症例

痩せる道理がない

胃腸を壊し、腰痛で通っていた方が最近太りだした。今までなら、食べ過ぎると腰が痛くなってブレーキがかかっていたが、最近体力がついたのか、胃腸が元気になったのか、食べ過ぎても腰が痛くならない。こうなると歯止めがないから、どんどん太る。ただ腰が重いだけだ。こうなると止まらない。身体の器が大きくなるのは良いことだが、限度はある。以前なら無理矢理、胃を壊して治療することを考えたが、今は中々やりにくい。こうな…

足のつりと五十肩

新年早々、常連さんが足がつって肩も痛いという。調べてみるとつったふくらはぎは筋肉の中の方にしこりがあり、触っただけでも痛がる。こういう場合は芍薬甘草湯がいいので、薬局で相談して下さいと言い、五十肩に関してはレントゲンを撮って注射でもしてもらってださいと言った。「肩は鍼が先生、専門でしょう。」と言うので、「確かに専門ですが、あなたの場合はそんなにひどくないし、鍼が体質的にそんなに合う方ではない。何も…

正月に風邪を引いて良かった話

年末は年越しそばの後、3日間断食と多くの方に伝えたが、中々実行できる方はいない。常連さんが正月に風邪を引いてまだ抜けきらないという。身体を診たら、腸は少し下痢気味だが、胃は休まったし、膵臓に負担がかかっていない。筋肉の疲労も全くない。寝違いまで治ってしまった。本人は正月に風邪を引くなんてと思っているだろうが、我々から見ると引いて良かった。食べられなかったことが功を奏して断食が出来た。普段から忙しく…

病院がなくなると元気になる話

北海道の夕張市が財政破綻したことは大きなニュースになりました。 それに伴い市民病院がなくなり、救急病院が消えました。 CT・MRIが市内に一台もない。 そしてここは高齢化率が45%(全国平均は25%)で大変な事態になると思っていたら、実際は逆でした。 50代・60代の方は町に医者がいないから、今日は1万歩歩いたとか、血圧を自分で測って少し下がったとかやっている。 自分の免疫しか頼れないから、体操を…

ショートケーキと発作

小学生低学年の子が癲癇で通っている。Bi-Digital O-Ring Testで殆ど収まってきたが、2ヶ月に1度ぐらいやはり発作が出るという。どういう時か聞いたら、やはり無理をしたときは発作が出やすいという。これはある程度f仕方がないと思うが、12月24日にも出たという。この数日前に家族で風邪を引いている人はいないか聞いたら、いないという。クリスマスが気になったので、ショートケーキは食べたか聞い…

仕事中に居眠りが出る話

責任のある立場の方が最近仕事中に居眠りが出るという。どういう時か聞いたら、どうでもいいような会議や聞かなくてもいいプレゼンの時だという。時間を聞いたら午後だと言う。これは食後の高血糖を下げるためにインスリンが出たと思い聞いたら、昼は食べていないという。時間も午後2時だったり、4時だったりという。自分がしゃべるときは何ともないが、レベルの低い話の時に眠気が強くなると言う。身体を診たら過去最悪。我々は…

転んで胸を打ったら過食に注意

年配の方が転んで左胸を打撲した。症状は咳き込むと痛い。典型的な神経痛様の症状である。症状が神経痛と同じだから、冷やしてはいけないことはわかると思うが、痛めたところが丁度心臓の反応点と重なる。病院に行って心電図を取るときに、左胸の第4肋間から始まって脇にいくにしたがって第5第6と、くっつくカップ(サクションカップ)をつける。だから打撲なのに心臓に悪影響が出る事がある。そのことを患者さんに伝え、尚かつ…

鬱病の方の考え方の癖

仕事柄、鬱病の方は多い。正確に言うと15年ぐらい前から患者が急増して、初めは対応出来なかったが現在では対応出来るようになった。初診時に色々と話を聞くが、どうも考え方の癖みたいなものをよく感じる。それは、「また完全に治っていない。」とか、「残り15%が良くならない。」とか悪い所ばかりに目を向けている。我々から見ると大体出来れば合格と思ってしまうが、そういう方達は完璧主義者が多いので、駄目なところばか…

透析患者の心臓痛

透析患者が左肩が痛くて治らないという。奥様が医学知識があり、「うちの母がひだりかたをいたがって、『病膏肓に入る(やまいこうこうにいる)』と言って、心臓病で死んだ。だからうちの人も膏肓を痛がっているから、危ないんじゃないか。」と言う。調べてみると膏肓ではなく、多少下の反応点で純粋に心臓の反応である。心臓の反応は出ているが、医者で調べても何ともないという。この心臓の反応(左の肩甲骨の下)が取れない理由…

胃を治してスタートラインにつく話

減量を目指している方が胃が悪く、百草丸を勧めた。幸いに薬が効いて私にしてみればようやくこれから本格的な減量の治療がスタートできると思っていたら、「お陰様で胃の調子が良く、これなら食べても大丈夫。」と言われて、すこし頭を抱えてしまった。こちらはまず胃の不調を整え、ちゃんと消化できる態勢を整えてから減量をスタートしたいと思っていたのに、患者さんは今まで胃の具合が悪かったが、薬を教えてもらって胃が治り、…

今までの医学常識が変わってきた

以前から、「腹筋は腰に悪い」と言ってきたが、最近バスケット協会が同じ事を言いだし話題になっている。 この業界に長くいるとある日突然、正反対の治療法が標準になることがある。 昔病院勤務時代は脳梗塞はまず2週間は安静でそのあとでリハビリを開始していたが、今は2-3日で開始していて、安静期間が短い。 骨折なども兎に角固定だったのが、今はギプスをしながら筋トレの指導をしている。 リウマチも暖めるのが当たり…

腹筋運動は腰痛の原因

以前に、「腹筋を鍛えて腰痛悪化」というブログを書いたが、今日の新聞に「腹筋運動は腰痛の原因」という記事が出ていた。 「腹筋運動」は腰痛の原因 バスケ協会「推奨できない」 12/14(木) 6:50配信 カールアップを指導するマックギル名誉教授(左)。腹筋に力を入れ、首を固定したうえで胸部を屈曲させる  腹筋を鍛える運動としてよく知られる「上体起こし」。一般的に「腹筋運動」と呼ばれるこの動作を何度も…

ブログが効いた腰痛患者

かなり酷い腰痛患者があまりに酷かったので、脊髄専門病院で診てもらったら、ヘルニアや脊柱管狭窄症ではないという。久しぶりに来て身体を診たら、劇的に良くなっていた。何をしたのか聞いたら、「先生のブログをまめに見ています。感じるところがあって、無理をしない話や胃腸に気をつけただけです。」と言っていた。以前の状態が-10とすれば今は-5程度。このままお腹を治せば完治しそうである。話を聞くと身体にセンサーが…

鬱病を患った医者の講義

あるセミナーで鬱病を患った先生の講義を聞いた。本も書いているくらいだからもうすっかり治ったと思って話を聞いていたら、全然良くなっていない。心の葛藤がそのまま伝わってくる。抜けだせずもがく様子が手に取るようにわかる。診察はされているみたいで、鬱病患者とよく共感できると言っていたが、一度患うと結構根が深いことを感じた。我々が診たところおそらく、半分程度しか治っていないのではないだろうか。しかし診察はあ…

身体がやられないわけがないという考え方

ある社長が従業員の件で悩んでいたという。うちに来た時にはもうすっかり気持ちの面で解決していたので何も言わなかったが、身体を拝見して、「社長、この脛のこりは『歩きすぎ』『ストレス』『冷え』『胃腸障害』です。冷えにも弱くないし、歩きすぎはないでしょうから、『ストレス』か『胃腸障害』です。それも2-3週間経っています。」と言ったら、「え、あの問題は解決しているし、身体に出るの?終わっているんだよ。」と言…

医療関係者の一言

中年の女性が動悸でかかりつけの医者にかかった。医者から、「甲状腺も診ておこう。」と言われ、知り合いの看護師から「このままでは危ないから仕事は止めなさい。」と言われ、薬剤師から、「血糖値は?」と言われたという。心臓で行ったのに何でこんなにばらばらなことを言われるのかわからないと言ってきた。「なるほど確かに言われた内容はばらばらですが、皆意味があって言っています。まず甲状腺の機能が亢進してしまうと心臓…

東大生と鈍感力

東大を卒業した患者さんは多い。その方達に、「どうやったら頭が良くなるのですか?」と聞いてもあまりいい答えが返ってこない。こちらも色々と聞いているうちにある方から、鈍感力の話を聞いた。「これはある程度東大生に当てはまると思うのですが、少し鈍感な方がいいと思います。例えば受験勉強が辛いのは誰でも一緒です。あまり繊細だと、こんなことは続けられないとすぐに止めてしまうでしょうけど、鈍感だと辛いけど続けられ…

見事な回復力と身体のセンサー

首が中々良くならなかった方が定期的な治療でほぼ治癒した。前回足首を痛めて原因を探ったら、靴だった。すぐに靴を止め、本日診たら見事なまでに回復している。この回復力は特筆すべき見事な状態である。日々のメンテもそうだが、この方はEAT(Bスポット療法)を定期的に受け、身体のセンサーを非常に高い状態に保っている。だからほんの少し体調が悪くてもすぐにわかるし、原因を取り除いた途端からだが急速に元に戻ろうとす…

辛いお見舞いの時にすべき事

自分の体調が良くないのに、人を見舞わなければならない時はある。病院に行っただけで具合が悪くなりそうである。私などは職業なのかどうかわからないが、病院にいると元気になる。仕事でも難しい方に囲まれるとエネルギーが出る。数から言ってそういう方は少ないだろう。では実際どうするか?お見舞いの前後に贅沢をするといい。ある方には「お見舞いの前に5000円のうなぎを食べて行きなさい。お見舞いが終わったら、8万ぐら…

やり手社長の落とし穴

ご紹介でITの社長が来た。見るからにやり手で身体もがっちりしている。筋肉の質はスーパーライオンタイプ。しかし腕を診るとかなりひどい。腕は「ストレス」か「使いすぎ」なので聞いてみると、そんなに手は使っていないという。そうなるとストレスしかない。そして体重を聞いたら、「20才は72kg、今は50才で86kg」典型的な「男の38才説」の12年後である。若い頃と比べて15kgも太ったら、腰はもたない。そし…