治療法のない足の指の痛み

トライアスロンをやっている方の足の指の痛みがなかなか治まらない。何とかレースは出ているのだが、あまりに長いので何とかならないかという。以前は足底板で改善したが、段々マラソンなどのスピードも上がり欲が出てくる。考え方として下記のような提案をした。 ■関節にてを加える方法 レーザー治療 関節を開けてみる-MRIを撮り、専門の先生に手術して戴き、中を様子を探る 痛む関節周辺にお灸をすえる ホットパックで…

心臓弁膜症と腰痛

ご紹介で年配の女性が来た。主訴は腰痛なのだが、話を聞きながら少し気になるところがあった。以前に心臓の弁膜症を指摘されてその後辛くないので、検査をしていないという。しかし何となく胸と背中は違和感を感じるという。以前、石原裕次郎や加藤茶が大動脈解離で話題になったが、特に加藤茶の場合の主訴は背中の痛みであった。我々のような鍼灸院も背中や腰が痛いと言われても、大きな病気が隠れている可能性を考えておかないと…

身体は軽く、心は重く

最近はどういうわけか懐かしい方をよく治療する。1番長い方で35年近くになるので、昔の身体と今の身体をどうしても比べてしまう。「昔は社長、あんなに元気だったのに、この腰は全然筋肉が回復しませんね。」「20年ぐらい前はゴルフであんなにやっていたのに、今では想像も出来ませんね。」「5年前のぎっくり腰の時は1回の鍼で治ったのに、今回はあと2-3回やらないと治らないでしょうね。」仕事柄嘘をつくわけにはいかな…

食生活を変える難しさ

私の師匠が消化器の医者なのでどうしてもがんの患者の話ばかりを聞く。 必ず患者には、「あなたは今までそういう過酷な生活をしてがんになった部分もあるのだから、病気だけ治してまた仕事に復帰というようなことを考えないで、生活をスローライフに変えなさい。」と指導している。 前立腺がんをやった方を10年ぐらい診ているが、身体を診ていていつも感じることは全く習慣を変えていないということだ。 仕事はどうしても仕方…

減量しか指導しなかった腰椎椎間板ヘルニア治療

私と同じ年の方が、紹介されて腰が痛いと言ってきた。医者では腰椎椎間板ヘルニアと言われ、今年の初めから痛むという。薬が効いて楽になったこともあったが、また辛いという。その間減量すると楽になり太ると痛いという。身体を診てこの方は腰が本来悪い方ではないことがすぐに分かった。長年治療をしていると本質的に腰が悪い方とそうでない方がすぐに分かる。ただ単に太って腰痛が起こっただけである。本人はあまり体重と腰痛の…

一発で治す治療と刻むやり方

まぶたがピクピク動く眼瞼痙攣の患者がボトックス注射を受けた。このボトックスとは神経毒で神経の異常な興奮を鎮めることにより痙攣を治す。以前から何人も患者さんを専門の先生に送ったが、概して成績はいい。しかし今回治療を受けた患者さんは、治療後まぶたが閉じなくなってしまったという。これは多少あることで、仕方がない部分はあるのだが、殆ど数週間から数ヶ月で自然回復する。我々はある程度そういう知識を持っているが…

話し方のコツ

常連さんの奥さんが、ご主人の仕事関係でえらい方と食事をしなければならず、気を使い本当に疲れたという。気持ちは分かるがこれには少しコツがある。まず話題に困ったときは下記のことを聞くといい。 出身地 夫婦のなれそめ 学生時代 これだけのことが頭にたるだけで、会話が楽になる。ご主人が経済人でお相手も同業となると、下手に世界経済のことなど言ってもすぐにぼろが出る。それならいっそ聞き手に回った方がいい。知ら…

左首ばかり腫れる

少し熱が出たり首が腫れるときはいつも左側だけなので、病気ではないかという方が来た。気持ちは分かるがリンパ節は左右非対称である。下半身やお腹の問題は左側の鎖骨の下のリンパ節に合流する。右腕の問題は右に集まる。我々から見るとそういう構造なので、左だけ腫れるのは正しい。病気ではない。本来身体は非対称なので、色々な場面で右や左だけと症状が出る。この方は自分がずーっと病気だと思っていて言えなかったので、今日…

還暦でシングルプレーヤー

50代の常連さんが、「還暦でゴルフシングルを目指したい。」と言い出した。我々は仕事柄、ゴルフで体を壊した方ばかり診るので下記のことをアドバイスした。 還暦までは数年あるが必ず腰痛で2回ぐらい落ち込む その時に「ゴルフシングル」と「腰痛」を天秤にかけ、どっちを選ぶか迷う やがては「腰椎椎間板ヘルニア」か「脊柱管狭窄症」と言われることを覚悟したほうがいい こんな話をしたら、「え、ほんと?」と言っていた…

最短で治った鬱病

先週、鬱病で来ていた方が劇的に良くなった。Bi-Digital O-Ring Testで身体の免疫やストレス度合い、胃腸機能、脳の神経伝達物質などすべてがいい。こちらでは乳酸菌と荏胡麻程度しか指導していないので、こんなにすぐに良くなるわけはないと何があったのか聞いたら、「あるに本で泣くとよくなると書いてあった。」と言う。以前私も泣く効果に関して書いたことがある。理由は分からないが、心がリセットされ…

体力は下り坂ではなく階段を降りるように落ちる

以前、治療効果は階段的変化である程度頑張っても良くならないときがある、しかしその後突然ジャンプするみたいに改善するという話を書いた。体力が落ちるときもそれと似ていて下り坂のように落ちるのではなく、突然ガクッと落ちる。60代の男性で普段はゴルフ、冬はスキーを楽しんでいる方が、突然太腿が悪化した。理由を聞いたら特別なことはやっていないという。ただし、3日続けてゴルフをしたが、2日目はカートで回ったので…

一代で終わらないがん治療

Bi-Digital O-Ring Testを20年もやっていると鍼灸院なのに、がんの患者さんが来る。 発病前に見つけたり、手術後の症状を緩和したり、食事指導をしたり、末期の方だとお話を伺ったりと病院の治療が画一的でどうも不満を持っている方が多い。 長年やっていると何人も見送ることになるが、その後残された家族の方がよく通っている。 「肺がんだったお父さんもう七回忌?早いね。」 「子宮がんだったおば…

乳がん予防がすべて裏目

数年前に少し胸の異常を指摘してその後頑張って予防をしてきたが、うまくいっているか判定して欲しいという方が来た。この方は常連さんの奥さんでBi-Digital O-Ring Testを使ってほんの少しだけ左胸に異常を見つけた。数種類の健康食品を持参したが診ると、「○○はテレビで評判。」「○○は○○で金賞を取った。」「○○は更年期にいいと雑誌に書いてあった。」「○○は友達の間で流行っている。」というも…

腹筋の筋トレと炭酸水

常連さんが腹筋の筋トレをした後でゲップが続くのでどうしたら良いかと言う。これだけの話だと何が原因だかわからない。自律神経が絡むのか、腹圧なのか、胃が動くのか、ある程度の想像は出来るが原因の確定が出来ない。しかし対策はある。この患者さんには炭酸水を飲みなさいと指導した。理由は簡単で、炭酸水には胃をよくする作用がある。日本のある場所で湧き水の中に炭酸が入っている地域の胃病の発症率は低いという。食べ過ぎ…

手術の不思議

常連さんのお母さんが脊柱管狭窄症の手術を受けた。相談をされ少し不安材料を減らそうと思い、セコンドオピニオンなどの話をしたが、色々難しいことを医者から言われるのはいやだったみたいで早くスッキリしたいから、手術の同意書にサインしたという。手術は大成功で胸をなで下ろしたが、こういう仕事をしていると手術でうまくいかなかった方達のリハをするので、色々と考えることがある。まず昔は手術の成功率は半分ぐらいだった…

病気と全体像と医者の腹づもり

常連さんが右下腹部が痛いという。この場所は普通、盲腸か憩室炎ぐらいしか反応が出ないから、お腹を押して離したときに痛いかどうか、超音波で診てもらうか、採血などで調べればすぐ分かるという話をした。そうしたらもう既に内科で診てもらっていて、そちらでも同じ事を言われたという。医者で抗生剤を出してもらい、乳酸菌と共に5日間様子を見なさいといわれた。もし治まらなければ採血をするのでまた来なさいと言われたという…

胃を元気にする方法

専門が東洋医学なので腰痛や肩こりに鍼治療ばかりやっていると思っている方が多いが、現実は殆どの方のお腹を診ます。 理由は腰痛の原因がお腹の不調だったりするからです。 実際お腹を診ると言っても、体表から触って腹圧の程度や硬いところ、またその深さを診ます。 長年やっているのでBi-Digital O-Ring Testを使い、かなりの精度でどんな検査をしたら良いかを指導できるようになっています。 現実は…

幸せな膝痛

日舞をやっていて膝痛の方に、「あなたの膝痛は幸福ですね。」という話をした。この方は日常生活では膝痛は出ない。稽古をすると無理した分だけ出る。治療をすると楽になる。また稽古で痛くなる。この繰り返しである。最近は筋トレを始めて、少し器が拡がればもっと膝は楽になるだろう。こういう方の膝痛は楽である。我々の感覚で膝痛という方はまず熱を持っている。その熱がかなり冷やしても取れない。運動や安静時、何時痛くなる…

いい先生捜しと筋肉痛とリンパマッサージ

長年仕事をしていると患者さんから、「困ったときに予約が取れない。よそに行くと中々良い先生に出会えない。どうしたら良いか?」という質問を受ける。まずいい先生だが、これは長年調査をしていて大体10人に1人しかいない。確率は10%である。2-3人の先生にやってもらっていい先生に出会えるわけがない。最低10人にやってもらう必要である。そして忙しい方は常に自分の周りに最低3人ぐらいの先生を確保しておかないと…

一線の越え方

仕事柄、無理をして身体が壊れた方ばかり診ます。 以前から、「物事は程々に」「中庸が1番」「適当の勧め」「いい加減の勧め」「物事60点主義」「我慢弱い人間作り」「病気は仰山に」「仕事を道楽に」などと言ってきた。 人間を70年近くやっていれば上記の内容は理解して戴けるのだが、若い方には中々伝わらない。 どうしても一線を越えて体を壊す方は多い。 壊れた後で、「こんな事になるとは思ってもいなかった。」とか…