

不眠症で来た方が、うちで頭に鍼治療を受けた後に、自分の症状にピッタリのメンタルクリニックを見つけたという。すぐに受診し処方して戴いたら実によく効いたという。そうなると今まで寝るために飲んでいた薬を減らそうということになり、減薬、断薬をしたが失敗してしまったという。我々から見るとすぐに減薬して効果があれば良いが、一気に断薬までとなると「大丈夫なの?」と思ってしまう。すこし何時でも元に戻せるようにして…

寝方

常連さんから、「今までは上を向いて寝ていたが、最近気がつくと横を向いて寝ている。正しい寝方を教えてくれ。」と言われ、少し考えてしまった。まず寝方で一番多いのはおそらく、横向きであろう。右を上にするか左が上かは別にしても、お腹の調子の悪い方は「腹筋を伸ばせない」から横を向いてエビの格好で腹筋を縮める。理屈を言えば「胃から十二指腸に正しく流れるように左が上」ということになるのだろうが、本人が楽な方でか…

便秘の考え方

常連さんが便秘に悩んでいる。血液データを見て、「低蛋白」と「貧血」があったので、食事指導をした。蛋白質を増やした途端、便秘になってしまった。人によっては蛋白質で腸内細菌の悪玉が増え、便秘になる人がいる。蛋白質を増やして便秘になったのだから、元に戻せば治るだろうと思っていたが、良くならないという。食事の量を見ると何となく多い。こういう場合は「腸の気持ち」になると解決策が見つかる。まず腸は仕事が増えて…

超音波を使ってより治療を的確に

ここ数年、超音波診断装置を使って身体の中の様子を直接見ながら、鍼を打つというやり方がある。 私自身とても興味を持ち数年前から取り組んでいるが、ようやく少しずつではあるが使いこなせるようになってきた。 一番よく使うのが肩関節周辺の痛みである。 超音波診断装置を使って患部を診ると、明確にファシア(筋肉を包む膜など)が重積して白く映り、そこが発痛源になっていることがよくある。 治療は超音波で診ながら鍼を…

痩せる耳ツボに関して

これは大分古い話だが、当時「耳ツボで痩せる」というのが話題になり、勤務していた接骨院でも取り組んでいた。私自身は殆ど興味がなかったが、たまたま担当されていた先生が休みで患者さんの鍼を交換してくれと頼まれた。交換しながら、「どうですか?」と聞いたら、「確かに食欲が落ち痩せたけど、上半身が痩せてしまう。特にほっぺたと胸、何となく貧相になってそこは痩せなくてもいいと思ってしまう。本当に痩せたいのはお腹と…

腰痛の原因が思い当たらない

常連さんが「何となく、腰が重い。このままでは今までやったみたいにぎっくり腰をやりそうで早めに来た。しかしそんなに暴飲暴食していないし、冷えにも気をつけているし・・・。」と言う。身体を診ると前回の筋肉の状態の名残はあるものの、そんなにひどくない。胃腸に関してもそんなに身体に反応は出ていない。こうなると何が原因なのか分からない。しかしふくらはぎを診てびっくり、ガチガチである。これは脚の血行不良を意味す…

側弯症と噛み合わせ

今日来た側弯症の方は腰が痛いという。側弯症では良くあることなので、腰を丁寧に診たが全く問題がない。筋肉の質は悪くはなく、本来腰痛を起こさない方である。うちに来ている側弯症で腰痛の方は大体中学生ぐらいから腰で悩みを持っている。今日の方は完全に一過性である。話を聞いていたら、噛み合わせ大きなに問題があることがわかり、それで胃を壊し腰痛が悪化していた。こういう場合、噛み合わせはとても大事で、「噛み合わせ…

久しぶりに診た手強い患者

常連さんの紹介で、左肩と肩甲骨が辛いという方が来た。こういう場合は経験上、「右腕のパソコン病」「首のゆがみ-噛み合わせ」「喘息」と大抵、パターンが決まっている。一つずつ診ていったら、「右腕のパソコン病」はあるものの、そんなに左肩に影響を与えていない。「首のゆがみ-噛み合わせ」はあるものの、思ったほどひどくない。「喘息」の反応点があったので、「喘息あるでしょう?」と聞いたら、「全くない。」という。こ…

彼方を立てれば此方が立たず

常連さんが「低蛋白」と「貧血」の治療をしている。「低蛋白」には蛋白質を摂ってもらうため「牛肉の赤身」を指導し、「貧血」には「ミキプルーン」を指導した。実際やってみると、蛋白を摂りすぎると腸内細菌の悪玉が働くために便秘になったり、ガスが臭くなったりすることがある。しかしそこで止めてしまっては何もならないので、便秘の治療を加える。「貧血」の治療は病院から出る鉄剤が評判が悪く、必ずと言っていいぐらい便秘…

年代別健康法のコツ-30代から70代までの50年間の心と体【70代】

【70代】祭りの後の後かたづけ-何をやるにも億劫 この言葉は70代の方から聞いた言葉です。古稀のお祝いの時にポツリと漏らされました。「賑やかな祭りの後、人混みも途絶え、灯りも暗くなり、屋台を片づけている。皆帰り支度でだれも楽しそうにしゃべっていない。楽しかった60代が終わり、人生の集大成。どういう意味をつけようか。どうやってまとめ上げようか。人の道が気になり、身内をいとおしく感じ、すべてのものに優…