ためになる話

子供を花粉症にしないための9カ条

アトピー性皮膚炎や花粉症の子供を持つ親にアレルギーに関して色々とアドバイスをした。 最近、子供の衛生環境が良すぎるとアレルギー疾患の罹患率が高くなるという「衛生仮説」を裏付ける研究報告がなされている。 昔は青っぱなの子供がいて、学生服などは鼻をすすってテカテカであった。 我々の上の世代では蟯虫・回虫検査が当たり前だった。 そんな時代にもスギは飛んでいたが、花粉症などいなかった。 花粉症の季節に、都…

金星の話

これは教えて戴いた話だが、金星を天体望遠鏡で見ると全て明るくないそうだ。宵の明星・明けの明星と言われ日の出・日の入りには目立つがほんの一部しか明るくない。 暗いところがかなりあるという。 しかし遠くから見ると金星全体が輝いて見える。 これを見て真理を教えて下さった。 近くから見ると欠点があっても、一部分の強い輝きで、遠くから見ると欠点が消えてしまう。 だからいかにその光を強くすることが大切かという…

病気、だからどうした!!

これはN響(NHK交響楽団)の方から聞いた話だが、指揮者の岩城宏之先生が職業病である頸椎後縦靭帯骨化症を患った。 たまたま私もテレビを見ていて、こんなにすごい首のコルセットがあるのかという装具を着けながら、指揮棒を振っていた。 その後も続けざまに3ヶ所ぐらいがんを患った。 後縦靭帯骨化症だけでも難病なのに、がんを患っても必ず復活して指揮をしていた。 ある時、楽団員の方が先生とのお酒の席で、 「先生…

やがて薬は着る物

師匠から発明王エジソンの言葉を何度か聞いている。 「未来の医師は薬を用いないで、彼の患者の治療において、人体の骨格構造、栄養、そして病気の原因と予防に注意を払うようになるだろう。」 師匠は消化器が専門だが、長年治療を見ていると現代医学の薬より、漢方薬や乳酸菌、健康食品と食の養生の話ばかり指導している。 投薬に関しても薬を飲むことを内服と言うが、どうして「服」という言葉を使うのだろうか。 それは昔、…

記録を残す

先日かなりひどい坐骨神経痛の方が来た。 歩くのも辛いし、寝返りも出来ない。 数日前にゴルフで無理をして右脚を痛めたという。 以前にも同じようなことがあったが、治ったのですこしバカにしていたら歩けなくなってしまったという。 とにかく太腿の痛みが強い。 飲み薬が効かず、座薬で何とか生活できるレベルだという。 夜中にうずくのでよく眠れないという。 見るからに辛そうである。 ほぼ毎日の治療で薄皮を剥ぐ如く…

顔を見れば病気がわかる

これは私が言ったことではなく、10年以上前からBi-Digital O-Ring Testの大村恵昭教授から教えて戴いた。 漢方には「望診-ぼうしん」といって患者が入室してから席につくまで、表情や顔色、生気などを観察する。 そして顔や手足、お腹などを観察する。 よく舌診といって舌を見るがこれも望診である。 現代風に言えば、視診である。 ちょっと見ただけで病気を推測しなさいということだ。 東洋医学に…

腰君の気持ち

以前に「身体は借り物と思えばいい」という話をしましたが、身体の何処かが痛む場合、痛みには理由があります。 例えば腰が痛い場合、足が硬いとか背中に負担がかかりすぎたとか、右と左脚が極端に違うとか、明確に理由があって身体は腰に痛みを出す。 だから体の要求をちゃんと聞いてあげないと、やがて体は反乱を起こす。 特にこの傾向が強いのは体力に自信のある方。 我慢強い方。 すぐに根を上げない方。 挑戦や達成を生…

ヒポクラテスの格言

前回は日本の大家・水野南北の話でしたが、今回は医学の父・ヒポクラテスの格言を紹介します。 「満腹が原因の病気は空腹によって治る」 「汝の食事を薬とし、汝の薬は食事とせよ」 「食べ物で治せない病気は、医者でも治せない」 「人間は誰でも体の中に百人の名医を持っている」 「人間がありのままの自然体で、自然の中で生活をすれば120歳まで生きられる」 「病人に食べさせると、病気を養う事になる。一方、食事を与…

水野南北について

最近は食事療法に関して色々と調べているが、興味深い話があるので披露したい。 水野南北という方は江戸時代中期の観相学の大家である。 水野南北の先祖は遠く人皇三十代敏達天皇にさかのぼり、その家系である小野家からは小野篁、小野道風、小野小町などが出ている。小野妹子から数えて六十七代目が小野文章で、水野南北の父である。南北の代に水野姓に変り、名は勝三郎忠良。 水野南北は、大坂阿波座(大阪市西区)に生まれた…

休むことを仕事とせよ

20年程前に公開会社の社長から、休むことを仕事とせよという教えを戴いた。 当時はまだ私自身が駆け出しで、休むなんてとんでもないと考えていたが、最近その本意がわかりだしてきた。 仕事柄かなりお忙しい方を治療するが、お忙しい方程この話をすると、「本当にそうだ。」とおっしゃる。 休むことを仕事ととするということは、どんなことがあっても休むということで、休みだから仕事を入れるなんてとんでもないということだ…

大往生について

先日の11日は東日本大震災一周年の追悼式が各所で行われた。 いまだに行方不明な方もいらっしゃり、心から哀悼の意を表したい。 この災害を機に命に関して考えた方も多いのではないだろうか。 先日、「大往生したければ医療とかかわるな」を読んだ。 自然死について書かれていて、納得してしまった。 大往生したけりゃ医療とかかわるな (幻冬舎新書) 中村 仁一 (著) この業界30年以上いるが何とも核心を突いたお…

いつまでも残る古傷

年配の方を治療していると古傷をこちらが発見することがある。 5年ぐらい前までは35年前の古傷を治療していた人が一番だった。 20才の時にアキレス腱を痛めて55才で坐骨神経痛の治療をしていた。 ところがあるおばちゃんがあっさりその記録を抜いた。 85才で通院していたおばあちゃんは、20才で農家に嫁にいき腰を痛めた。 当時のことだから舅・姑の目もあり治療など十分受けられない。 腰を痛めたまま時間だけ過…

治療家とトレーナーの違い

膝が痛くて足の筋肉を鍛えるためにトレーナーに指導をしてもらったが、痛みが取れず当院に来る方がいます。 どうしてそういうことが起こるのでしょうか? 理由は簡単です。 トレーナーは根本の考え方が筋肉をどうやって増やすかしか考えていません。 我々治療家は症状をどうやって取るかしか考えていません。 トレーナーはゼロをプラスに、治療家はマイナスをゼロにする事しか考えていません。 膝が痛いのですから、弱い筋肉…

身体は的確な治療しか求めていない

普段は仕事柄、腰痛を扱う事は多いですが身体の本音を垣間見ることがあります。 原因がわかっている腰痛でしたら治療は楽ですが、長患いだったり、違うところに原因があって、その反射で腰に痛みが出ているときは原因探しをしないとなかなか効果は出ません。 先日も左股関節の痛みでみえた方が私が右の太腿しか治療しないで、「もう終わりました。」と言ったら、「痛いのは左です。」と言われ、「では確かめてみてください。」、…

顔面診断

漢方には内蔵の何処かが悪いとその反応が体表に出るという考え方がある。心臓が悪いと左の肩甲骨の下に、食べ過ぎるとすねがだるくなったり、便秘だと左の腰が重くなったりといった具合だ。 逆に体表の特定な点(臓器代表点)を見ればある程度、診断が出来る。 顔にも臓器代表点があるので、今日は顔面診断の話をしたい。 目の疲れや不眠で出る目のくまは腎臓の反応なので、循環器や泌尿器の問題である。 酒さと言って鼻が赤く…

どんなに辛いことでも体は2年で回復

長年仕事をしていると会社が倒産したとか、離婚をしたとか、子供を亡くしたとかいろいろなお話を伺います。その都度、体を拝見しているわけですが共通項があります。 それは「どんなに辛いことでも体は2年で回復する」ということです。もちろん心の傷は一生残ることはあるでしょうが、体を拝見していて2年以上長引いたケースは殆どありません。おそらく細胞が新陳代謝して体に残さない仕組みがあるのだと思います。 会社倒産な…

身体の中の2人

長年治療をしていると身体の中には2人いると感じます。「本人の気持ち」と「身体の本音」です。何かスポーツをしたあとに身体をすぐ回復させたいという気持ちはわかりますが、それは「本人の気持ち」で「身体の本音」ではありません。 「身体の本音」はこれだけ私に負担をかけたのだから、少しはゆっくり治させてもらいたいと言っています。しかし「本人の気持ち」は、仕事も忙しいし来週は出張もあるし会議も長くなりそうだし、…

いい先生の見分け方

最近はマッサージブームとやらで、何処をみても「癒し」の文字が町中に溢れています。これだけ多くの治療院があると選ぶのも一苦労です。すぐにいい先生と出会えればいいですが、皆さんからよく聞こえてくる声をまとめてみますと次のようになります。 1.外観はおしゃれだけど技術は大丈夫? 2.免許持っているのかしら? 3.サプリメントばかり薦められるけど・・・ 4.信頼できるの? どれもごもっともな疑問ばかりです…

お見舞いについて

知り合いが入院すればお見舞いに行きたくなるのが人情だ。この仕事を長くやっていると時々、素晴らしい話を聞く。2つほど紹介したい。 初めにある方がお見舞いのために病院まで行ったが、患者には合わずに看護婦にお見舞いの品を届けてくれと頼んだという。この配慮には感動した。たとえ女性でなくても入院中は髪はぼさぼさだし、時には痛みをこらえて笑顔も作れない、風呂も毎日は入れないから出来れば人に会いたくないのが患者…

体は借り物と思えばいい

「体は借り物と思えばいい」この言葉は数日前にある先生から伺った言葉ですが、その先生も何処かの経営者から聞いて覚えていたそうです。聞いた瞬間、あっと思い、今まで患者様に色々とお話をさせて戴いてきた本質の1つがこれだと思いました。というのも考えてみれば、皆さんの体は母親からもらったものです。父親も多少関わっているかもしれませんが、十月十日、母親の子宮の中で受精卵1つから分裂して成長するわけです。でも母…