ふくらはぎの痛みを太腿で治す話

日舞の方が左のふくらはぎを痛めたという。普段から身体を使っていてふくらはぎだけに負担がかかるのは、何かおかしいと思い他にも何かあるだろうと予想して、左の太腿を触ったら異常に硬い。以前から太腿は自覚が出ないと言っている。特に左の場合はスタマックラインもあり、胃炎などがあると余計に硬くなる。太腿が硬ければ裏のハムストリングもやられているはずである。触ったらやはり痛がる。結局足の裏側を伸ばす時、ハムストリングとふくらはぎが両方均等に伸びてくれれば何の問題もない。しかし太腿は自覚が出ないので悪化すると、太腿がどんどん硬くなり同時にハムストリングまでやられる。こうなると足を伸ばしたときにハムストリングが働かないから、ふくらはぎだけに過度の負担がかかりやられてしまう。だから太腿とハムストリングの治療だけすればふくらはぎは治ることになる。症状のある所と治すところは別である。以前も、「子供不良理論」で書いたがふくらはぎにしてみると、「ハムストリング君がちゃんと伸びてくれれば僕は騒がなかったのに・・・・」ということになる。ハムストリングは、「太腿君が硬くならなければ僕はちゃんと仕事したのに・・・・」である。踊りをやる方や歌手もそうだが、やはり解剖の知識は必要である。以前、亡くなった中村勘三郎さんが早くに親を亡くし、どう踊っていいか分からず、身体の動きを学ぶために色々な実験や解剖を学んだとテレビでやっていて、やはり極める方は違うと感じた。身体のことは極めると解剖になってしまう。以前私は師匠から、「物事を極めるには原書から」と教わったお陰で今の自分があるが、この教え一つのお陰で新しい道が開ける。

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