ようやく見つけた突破口
以前から耳鳴りに関しては治せないので、悪口ばかり書いている。 しかし先日あるセミナーを聞いていたら、「頚の痛みや顔面神経麻痺の治療に顎下腺への注射が有効」という報告があり、そのあと耳鼻科に詳しい先生から「耳下腺への太い注射鍼は好ましくないが、鍼灸程度の細い鍼ならまず大丈夫。また鼓膜周辺の細かい筋肉や神経支配は○○で、何故耳鳴りが治りにくいのか、こういう構造だから出ている症状には○○という特徴がある…
以前から耳鳴りに関しては治せないので、悪口ばかり書いている。 しかし先日あるセミナーを聞いていたら、「頚の痛みや顔面神経麻痺の治療に顎下腺への注射が有効」という報告があり、そのあと耳鼻科に詳しい先生から「耳下腺への太い注射鍼は好ましくないが、鍼灸程度の細い鍼ならまず大丈夫。また鼓膜周辺の細かい筋肉や神経支配は○○で、何故耳鳴りが治りにくいのか、こういう構造だから出ている症状には○○という特徴がある…
年配の常連さんが、眠気が取れないという。病院で頭を調べたりしても何も異常がない。こういう場合は鼻炎を疑うのだが、多少の睡眠時無呼吸症候群はあるものの、そんなに酷くない。あとは漢方薬を試したり、我々が頚を治したり、頭に鍼を打ったりする訳だが、その効果も限定的である。 そうなるとその患者は、「この眠気さえ取れれば・・・」となるが、しかし医学的にやるべき事は殆ど終わっている。ではどうするかである。 答え…
常連さんが足の痛みが取れないと言う。足の外科で詳しく診て頂いたら、ある靭帯を痛めている事がわかった。 医者が、「これだけMRIではっきり出ているのて、まずは投薬で炎症を鎮めましょう。」と言ったら、患者が「先生、以前も薬は効かなかった。注射にして下さい。」と言って打って戴いたが効果がなかったという。 この話を聞きながら、「患者心理として以前、薬が効かなかったからもう薬はいいや。注射なら効くに違いない…
もう20年以上通われている会長が最近85才を超え、つくづく最近の気持ちを教えてくれた。 「昔は歌舞伎やクラッシックなど時間がなくて見られないから、会員になって自動的にチケットを送ってもらっていた。もちろん全て見れる訳ではないが、それでもそこそこは頑張って見ていた。やがていつでも自由に見られるようになりたいなぁと思いながら・・・。しかし最近いくらでも時間があるのに、全く見に行かない。気力がないという…
股関節の手術をした方が、膝痛で通っている。少しずつ回復してきて最近は頚が痛いという。調べてみると首のゆがみがあり、これはマウスピースを作るしか方法がありません。我々から診ると股関節のOPEをして、膝も直に治るでしょう。しかし首のゆがみの問題をほったらかしにしておくと、その神経の興奮で又膝や股関節までおかしく感じるものなのです。身体は繋がっていて、他の悪い部分が全身の神経に影響を与えます。しかし患者…
これは人生の師匠から大分昔に教わった言葉です。よく「この仕事は自分に合っていない」という声を若い方から聞きます。合っていないから探す、そしてどんどん時間が経ってしまい、60才ぐらいになっても、「まだ自分に合った仕事が見つかっていない」と言う。もしこれを結婚で考えたらどうでしょうか。「色々な人とつき合ったけど自分に合った人と巡り会えない。4回結婚して4回離婚、又探し求めている」それでもいいのかも知れ…
仕事柄、上場企業の社長を診ることがよくある。 そういう社長に必ずと言っても良いほど共通項がある。 それはライオンタイプで推進力はブルドーザー並みである。 もちろん緻密に色々なことを考えてるのだろうが、思考の内容より身体の素晴らしさばかりを感じてしまう。 まず基本、身体ががっちりしている。 次に腕がしっかりして、いかにもストレスに負けない感じである。 大抵そういう身体は強い遺伝子バッテンでもらうから…
以前ブログで旅行に行く時の準備は書いた。たまたま常連さんがフランスに留学に行くというので、今までの経験で気がつく範囲で話をした。何人か患者がフランスにいて、LINEやZoomでのやりとりでこれがないために何度も歯がゆい思いをしているので、まとめてみたいと思う。 鍼(患者さんに自分で打つようやり方を教えている。頭痛の時に便利)、皮内鍼(絆創膏で止める鍼) メス(取り扱いが楽で深く広く切れない仕組みの…
以前から耳鳴りは難しいと言っている。 通っている患者さんに、「出してもらっている漢方薬は効いているの?」と聞いたら、「効いていると思います」と言う。 我々から見ると効いていかどうかは「感じるもの」で、「思うもの」ではない。 こういう言葉が患者から出ると、すぐに「効いていないのだろうなぁ」と思ってしまう。 では何故こういう言葉になるかであるが、「専門の先生に診て頂き、あまり悪い事は先生の前では言いに…
常連さんが出産後仕事に復帰したら、今まで出来ていたことが全く出来ずに困ってしまったという。特に女性の場合は妊娠、出産で最低でも1年や2年は仕事を空ける。そして出産後は子供のこと以外考えられなくなる。仕事のことなど殆ど考えられない。そんな状況で、久しぶりの仕事復帰である。普通に考えれば、「ある程度は仕方がない」と誰も思うが、本人にしてみると、「こんなに頭が回らないとは思わなかった」と言う。こういう感…
ある常連さんが肩を痛がっている。肩の専門病院を紹介したが、超音波で診てそんなに大きな問題はないだろうと言われ、注射を打ってもらったが全く効かなかったと言う。 患者の話を詳しく聞くと、これはもしかしたら肩関節の中の情報がないとダメかもしれないと、MRIを撮りなさいと伝え調べたら、「関節唇損傷」だった。 場合によっては手術が必要な事もあるという話になった。 関節唇は聞き慣れないだろうが、関節のまわりに…
以前ボイトレの先生から、「発声は身体全体が楽器になる。正しい身体の使い方をしないといい声は出ない。そのために詳しく解剖を勉強しないと指導できない。」と教えて戴き、その先生の本を見たらほとんど我々が使う解剖書と遜色がなかった。歌い手さんは身体の使い方の本はあるが、では料理人はどうであろうか?詳しくは知らないがあまり見かけたことはない。当院の常連さんに飲食の方が何人かいて、皆訴えてくる内容が同じである…
色々な方の身体を診ていると、「仕事で毒を飲んでいる人が多い」と感じてしまう。若い頃は仕事を覚えるまでに苦労するから仕方がない部分はあるとは思うが、ある程度ベテランになっても毒を飲み続けている方もいる。私も病院勤務時代に月に一度ぐらいは朝全く起きられず、時々休んでいたが最近は全くそういうことがない。少し偉そうに言うと仕事が道楽か趣味になってしまった。これは突然なった訳ではなく、難しい患者をこなしなが…
少し難しい腰痛で通っている患者さんが、少し無理をして違う場所の痛みを訴えてきた。新しい痛みの治療はそんなに難しくはないのだが、治療しながら少し考えてしまった。新しい痛みを訴えている時は今までの痛みは訴えない。身体は癖のものだから、新しい痛みが続けば今までの痛みは少し鎮まるのではないかと思った。中々患者には、「新しい痛みを長引かせますから・・・」とは言いにくいが、試す価値はある。以前、酷い頭痛の方が…
私は高校生ぐらいからメガネをかけるようになり、車の運転では「眼鏡等」になっている。数年前に眼科へいったら、「視力に左右差があり、新しいメガネを作りなさい」と指導され、出来たメガネでパソコン仕事をしたら2時間もしないうちに頭が痛くなった。こんなに綺麗に見えなくてもいいのにと思い、メガネを外したら4時間ぐらいやっても頭が痛くならない。試しに昔に作った少しピントが甘いメガネにしたら、何時間でもつけていら…
常連さんの腰痛があまり良くならない。新しいスタッフの具合が悪かったり、最後まできちんと仕事をこなさないと気が済まない性格で、本人は真面目でちゃんと仕事をしているのに、腰が治らず困っている。この方には、「あなたはちゃんとやっているのに腰が治らず被害者だと思っていると思いますが、実はあなたは加害者なのです。」と言ったら、「え、私が加害者?」と不思議な顔をしていた。理由は簡単で、以前から身体の中の2人と…
長年仕事をしていて、腰痛治療のポイントは「足をほぐす」「肩や背中を緩める」「お腹の治療」「頭をいじる」「精神面」と言ってきた。 「患部が問題ならそこをいじれば良いが、長患いの腰痛は患部を触らない」という話である。 最近数多くセミナーを聞いていると、こちらは長年の経験だけで掴んだことが効くには明確な理由が解剖学的にあり、そのかなりの部分が解明されてきた。 当院では腰が痛い時に按腹と言ってお腹をよく触…
若いけど常連さんで身体のメンテをきちんとしている人がいる。その人が、39度の熱が2日間出てそのあとすっと下がったという。発熱している時も咳は軽くしか出ず、喉も痛くなかったという。この話を聞きながら、「身体が次にジャンプするために準備してくれたなぁ」と感じた。どういうことかというと、人は熱が出れば、「運が悪いなぁ。こんな時に発熱して。」と言うのでないだろうか。しかし本当に運が悪いのだろうか?もしかし…
以前常連さんの娘さんが結婚をすることになったが、お父様を亡くされていたので、バージンロードばどうしたものかという話をしていた。話を聞きながら、娘さんのそのお爺ちゃんもうちに通っていたので、「あのお爺ちゃんに頼んだら?」とアドバイスしたら、「先生、よくそんな事思いつくわね。」と言われたが、私自身はそんなに突拍子もない話だとは思わなかった。しかし母親にしてみると、そこには気がつかなかったらしい。実際の…
常連さんが新しい部署に行き、気合を入れて仕事をスタートさせたらスタッフから少し倦厭されてしまったと言う。これを聞きながら思い出した話がある。ある有名な講演家が話し始めには気を使うと言う。それは絶対に大きな声でしゃべり始めないという事だ。理由は大きな声で威圧的にしゃべってしまうと、観衆は身を引いてしまい話が耳に入らないという。しかし小さな声でしゃべり始めると、観衆は耳をステージの方に近づけ、身を乗り…