病気のくっつき方

色々な方の体を診ていると「病気がしっかりくっつく方」「殆どくっつかない方」に明確に分かれる。分かりやすい話で言えば、床に牛乳をこぼしたとする。下がフローリングならさっと拭けて綺麗さっぱりである。しかし絨毯の上にこぼしたら大変である。湿らせた雑巾で何度叩いても完璧に綺麗になるかは分からない。牛乳をこぼす(病気になること)ことは同じなのだが、結果がまるで違う。患者さん毎に持ってうまれたものがあるので、不公平だと感じてしまうが事実である。時々、くっつきやすい方の中に、「そこまでくっつかなくても・・・。」と思ってしまう方が来る。そういう方には、病気と上手につき合うというより、腐れ縁と思って諦めなさいと言っている。人の体質は変わらないので、絨毯の方がフローリングになることはない。何時も何か起こると思っていれば、起こらなかったときに喜べる。フローリングの方は何時も何もないから、何か起こったときには大騒ぎをする。絨毯の方から見れば、「その程度の事・・・。」である。自分はそういう運命と割り切って生きる方が楽である。

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