減薬とホルモン注射のコツ

不眠症で来た方が、うちで頭に鍼治療を受けた後に、自分の症状にピッタリのメンタルクリニックを見つけたという。すぐに受診し処方して戴いたら実によく効いたという。そうなると今まで寝るために飲んでいた薬を減らそうということになり、減薬、断薬をしたが失敗してしまったという。我々から見るとすぐに減薬して効果があれば良いが、一気に断薬までとなると「大丈夫なの?」と思ってしまう。すこし何時でも元に戻せるようにしておいた方がいいのではないかと思ってしまう。例え話が良いか悪いかはわからないが、子供が親と喧嘩して、「こんな家、出て行ってやる。」と啖呵を切るのはいいが、外に出ても行くところがないのだから、多少は家に戻る部分も残しておいた方がいいと思ってしまう。話を戻すが、そして本人が色々と調べて、「男性ホルモンが影響しているかもしれない。」と思い、泌尿器で調べてもらった。確かに低かったので、医者が注射を用意したら、「確か以前飲んでいた薬に男性機能を下げると書いてあった。そのせいかもしれないから今回は打ちません。」と言ったという。「え、医者は打つつもりで準備したのでしょう?」「そうなんです。僕が嫌がったので、漢方薬になってしまいました。」「出されている漢方薬には男性機能を上げる働きはありませんよ。僕なら打って様子を見ました。」「あ、そうなんですか。」ちょっと調べた資料の一言で心が揺れてしまう患者の気持ちは分からないわけではないが、やはりこの医療の世界、独特のルールはある。そのためのLINEなので活用して欲しい。

image_print印刷する