腰を鍛えようとした事が全て裏目

腰椎椎間板ヘルニアで通っていた方が、今度ジムに通いたいので診てくれという。脚を診たら太腿が硬い。これは階段を駆け上がったか、自転車をこいだか、サッカーなどをやった事を意味する。そして脛も硬い。今まで硬くなっていなかったから、これはダッシュしたことを意味する。筋肉の硬さから3週間ほど経っているので、「去年のクリスマスぐらいから、毎日かかさず何か太腿に負担をかける事を気合いを入れてやりましたね。そしてダッシュしましたね。」と聞いたら、黙ってしまった。以前から太腿は自覚症状が出ないと言っているが、腰を少しでも良い状態にするために、気合いを入れて頑張ったのであろう。どうも皆さんの腰痛予防はボディビルとは言わないが、かなりの筋トレを想像しているようだ。筋肉がムキムキにならなければ腰痛予防が出来ないと思っている。我々から見るとお腹や脚の筋肉が問題なければ腰は痛くならない。ムキムキにする必要は全くない。こういう時、気合いの入った人は大抵失敗する。そして、「なんでこんなに頑張ったのに、逆に腰が痛くなったのだろう?」と悩む。最大の問題は太腿に自覚症状が出ない事である。この方はたまたまジムに行く前に来てくれたのでわかったが、ジムで頑張って今までより腰痛が悪化した方は多い。そんなに筋肉を鍛え上げなくても腰痛と無縁の生活は出来る。

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