キーワード 生き方

瞬発力と考え方

今日紹介できた方は見るからに筋肉質で、ボディビルでもやっていたのではと思う方だった。瞬発力が抜群で、学生時代何をやっていたのか聞いたら、「少林寺、空手、キックボクシング」と言う。「マラソンは出来なかったでしょう。」と聞いたら、「苦手。」と言う。この瞬発力、元気なのはいいのだが、どうしても「我慢強い」「弱音を吐かない」など、当院の「我慢弱い人間を作る」「病気は仰山にしろ」とは逆の生き方である。瞬発力…

一つ病気をしたら他にも何かあると疑え

これは経験的に言えることだが、例えば乳がんの手術をしたとする。 そうすると必ず他にも何か異常がある。 例えば子宮や卵巣など婦人科の問題、鼻炎、喉、食生活、生き方・・・。 当院では検査で引っかかったり、手術をした後は必ず他もちゃんと調べるように指導をしている。 がんにしても食生活や過度のストレス、過酷な生き方なとがかかわっていれば、どこか一ヶ所の問題だけでは済まない。 たまたま手術で取ったところは一…

生きる規範

時々女性の口から、「人から何かを言われると成る程と思うし、違う方から違うことを言われても成る程と思ってしまう。いつも不安ばかりで取り越し苦労が絶えない。」ということをよく聞く。すこし難しい言葉だがそういう方は、「生きる規範(きはん-判断基準)」がない。例えば治療において規範がなければ、その場限りの治療になってしまい患者を治癒に導けない。子育てでもその場限りの方針は困る。百年の計とは言わないが、判断…

足が疲れたら肩で歩く話

学会では先輩から色々とご指導を頂く。先日も、「俺も大分年を取ってきて最近患者に言うことがまるで坊さんみたいになってきた。お前も酒井雄哉大阿闍梨の本を読め。」と言われて読んでみた。酒井雄哉大阿闍梨は比叡山で2度、千日回峰行を達成した方で、長い歴史の中で3人ぐらいしかいないという。どんな内容なのか興味深く読んでいったら、「足が疲れたら肩で歩けば良い」と書いてあった。昔は歩くしか手段がないから、長距離歩…

5つの夢

常連さんで激務をこなしている人が、耳下腺炎になった。耳下腺が悪いというよりは「過酷な生き方」と「休みがないことで身体が緊張しっぱなし」が原因である。交感神経優位で身体がリセットされないのである。耳下腺なので薬の準備など耳鼻科や歯科で出来ることやわれわれができることを説明した。あと大切なのは次の5つの夢を叶えることだという話をした。この方は仕事でボランティアの部分もかなりあると言う。 1.報酬を3割…

我慢弱いの具体例

言葉で我慢弱いというのは簡単だか、どうもしゃべっていて患者さんがイメージが掴めないみたいなので、少し具体的な話をしたい。先日ゴールデンウィークに初めて連休を頂き家内と名古屋と奈良に行ってきた。名古屋では名古屋城と徳川美術館を見る予定を立てていた。しかし天気も悪く名古屋城を見ただけで少し疲れて腰が痛くなってしまった。無理すれば徳川美術館に行けないことはないが、翌日のこともありそのまま奈良まで移動して…

棘と玉葱

常連さんが交通事故に巻き込まれ、首を痛めた。レントゲンを撮ってもそんなに酷い状況ではないが、我々が診ると筋肉の緊張があり、治療は必要なレベルである。整形に行ったりうちに来たりで鞭打ちの治療していた。そんな時きつい靴を履いた後で足の指の痛みが気になった。この方は我慢強い方なので、そのままきつい靴を履き続け、ついに痛みは腰にまで上がってしまった。以前から我慢弱い生き方と言っているが、中々この方は自分の…

旅行と我慢弱さ

初めてゴールデンウィークに連休を頂いて、名古屋と奈良に行ってきた。名古屋では名古屋城と徳川美術館を見る予定だったが、名古屋城で歩き疲れてしまって徳川美術館は見ずに奈良に移動した。奈良は明日香の古墳や遺跡を自転車で見る予定で10ヶ所ぐらい予定していたが、途中から強風で6ヶ所ぐらいで自転車を返し、車で回れる範囲に留めた。おそらく殆どの方は折角来たのだから全部無理して回ろうというのではないだろうか。仕事…

毒にまみれた現代人の1日

ネットで見つけました。 ———-<引用開始>———- 朝、けたたましい目覚ましの音で一日がスタート。 朝は食欲がないけれど、とりあえず ハム(発ガン性の添加物たっぷり)エッグ(抗生物質入り)と 食パン(ポストハーベスト小麦粉入り)に マーガリン(トランス脂肪酸(アメリカでは全面禁止)、ガンのもと)を付けて。 飲み物…

筋肉の質と潰瘍性大腸炎

昨日紹介できた方は何とも筋肉の質が良い。完全に瞬発系である。試しにそのことを伝えてみると、「あなたの筋肉は抜群の瞬発系ですね。100m走とか得意でしょう。テニスとかバトミントンはいいです。しかし全くマラソンが出来ません。典型例です。」「そうなんです。短距離がいいのに、どうしてマラソンが出来ないのかと不思議に思われていました。」「そうでしょうね。こういう方は性格的に白黒つけたがる方が多いんです。0か…

還暦を越えた女性の考え方

仕事柄、還暦を越えた女性は多い。 特に65才を超えるとご主人の仕事もなくなり、出てくる言葉は老後のことばかりである。 「主人があと15年生きたとして、その後は○○をしよう。」 「主人を送ればこの家に住む必要はないから、実家に戻ろう。」 なぜか話の前提がご主人が亡くなってからである。 同じ内容のことを言う方があまりに多いので、この年代の女性はそこが最大の関心事なのだろうと推測がつく。 すごい方になる…

病気の2つの原因

長年仕事をしていると親子3代を診ることはよくある。 最高で4代を診ている。 そういう方達を診ていていつも感じることは、病気の原因は2つあるという事だ。 1.先祖からの遺伝子のコピーの問題 2.環境と本人の生き方 先祖の問題は遺伝子が同じだからどうしてもいいものも悪いものも継承してしまう。 色盲やリウマチなどは遺伝病で先祖に同じ病気の方がいて、子孫はそのコピーだからどうしても発症してしまう。 手術や…

病気と全体像と医者の腹づもり

常連さんが右下腹部が痛いという。この場所は普通、盲腸か憩室炎ぐらいしか反応が出ないから、お腹を押して離したときに痛いかどうか、超音波で診てもらうか、採血などで調べればすぐ分かるという話をした。そうしたらもう既に内科で診てもらっていて、そちらでも同じ事を言われたという。医者で抗生剤を出してもらい、乳酸菌と共に5日間様子を見なさいといわれた。もし治まらなければ採血をするのでまた来なさいと言われたという…

男の鍋磨き

以前、鍋を磨きすぎると鬱病になるという話を書いた。腕のこりが諸悪の根源だが、今日来た常連さんの腕のこりがあまりに酷いので何をやっているか聞いてみた。家事にストレッチ、鍋磨きに自分の脚の指圧とこれでは腕は根を上げる。特に鍋磨きでは女性と男性で決定的に違うとこがある。女性の感覚は綺麗になればいいで、男性は磨き込むという感覚である。料理した後すぐに洗いたがるのが男性、水につけて一拭きで綺麗にしたいのが女…

傷ついて喜ぶ性格

以前、生き方の問題を書いた。特に社長業の方は限界を超えることを好む。挑戦とか言って、身体に負担がかからないと満足感がない。我々から見ると少し体の使い方が違うように感じてしまう。例えば10トントラックに無理矢理13トン積んで走り続ければ、必ずサスペンションやタイヤがおかしくなる。目的はトラックに負担をかける事ではなく、荷物を運ぶことなのだから無理矢理積む重さを上げるのではなく、積み方や効率、時間配分…

世界的免疫学者・安保徹先生から教えて戴いた事

先日、免疫学で有名な安保徹先生が亡くなられた。 Bi-Digital O-Ring Test医学会で講演を伺ったことをきっかけに何冊か著書を読ませて頂き、東京での講演会は殆ど参加している。 初めて講演を伺ったときは、世界的な免疫学の先生なのでどんなお話しが出るか、興味津々で前のめりになりながら第一声を待っていたら、「身体は過酷な生き方を続けると壊れます。」とのお話しに少し拍子抜けしてしまった。 し…

ライオンタイプのステージアップ

以前、身体の状態が良くなり新しい状態になることをステージアップとして書いた。このステージアップはそんなに頻繁に起こるわけではないが、アップ前と後では全くの別人のように身体が変わってしまう。今までなら何かをやってすぐに疲れていたのが、全く疲れない。過去が嘘のようである。こういう変化はどうしても小鳥タイプではなく、ライオンタイプに起こりやすい。このライオンタイプも自然にステージアップする方と何かにつま…

側弯症の方に、「あなたは長生き出来る」と伝えた話

今何人か、側弯症の方が通っている。我々が治療したところで背骨が真っ直ぐになるわけではないが、細かい生活指導はしている。以前に下記のように内容で側弯症について書いた。 側弯症と出産 小鳥タイプで側弯症の生き方 側弯症と腹圧 弱点を何とかするより長所に負担をかける話 小さな努力の積み重ねで結果を出す 結局、自分は背骨が真っ直ぐな方より多少内臓や運動機能が落ちていると自覚する。そして弱いところを補う努力…

ツボの使い方とお膳立て

鍼の免許を取り立ての頃は、風邪の時に何処に鍼を打てば良いのか色々な参考書をもとに治療していた。結論から言うとあまり効かない。きっともっといいツボがあるはずだと勉強しても、治療効果がどうしても上がらない。今から考えると実に浅い考え方であるが、当時は真剣である。では何が問題なのか、お膳立てされていないのである。例えば風邪の時なら、胃腸の問題を取り除き、骨格のゆがみを治して、顎関節を整えてから問題の所に…

何を見ているのか

先日あるセミナーで面白い事があった。2人の先生が各々自分の理論をもとにしゃべっている。一人の先生は「腰の痛みの原因は何が腰にそういう影響を与えるかを見なければダメです。その方の生い立ちから、生き方、事故歴、性格まで見ないと腰痛の原因はわかりません。全体像を掴むことから始めましょう。」私自身がこの考え方なので、講義が終わったあとは拍手をしてしまった。もう一人の先生は「腰の痛みの深部まで的確に診なけれ…