悩み方にもコツがある-3

今日来た高校生は運動部で最近大会でいい結果が出せずに落ち込んでいる。少しミスをしたらしいのだが、本人にしてみれば大きなスランプであろう。そこで話を聞いてみた。「落ち込む気持ちは分かるがその悩み、解決法はないの?」「いやあります。すこし時間をかけてちゃんと何が問題だったのかを見直して、地道にやっていけばスランプから脱せると思います。」「え、解決策分かっているの?じゃ悩む必要ないじゃない。解決法がわからなければ悩むけど、何をやればいいか分かっているのなら、後は時間をかければいいんでしょう。時間だけの問題じゃない。だったらそこで立ち止まっていないで、今晩のおかずにコロッケ追加しようという感じで楽しいこと考えたら?」「そうですね・・・。」「悩み方にもコツがあって、例えば何かの事故で指を切断してしまった方が、『どうして指がはえてこないんだ。』と悩んでも現代医学では無理。この世に治療法がない。あと50年ぐらいすればiPS細胞で何とかなるかもしれないが、無理なものは無理。だから悩んでも解決策がない。しかし考え方を変え、4本の指しかないが、それをどうやって工夫して5本の時と同じように使えるかは悩む事は価値がある。創意工夫の話。悩むポイントがずれると大変。」悩むポイントが分かれば後は生活の中で楽しいことを考えていれば時間は経つ。「今日は中華屋さんに行っていつもはラーメンだけど、今日はチャーシュー麺、餃子もつけてやる。」これは幸せなこと。世の中には悩み方がうまい人と下手な人がいる。自分で解決法が分かっていながら悩む必要はない。

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