医者と喧嘩

印刷する

仕事柄、患者が医者と喧嘩したくとも出来ないという話をよく聞く。

「今診てもらっている先生はパソコンばかりでこっちの顔を全く見ない。」
「膝が痛いと言っているのに全く触らないで、レントゲンとMRIだけで判断している。」
「なじみの歯医者がインプラントを入れないと診てくれない。」
「かかりつけの歯医者に治療代を全額支払ってしまったが、途中から気が変わって返金に応じてくれるか不安だ。」
「様子を見ましょうとしか先生が言わない。もう15年も様子を見ている。」

話を聞くと中々医者と喧嘩できない。
私などはこの業界に長くいるので誤診やケアレスミスなどは何度も話を聞いている。
医者も人の子だから、完全というのはあり得ない。
どうもこの医療、人が行う限り、相性はある。
昔学生時代、理科の先生が好きでその教科を一生懸命勉強したと同じで、担当の先生によって治療効果は劇的に変わってしまう。
医者と揉めればその病院に通うことさえ嫌になってしまう。
その先生以外にも専門家がいれば喧嘩をしても全く問題はないが、概していないものである。
では医者と喧嘩するにはどうしたら良いだろうか。
経験から言えるのは質問攻めがいいと思う。

「先生、この間やっていただいた腰ですが、3割ぐらいしか痛みが取れない。何か他に原因は考えられるのでしょうか?あるとすればどんなことでしょうか?そしてどんな治療があるのでしようか?」
「先生、入れて頂いた差し歯がどうも噛みにくい。マウスピースで調整という手はありますか?」
「がんが又大きくなって困っています。薬以外の治療法があれば教えて戴きたいです。」

患者自身で勉強することはもちろん大事だが、質問を色々な角度からして先生の考えていることを引っ張り出すことが大事である。
よく、「どう聞いたらいいか分からない。」という方には指導もしている。
昔は医者の言葉にただ従うだけの医療だったが、最近は対話型で作り上げる医療に変わりつつある。
うちなども患者がよく勉強してくるので、時々慌てることがあるが、その緊張感が患者自身の身を守る事に直結している。
喧嘩も大声で喧嘩するのではなく、患者が静かに強くなれば良い。

2019年4月14日 | カテゴリー : 症例 | 投稿者 : 東洋鍼灸院 田中