キーワード がん

ゴールが見えている病気

常連さんが甲状腺の問題で悩んでいる。我々からすると甲状腺は最悪でも手術で取って薬を飲んで終わり。余程甲状腺がんが周りに浸潤しない限り、問題は起こらない。軽ければ投薬で調整が出来る。どんなに悪くでもこの範囲に収まるというのがわかっている。股関節も同じである。相当悪化しても人工関節がある。歯も同じで最悪インプラントがある。結局、「ゴールが見えている病気」は見えていないものに比べ楽である。がんが全身に広…

煙草と胃炎

これは大分前の話しだが、30才ぐらいで開業して何とか軌道に乗せたくて神頼みをした。ただお願いするだけではダメだろうと思い、当時出来なかった禁煙をしますからという願かけをしてお願いをした。止めてみてすぐに体調の変化に気がついた。当時は遅い時間まで仕事をしていたので、数ヶ月に一度は胃炎を起こしていて、まぁこんなものだろうと思っていたが、煙草を止めてからは全く胃炎が起こらない。煙草が肺に悪い事をするのは…

調べれば調べるだけ難病が出てくる

インターネットの発達と共に、患者が自分で色々と病気を調べられるようになった。気になる症状を入れるだけで病態から治療法、何処の病院がいいかまで簡単に調べられる。しかし我々から見ると少し困った事がある。それは、「調べれば調べるだけ難病が出てくる」ということである。例えば簡単な風邪なら、「安静、葛根湯」程度で書くことがない。しかし咳が止まらず調べ出すと肺がんまで行ってしまう。もちろん肺がんのケースはある…

眼振について

眼振(がんしん)とは「眼球が痙攣したように動いたり揺れたりすること」を言います。今日来た常連さんは、「耳鼻科の先生が何故か目を診て、薬を1回やめてみましょう」と言ったという。何故目を診たのかは聞かなかったが少し不思議だったという。これは眼振検査は眼の検査以外に、「眩暈(めまい)つまり耳の検査や脳梗塞など血管の検査」に使われるからです。この患者は身体がフワフワするという症状があり、耳鼻科の先生が眩暈…

鎮痛剤や神経ブロックは「休戦状態」

仕事柄、患者さんが「鎮痛剤は病気を治していない」と言われるが我々は違う考え方を持っている。身体が痛みに耐えていると神経は興奮するし、胃腸は動かないし、免疫は下がるし、良いことなど何もない。以前から、「我慢弱い生き方」を言い続けているが、中々日本人の中にある、「痛みに耐える文化」や「痛いと言うことが恥、はしたない」から中々抜けだせない。痛ければ薬でも神経ブロックでもすればいいと思うが、「それは病気の…

治療をやめる話

今日来た常連さんは、少しお腹が硬い。もちろん自覚症状などないが、このまま悪化することもある。少し悪い段階で病気の目を摘んでしまえば簡単に良くなる。そんな話をしたら、「じゃ、このままにしたら悪化するのですか?」と聞くので、「悪化するか良くなるかは本人の生活と体力次第。あなたの場合はまめにうちに来るからもう10年ぐらい大病しないでしょう。本当はこういう場合、治療を3ヶ月ぐらいやめるといいのです。乳酸菌…

どこへ行っていいか分からない

今日来た方は胃炎と声がれがあり、胃炎は薬でよくなった。声がれがあるので、「内視鏡で見てもらったら?」と言ったら、「胃カメラはやったばかり。」と言う。胃カメラは喉から食道・胃と行ってしまい声帯を診れない。耳鼻科で診てもらわないと分からない。そんな説明をして、「胃炎があったことを耳鼻科で言って下さい。」と言ったら、「え、耳鼻科で胃炎を言うのですか?関係ありますか?」というので、「声帯炎はよく逆流性食道…

患者さんが求めているのは医療

以前、医学と医療でも書いたが、患者さんが求めているのは医療である。例えばリウマチを患っている場合、病院に行くと、「この患者はリウマチ」というレッテルを貼られる。リウマチだから○○の検査をして、リウマチだから△△の薬を飲む。リウマチだから□□は仕方がない。これは医学であって、医療ではない。医学で病気を追っかけると人が消えてしまう。その方が何を感じ、何を思っているかは大事ではなく、どう病状が変化したか…

目新しい物が好きな方は危険

今日来た細身の女性の常連さんは、何か新しいことにすぐ眼がいく。インスタグラムなど目新しいものがあるとすぐに飛びつく。健康法に関しても同じで何かの情報を見るとすぐ買ってしまう。先日も青汁を買ったという。我々から見ると青汁が身体にいい場合は意外と少なくて以前、15種類ぐらいを調べたが、2-3個程度しか見つからなかった。当院ではORT生命科学研究所お薦めの、「大麦若葉エキス バーリィグリーン」しか使って…

声と体調

常連さんが最近、「声が通る」と人から褒められるという。我々からするとこの声は体調と連動している。体調が悪い時は何となく声にも勢いがなくなり、体調が良いと「張りのある声」という言い方をする。往年の歌手が久しぶりに歌うと昔みたいに声が出ない場面を時々見るが、声というのは明確に体調のバロメーターである。声に張りのある方であまり酷い病人は見たことがない。以前声楽家の川井弘子先生から、「身体は楽器」なので体…

猫背と内臓とたすき

常連さんがゴルフをしていてコーチから、「大分猫背です。すこしゴムでも使って胸を張るようにするといいです。」と言われたという。猫背に関しては面白い話がある。ある方が仕事をしながら段々猫背になり、気になり医者で調べてもらったら喉頭がんが見つかったという。無事手術も終わったら、猫背が治っていたという。これは人間の身体の特徴で、「具合の悪い所を縮めようとする」事による。胃が悪ければエビみたいに身体を丸めて…

触らない治療

最近は病気の説明ばかりで患者に触らないうちに時間が来てしまうことが多い。 「乳がんの治療をしていて最近は鬱病っぽいのですが、どうしたら良いでしょうか?」 「中々やる気がなく休職中で飲み薬に効果を感じないのですが、どうしたら良いでしょうか?」 「よそで腰に鍼を打ってもらって7割は治ったのですが、残り3割がどうやっても取れません。」 「足の付け根が痛く、医者に言うと酷くなってから手術としか言われないの…

医学と医療

昔脳出血の患者が、「複視(物が二重に見える)が治らない。」と言い続けていた。担当医はおそらく、脳の損傷のレベルから見て治癒の見込みなしと考えていただろうが、初老のリハビリの先生が患者の話をよく聞いていて、相談相手になっていた。患者は事ある毎にリハの先生に、「複視が治らない。」と言い続け、リハの先生も、「そうか。中々複視はね・・・。難しいんだよ。」と言うだけで、こういう事をやったらよくなるという話な…

悪に遠ざかる

常連さんが、「ここに初めて来た時は腰が酷くてどうにもならなかったが、最近は週に2回ゴルフをやっても辛くない。」と言う。定期的なメンテが功を奏している。我々が常連さんを診ていて感じるのは、「定期的なメンテは悪から遠ざける効果がある」ということだ。例えば自宅の近くにお寺があり、お坊さんと仲良くなった場合、「今度、寺で座禅をやるから来なさい。」とか、「両親を大切にしなさい。」とか、「お天道様が見ている。…

治療の価値観

主婦の方なら生活品はなるべく安いものをという気持ちは分かる。しかし趣味のものとなるとどうしても高い物の方が価値があるように感じてしまう。治療や健康法も同じで、高いと価値があるように感じている方は多いのではないだろうか。しかし我々から見ると治療法にかかるお金とどれだけ健康になるかはほとんど関係がない。以前、中年男性が少しお腹を引っ込めようとして脂肪を分解する治療を1回15000円で受けていたが、我々…

寛解(かんかい)について

先日、リウマチの講義を聞いていたら担当されていた先生が、「この患者は寛解(かんかい)しました。」と説明していた。この寛解(かんかい)という言葉だが、あまり日常生活では使われない。 「治癒」は治ったことを意味するが、「寛解(かんかい)」は一時的に楽になったり、症状が消えた状態で、治る可能性もあるが、再発も否定出来ない。がんなら縮小または消失しているが、がん細胞が再びふえ始めたり、転移したりする可能性…

身体を鍛えていたのに・・・

先日、「平成の三四郎」こと古賀選手が53才の若さで亡くなった。山下会長のあとはこの方が柔道界を背負って立つと思っていたのでとても残念で、余りの若さにショックが大きい。バルセロナオリンピックでの試合直前でのアクシデントや、優勝した時の顔は今でも忘れられない。報道によるとお父様も若くしてがんで亡くなり、本人はがんの手術を受けて闘病中だったらしい。 常連さんから、「金メダルを取るほど身体を鍛えているのに…

痒みについて

以前も老人性掻痒(そうよう)症で書いたが、 糖尿病などで痒みが出た場合、現代医学の中に中々良い治療法がない。痒みが軽ければそこそこの塗り薬で良くなるだろうが、酷くなればステロイドを使う。ステロイドで治まれば良いが、治まらない人は多い。そんな時何処を診るかであるが、「鼻炎」「口腔内」「腸」が決め手である。一部心臓の薬などで腸管がやられ、痒みが出ていれば、投薬の見直しで良くなる方もいる。治療法は「鼻炎…

上医、中医、小医の違い

中国の孫思邈(そん しばく)という医師は、「上医というのは国を治す、中医の医者は人を治す、下医の医者は病を治す」と言っています。 また医を上、中、下に分けて、「上医はいまだ病まざるものの病を治し,中医は病まんとするものの病を治し,下医はすでに病みたる病を治す」ともいわれています。 病気だけでなく、国を治したり、人を治したり、予防の話など昔から人類は気がついていたわけです。 私自身も振り返り、昔は「…

健康法を学ぶ機会がない

患者さんとよくしゃべっていて、良く感じるのは、「健康法を学ぶ機会がない」ということである。小学校で理科か保健体育の授業で、心臓、血管、肝臓、肺などは最低限学ぶが、そこから病気の話には中々ならない。持病でもあれば病院に通いながら色々と病気のことなど覚えるが、お産以外医者にかかったことがない方だと、何処で健康法について学べば良いのだろうか?親が健康オタクなら色々と言われるだろうが、殆どの方は社会に出る…