死に体
よく相撲で、「死に体(しにたい)」と言うが、姿勢のバランスが崩れた状態を表している。学校で強度と神経や筋の興奮性の関係で、「アルントシュルツの刺激法則」を習う。 弱い刺激をすることで神経機能を喚起し 中程度の刺激で神経機能を興奮させ 強い刺激は神経機能を抑制し 最強度の刺激で静止する と言うものである。今日来た常連さんはかなり激務でストレスの反応点である腕が、「死に体」になっていた。アルントシュル…
よく相撲で、「死に体(しにたい)」と言うが、姿勢のバランスが崩れた状態を表している。学校で強度と神経や筋の興奮性の関係で、「アルントシュルツの刺激法則」を習う。 弱い刺激をすることで神経機能を喚起し 中程度の刺激で神経機能を興奮させ 強い刺激は神経機能を抑制し 最強度の刺激で静止する と言うものである。今日来た常連さんはかなり激務でストレスの反応点である腕が、「死に体」になっていた。アルントシュル…
常連さんのお母さんが、右のお尻が痛いと言う。調べてみると坐骨神経痛を起こしている。何をやったのか聞いたら、「健康のために毎日1万歩歩いて、雨の日は階段を上り下りしている。最近は腹筋の指導も受けている。」と言う。太腿を調べると、かなり真面目に階段の上り下りをしたことが分かる。脛は硬さから逆算して、3ヶ月以上真面目に休まず歩いたことが分かる。腹筋も始めてから2-3週間で痛くなったという。「この脚の硬さ…
肩や腰の痛みで来る方は多いが、私自身、「一番辛いところは最後に治療する」ようにしている。 理由は肩なら肩の痛みの出た原因と経過を重要視しているからである。 例えば左肩や首の辛さを訴えた場合、まず反対の右腕から治療する。 右腕はパソコン病で一番やられるところで、別名、「クリック病」と言われている。 クリックのしすぎで右腕が疲れるが、腕は自覚症状を出さないので、右肩・首の痛みという症状を出す。 基本は…
時々新聞などでも「シルバー川柳」の入選作品をやっている。特にお年寄りネタが面白く、思わず笑ってしまう。 全国有料老人ホーム協会が主催でシリーズになっているので紹介したい。 「第1回シルバー川柳」入選発表 「第2回シルバー川柳」入選発表 「第3回シルバー川柳」入選発表 「第4回シルバー川柳」入選発表 「第5回シルバー川柳」入選発表 「第6回シルバー川柳」入選発表 「第7回シルバー川柳」入選発表 「第…
常連さんが珍しく首が辛いという。調べてみるとストレスや不眠の時に反応する筋肉が硬い。話を聞いてみたら、「テレビの仕事で緊張した。少し参った。」と言う。身体の反応は「拒否」で、嫌で嫌で仕方がない状態である。こう言う時は以前から書いているように身体の末端が硬くなる。調べてみると肘下の腕、膝下ま脛、ガチガチである。いかに嫌だったかが伝わる。こう言う時に走って汗をかいて、気分を壮快にしようとする人がいる。…
首の治療をしている常連さんが、「少し顎が痛い。」と言う。歯医者に行って調整をしてもらったが痛みはいまいち良くならない。本来の首も寝違い症状が出るぐらいに良くない。何があったのか聞いたら、「節分で豆を食べ、硬いものを噛むのが好きなので、その後も噛み続けた。それかもしれない。」と言う。それなら辻褄が合う。顎関節の痛みが取れない限り、首は良くならない。昨日来た方もいつもより不眠症が酷いという。仕事が忙し…
大分前に踊りをやっている方が、身体の切れが悪くなり診て欲しいという。本人は必死になって稽古をしていたが、あまり技術が上がらないと言う。身体を診たら胃炎を起こしている。以前、「膝痛と胃炎」でも書いたが、胃炎の影響は左足に出るので、左膝の具合が悪くなってしまっていた。こういう膝痛は胃を治さない限り、治らない。いくら膝だけ治療してもダメである。踊りで足を上げる場合も同じで、胃の具合が悪いとまず左股関節ま…
以前常連さんのお母さんが、「私は主人に、『今日は刺身を買ってこい。』とか、『今日は天ぷらにしてくれ。』と言われ、毎日買い物と料理をしています。先日主人が亡くなり、それから少し楽が出来るようになったと思ったら、膝に痛みがで始めました。週に1度程度しか買い物に行かないのに・・・。」と言うので脚を診たら、以前比べて完全に筋力低下を起こしている。膝は大腿四頭筋と言う太腿の筋力が低下すると負担がかかり、痛み…
中国の孫思邈(そん しばく)という医師は、「上医というのは国を治す、中医の医者は人を治す、下医の医者は病を治す」と言っています。 また医を上、中、下に分けて、「上医はいまだ病まざるものの病を治し,中医は病まんとするものの病を治し,下医はすでに病みたる病を治す」ともいわれています。 病気だけでなく、国を治したり、人を治したり、予防の話など昔から人類は気がついていたわけです。 私自身も振り返り、昔は「…
常連さんが最近、指を触っただけでも痛みが出ると言う。調べてみると典型的なヘバーデン結節である。よく中年の女性で指の第1関節がコブのように腫れて変形している方がいますが、第1関節なら「ヘバーデン結節」、第2関節なら「ブシャール結節」と言います。原因は不明ですが、女性に多く発症します。遺伝性も不明ですが、母や祖母が患っている方に多く発症します。関節リウマチとは違うのですが、今までの整形外科だと「どうし…
新型コロナウィルスの影響でZoomでのセミナーが盛んである。多いと週に7-8本の講義を受けている。今まででは考えられないぐらいの勉強量である。そんな中、アメリカでPT(理学療法士)をやっている先生の講義を聞く機会があった。「日本の講義はとても細かい。何処何処の腱がどうした、神経が何処を走っているなどアメリカでは考えられないぐらい繊細というか、細かい話ばかりである。アメリカでは○○の症状には△△とい…
長年仕事をしていると、身体の一部を診ただけである程度全身症状が分かる。 その場所は、「薬指と小指の骨間」である。 以前から、「腕は自覚症状が出ない、腕が硬くなるのは『使い過ぎ』と『ストレス』」と言っている。 「使い過ぎ」でも「ストレス」でもまずは腕から硬くなり、それが酷くなってくると指まで硬くなる。 当然硬くなるのはよく使う親指から始まり、段々小指の方まで拡がってくる。 指と指の間は小さい筋肉や神…
80代のおばあちゃんが娘に付き添われて定期的に通っている。持病で腎臓病はあるのだが、ある時血液を採ったら悪化していた。数字的にはひどくなかったので娘から、「お母さん、この程度はたいしたことないじゃない。良かったわね。」と言ったという。それを聞いて私は、「それはダメですよ。『お母さん、腎臓も悪くなったからちゃんと治しましょうね。』と言えば、『頑張るわ。』となるが、たいしたことないと言ってしまえば、『…
約1年間、新型コロナウィルス関係を調べて特にPCR検査について疑問を感じていた。大橋眞先生の「PCRは、RNAウィルスの検査に使ってはならない」を読み、益々疑問が拡がった。ご興味のある方はご一読戴きたい。
以前70代で脳出血をやった方が、よくリハビリで通われていた。少しきつい訓練をしようとすると、「俺なんかあと5年で80代。5年で良くなったあと死んじゃう。希望が持てないし、やる気も出ない。」と言っていた。そんな時は必ず、「リハビリのコツは、あきらめながら希望を持ちながら。」という話をする。脳出血で手足が動かないところは現代医学では治せない。やがてiPS細胞で治せる時代が来るかもしれないが、何年も先の…
数年前に右五十肩をやって、数年かけて治した方が今度は左肩が痛いという。右肩の時は突然痛くなったが、左肩の時は徐々だという。右肩の時は手にシビレはなかったが、今回はシビレるという。何となく違う感じはするが、五十肩だろうと思い、色々治療したが良くならず久しぶりにおみえになった。まずレントゲンを撮ったか聞いたら、撮っていないという。詳しく調べてみると五十肩の特徴がない。前回の右肩の時、首に痛みはなかった…
長年仕事をしていると、強者の患者が来る。 健康食品にこだわっている方の中には、以前最高で20数種類のサプリを持参し、オーリングテストで診てくれと言う方がいた。 詳しく調べたら、3種類しか身体に合っていなくて、「あとはいらないの?」と聞くので、「今の身体には必要ありません。」と答えた。 では何故こういう事が起こるかであるが、本人に聞いたら、「知り合いが多いので、少し具合が悪いというと必ず何かを勧めら…
骨折の治療などでもそうだが、何処に治療のゴールを設定するかはすこし難しい。患者さんは、「100%の完治」を目指すし、我々は、「日常生活で辛く感じない」でいいと思っていて少しずれる。以前も、「残り5%の痛み」で書いたが、100辛いものを80取って、残り20%までが1番楽で、そこから15%、10%、5%と下がるにつれ、治療が大がかりになる。勉強していない生徒が少し勉強すれば80点は取れるが、そこから9…
交通事故で骨折をした方が、足首の調子が悪いという。この足首だが少し治療の考え方がある。この足関節は、身体全体を支え、バランスを取るという「固定-安定」の働きと、相反する「可動性」が求められる。肩関節なら殆ど動きなので、どんどんリハをすればいいが、足首は動かしすぎてしまうと、「固定-安定」が損なわれてしまう。車で言えば、「この車、エンジンが凄いんです。ブレーキを踏んでも止まらないんです。」と言われれ…
仕事柄、骨折後のリハビリで来る方は多い。左腕を骨折した場合、「それは利き手でなくて良かった。」と言い、右手の場合は、「利き手でよく使うので早く治る。」と言う。以前、左手を痛めた後、右手も痛めた患者がいて、「利き手でよく使うので早く治る。」といつもの通り言ったら、「先生,左手の時に、『利き手でなくて良かった。』と言いましたよね。」と突っ込まれてしまい、少し返答に困ってしまった。我々からすれば、どちら…