アキレス腱手術後のリハについて

常連さんがアキレス腱を切り、手術を受けた。最近は病院であまりリハビリをしないので、手術が終わればそのまま出されてしまう。そのまま治れば良いが中には、違和感を訴え続ける方もいる。今日来た方は、「何となく踏ん張れないし、足は浮腫し、趾の感覚がおかしい。1時間以上歩けない。」と言う。詳しく診てみると、手術した足関節をほんの少し動かしただけなのに患部が熱を持つ。これは異常である。趾の感覚も5本中、4本が反対側に比べ半分しか感じなくてまるで他人の足のようだという。この場合の対処の下記の3つである。

  1. 指の感覚麻痺には瀉血
  2. 浮腫に対してはオイルマッサージで還流促進
  3. 熱に関しては徹底的に冷やす

を指導した。感覚の鈍い趾からの瀉血はすぐに効いて、趾の感覚は少し戻ったという。患部には湿布を連続して貼って1時間おきに取り替えて、自宅では氷で冷やして欲しいと伝えた。おそらく歩けば15分程度で患部はすぐに熱を持つであろう。それを無理して歩いて1時間我慢した。おそらくその後はかなり休まなければ再び歩けなかったのではないだろうか。膝痛もそうだが患部に熱を持つことは決して見逃してはならない。リハビリを長くやっていると決して手術だけで全て終わるわけではない。以前ブログで、「母なるリハビリについて」を書いたが、足がちゃんと元に戻るためには、「患部にちゃんと血液が来て」「老廃物は戻ってくれて」「患部に熱を持たない」は絶対条件である。足の場合は重力で血液は降りてくるので、大事なのは環流でリンパや静脈がそこに居座らなければ熱を持たないのである。そこを軽く見ていると術後、半年ぐらい経っても又何となくおかしいと患者は言う。

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