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年代別健康法のコツ-30代から70代までの50年間の心と体【50代】

【50代】明らかにおかしいけど-心と体の分離 50代の方の特徴は「明らかに何処かおかしい。」と感じていることです。ある意味、病院や人間ドックで何かひっかかれば手の打ちようもあるのですが、女性の更年期の問題にしても(最近は男性の更年期も深刻な問題ですが・・・)ホルモン注射をするほどではないし、体力は若い方と飲んでもこっちの方が遅くまでカラオケでガンガン歌えるし、多少睡眠が短くても何とかなっているし、…

年代別健康法のコツ-30代から70代までの50年間の心と体【40代】

【40代】昔と違うのは少しだけ-少し状況が変わってきた 40代の方の特徴は「若い頃とは違うけど大きな違いではない。」と思っていることです。症状は確かにあるけどそんなに悪いわけがないと思っています。時々お腹が重いとか、腰も以前みたいにすぐ治らないとか、白髪が増えたり、ほんの少しだけ記憶が悪くなったり、思い出せなくなったり、皮膚にしみが出たり、顔のしわが気になったり、老眼が必要になってきたり、階段の上…

ほくろと悪性黒色腫(メラノーマ)について

時々子供でも足の裏のほくろの相談が来る。 一番懸念しているのは悪性黒色腫(メラノーマ)との鑑別である。 最近はダーモスコープとう特殊な拡大鏡を使い色素変化を診ている。 下記は悪性黒色腫(メラノーマ)の場合の特長である。 1.左右非対称 2.境界不明瞭、いびつな形 3.色が均一でない 4.サイズが直径5mm以上 5.大きくなったり、変化がある 普通のがんなら腫瘍マーカーがあるが、これにはない。 最終…

毎回検査でひっかかるから悲しい・・・

常連さんが、「何か検査をすると毎回ひっかかる。悲しくて・・・。」と言う。我々から見ると、「検査で引っかかれば大体治療のやりようがある。その治療が合っていれば改善するし、検査などで指標があるのは有り難い。検査で引っかからないと何をやっていいのかわからないのは大変。病名も同じ。患者さんは病名がつかないと不安になる。『病名もつかないの?』と言うが、しかし病名がついても治せないもはあるし、病名がつかなくて…

婦人科のかかり方

最近は乳がんが低年齢化してきて、一昔前なら40才を超えてから検診を受けなさいと行っていたが、最近は30才、場合によっては20代後半から検診を薦めている。そういう場合は年に1度のチェックだが、誤診の確率をゼロに出来ないので、人間ドックは半年ずらして2ヶ所で調べなさいと言っている。A病院で6月ならB病院で12月という具合いに、年に2回、チェックしていれば誤診率は下がる。毎回レントゲンというわけにもいか…

胃薬について

仕事柄、自覚のあるなしに関わらず胃をこわしている方は多い。昔からある漢方薬や市販薬でいくつか特徴があるのでまとめて見たい。 百草丸(ひゃくそうがん)-数年前に噴火した御嶽山のが有名である。御岳百草丸は5種類の生薬からつくられた胃腸薬で、山岳修験者の常備薬として知られたキハダ(オウバク)が主成分で3才から服用可能。 陀羅尼助(だらにすけ)-由来は、強い苦みがあるため、僧侶が陀羅尼を唱えるときにこれを…

理想の患者

常連さんの中に1人、理想的な患者がようやく現れた。以前から特に大きな問題があったわけではないが、まず外食を減らしてもらった。LINE@で送ってもらう食生活の殆どが外食かコンビニ食。新型コロナウィルスと絡んで自宅での食事に変えてもらった。玄米なども始めて、そうしたら以前より食欲がなくなり、少量で満足するようになったという。よく噛む事も指導し、お昼の弁当などは自分で作る事もあるという。そのあと体重が落…

どうもまず疑う性格が治らない

治療の世界に身を置いて40年経つが、どうもまず疑う性格が治らない。 これは大分昔の話だが、大きな企業の社長が、「仕事柄どうしても病気になれない。どうしたら良いのか?」と言われ、当時はある有名病院における人間ドックによる検査が、一番精密だと言われていたのでそこを薦めた。 検査ではたいして異常は見つからず、社長はやれやれといった感じだったが、それから数年後に脳出血を起こした。 こちらにしても青天の霹靂…

新型コロナウィルス収束後の社会

現段階で270万人の感染者と17万人の死者を出した新型コロナウィルスだが、2年ぐらいの内にはワクチンや抗ウィルス剤によって、毎年流行のインフルエンザ程度に収まるであろう。 では新型コロナウィルス収束後の社会はどう変わるのか考えてみた。 現段階で感染前と同じ生活には戻らないだろうと想像できる。 観光業や宿泊業、飲食業などは壊滅的な打撃を受け、会社の存続が危ない。 生活必需品や最低限の社会インフラ関係…

経過表について

がんでもアトピーの患者さんでも長い歴史を持っている方は多い。場合によっては40年ぐらい患っていて、その間どんなことがあったのか話を伺い、カルテに書くだけでも大変である。しかし話を聞きながらよく感じるのは、時間の経過と病状推移がめちゃくちゃということだ。「あの痛みが出たのは確か、2年前、いや5年前だったかもしれない。」「あの健康食品をやっておかしくなった?いや病院を変えた後だったかもしれない。」こち…

LINE健康法

最近はLINEを使って数十名の患者さんとよくやり取りをしている。 腰痛の方、鬱病の方、喘息の方、減量の方、免疫不全やがんの方と病気は様々である。 送られてくる内容は食事の内容や今の体調、医者に行って言われた事や、身内の相談、突然の痛みや眠れないなど多岐に渡る。 その都度、必要に応じて返信はしているが、よく感じるのは当たり前が当たり前でないということである。 朝普通に目が覚めて、布団から起きれて、ご…

検索ワード

久しぶりに常連さんが、胸が痛いという。何箇所か医者に行って詳細に調べたが何も出ず困っていたという。ネットでも調べたが、中々良い治療法に出会えなかったという。どうしていいか分からないところに当院からの年賀状で、久しぶりにかかってみようと思って来たという。調べてみると典型的な「胸骨のゆがみ」で、「この症状ならうちのホームページに書いてある。胸骨はわかりにくいから、『胸の前面』と解説している。」と言った…

最後の「七日間」

  神奈川県在住の宮本英司さんが、2018年に45年間連れ添った妻をがんで亡くされた。 奥様が生前に綴った詩「七日間」を新聞の投稿欄に応募したところ、掲載されて大反響となり、先日NHKでも取り上げられた。番組の中では死後見つかった日記に、ご主人を思う気持ちや辛い闘病生活のことが綿々と綴られていた。 「七日間」 神様お願い この病室から抜け出して 七日間の元気な時間をください 一日目には台…

病状が変化しないのは良いこと?

先日病院研修をしていたら、肺がんの疑いのある方が、「ここ何年もCTで肺を調べて影が変化しないのです。他の先生は『変化しないから大丈夫。』と言ってくれて安心しています。」と言ったら、師匠が「それは違う。本当にがんでなくて肺の炎症性ならもっと薄くなって消えるているはず。何年もそのまま残っているというのはがんを疑わざるを得ない。呼吸器の専門の先生も『肺がんの可能性を否定できない』と診断されている。だから…

病気になったときの心構え-免疫学者は何をする?

代替医療のホリスティック医学で有名な帯津良一先生は免疫学者の安保徹先生と風邪について話をされていた時、帯津先生はすぐに葛根湯を服用して、症状がはっきりする前に対処して危ないという予感が大事だと言われたのに対して、安保先生は「私は、風邪をひいたら、『ここのところ、忙しすぎたから、少し身体を休めなさい』という天の配剤だと思って、2~3日ゆっくり寝ることにしています」と答えたという。 「天の配剤」は少し…

胃カメラと美人投票

仕事柄、胃炎の方はよく診る。お腹を触って硬いと、「胃が悪いですね。」と言うと、「先日の胃カメラでは何も言われていません。正常で問題ありませんと言われました。」と言う。確かにそうなのだが、我々が知りたいのは胃を空っぽにして内壁に何もない(がん、ポリープ、潰瘍など)状態は良いのだが、「機能」である。食べ物を入れたときにちゃんと消化してくれるかどうかである。その胃の機能が一番大事である。多少炎症やポリー…

ラベンダーリングについて

Bi-Digital O-Ring Testをやっているとどうしてもがんの患者さんが増えて、毎月オンコロや国立がんセンターで2-3回セミナーに参加している。抗がん剤や新しい薬剤、治療法の推移、国際的基準などめまぐるしく変わるので、勉強に手が抜けない。昨日参加したセミナーで「ラベンダーリング」についての話しが出た。耳下腺などに出来るがんで顔の一部を大きく取る場合、その後のケアで化粧をしたり、写真に撮…

日焼け・紫外線について

常連さんがアウトドアスポーツでしっかり日焼けしている。少し火傷気味なので、オロナイン軟膏を塗っていたという。もちろんそれでもいいのだが、我々は火傷と聞くとすぐに「紫雲膏 しうんこう」が頭に浮かぶ。昔田舎では子供が火傷をするとすぐにおばあちゃんが、「紫雲膏を塗っておきなさい。」とか、「アロエがいい。」とか言っていた。家庭の常備薬であった。しかし最近は火傷の話をほとんど聞かない。薪はないし、石油ストー…

「大丈夫」という意味

常連さんが主治医に対して少し文句かあるという。 何かと思って話を聞いてみたら、「うちの先生、どんな時も『大丈夫』しか言わない。この間私が胃潰瘍をやった時も、『大丈夫』、脚の手術の時も、『大丈夫』、血液で少しおかしな事になった時も『大丈夫』、がん患者にも『大丈夫』で何とも頼りないというかいい加減というか少し不満。」と言う。 この大丈夫という言葉だが、前に少し正確な言葉の意味を足せば問題ないと思う。 …