肩関節に関しては以外と知らない内容があると思います。いくつか解説したいと思います。
- 肩関節は身体の中で一番よく動く関節ですが、骨でしっかり支えられているわけではありません。ゴルフボールがティーの上にちょこんと乗っている感じです。筋肉で吊っている感じです。股関節みたいにしっかり骨で覆われていませんから、とても不安定な関節です。
- 肩の前方・下方は構造的に弱く、脱臼はほとんどが前方か下方です。
- ローテーターカフ(棘上筋・棘下筋・小円筋・肩甲下筋)と言って、この4つの筋肉は腕の上腕骨を関節の真ん中に来るように押しつけて、中心軸がずれないように微調整しています。肩関節は中心軸がずれてしまうと動かなくなったり、痛みを伴います。
- 肩は肩関節だけで万歳が出来るわけではありません。肩甲骨の働きがあって、初めて腕は真上まで上がります。これを「肩甲上腕リズム」と言います。
- 肩の構成要素は「骨」「筋肉」「関節唇」「関節包」「滑液包」「腱板」「神経」「血管」「脂肪体」など多岐にわたるため、痛みの原因は簡単には絞り込めないことが多いです。
我々は仕事ですから、肩関節の細かい構造を学びますが、普段の生活で何気なく使っている肩も実は「不安定だから動く」「押さえつけられているから痛みが出にくい」「他の骨の動きを借りてより動く」などの特長があります。しかし痛みが出てしまうとその原因を絞り込むのに、色々と考えなければならないのは事実で、その痛めた組織、例えば五十肩のように修復に時間がかかるものもあります。「便利さと不安定が共存」しているのです。いつもそんな事を感じながら治療しております。

